表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界対策少年課  作者: 時の花
第1章 異世界対策少年課 始動!
4/1179

第4話 初任務から山と地獄行き

「ここが異世界対策少年課だ」

俺は今、警察署にいる。異世界対策少年課に入ることになったあと、すぐにパトカーで連れてこられた。

「俺しかいないんですね」

そう、この部屋には誰もいない。本当に警察署なのか疑いたくなるレベルだ。

「ああ、ここは代々続いているんだが、先日急に刑事が皆いなくなってしまってな」

「え、それって‥」

ここは警察、しかも普通の部署よりも危険な任務が多いだろう。

となると、前の人たちは皆強敵にやられて殉職してしまったんじゃ‥という悪い予感が頭をよぎった。

「ああ、お前も気づいてしとおり‥」

「高校生になって部活と両立できなくなったから皆やめてしまったんだ‥」

「え?」

塾辞める理由?

「こんな理由なら深刻そうに言うな!」

俺は流石に怒っていた。

「え、分かっていたんじゃないの?」

「いや分かるか」

この流れで理由がわかる奴がいたら俺はそいつをエスパーと呼ぶ

「まあそれはいいとして、今から魔族退治行ってきて」

いまからだと、俺はついさっきここに来たのだが‥

「今から!? 早くないですか」

「いや、習うより慣れろっていうし、習わせるの面倒くさい」

おい、建前が建前だとすぐわかるのだが

「本音聞こえたぞ」


まあそんなこんなで初任務に取り掛かることになった。

初任務の内容は、山の中でウラクフという魔族を退治することだ。

ウラクフは白い狼の魔族で、山に現れる人を喰っているらしい。

「ここがウラクフがいる山か‥」

パトカーに乗ってその山まで来た。

「じゃあ頑張れ」

「石山さんは来ないんですか?」

てっきり、石山さんと一緒に戦うものと思っていたのだが‥

「俺は武器使えないから」


山に入って30分ほど、目的の影を見つけた。

「アイツか‥」

幸いなことに、まだこちらに気づいていないようだ。

「バレる前に、一気に仕留めるか」

そうして、剣で斬りかかった。

その時だった。

足を捨てられていた鉄パイプにぶつけてしまい、大きな音が鳴った。

「やばい」

その時には遅く、ウラクフにバレてしまった。

ウラクフは俺に襲い掛かってきて、俺は必死に避けた。

剣で斬りかかろうとしたが、相手が速くて剣が当たらない。

「なら、これなら!」

俺は電気を放電させ、ウラクフを感電させた。

「やった、これで」

しかし、ウラクフは少し怯んだだけですぐに襲いかかってきた。


そう、ウラクフは電気耐性持ちの魔族だった。


「何でだ、何で電気やったのに倒れないんだ?」

「いや、そんなことを言っている場合じゃない」

「奴を倒す方法、何かないのか」

そうだ、鉄パイプ!‥


俺はさっきの鉄パイプを素早く拾い、それを持っていた10円玉ではさみ、10円玉に電気を溜めた。

すると、鉄パイプが超スピードで飛んでいった。

鉄パイプはウラクフの心臓を貫き、ウラクフは絶命した。

「よかった、レールガン成功して」

そう、さっきはレールガンの要領で鉄パイプを飛ばしたのだ。

軍好きの理科の先生が電気の授業で言っていたことを覚えていて良かったと思った。

その後、石山さんによってウラクフの死体は回収された。


「本当に死にそうだったんですけど」

「いいだろ、新しい技も使えるようになったし」

いや、この技かなり反動が強いので、あんまり使いたいと思わないのだが

「それに、こんなので死にそうになるとここではやってけんぞ」

「はい、そうでしたね」

ここは異世界対策少年課、魔族を退治するところだ

危険な任務があるのは当たり前、そのリスクがあってもアイツのために入ったんじゃないか

これぐらいでくじけちゃ駄目だ

「じゃ、明日も任務あるから」

「明日もですか!?」

任務は週一程度だと思っていたのだが

「異世界対策少年課に休みなんてないぞ、わかったら明日も働け」

前言撤回、流石にこれは無理だ

「少しぐらい休ませてください」

ここに馴染めるのは、まだまだ先になりそうだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ