第316話 売り子講座
前回のあらすじ
プラシーボ効果
「さ、売り始めるよ。」
「あの…どちら様で?」
目の前に現れたのは可愛い少女。私は一度も会ったことない。
誰なんだろ?
「ふふっ。さっきまでいたでしょ。私は方土よ。」
「「え!?」」
思わず声を上げた。隣で話を聞いてた先輩も同じように声を上げてた。
「え?いやなんで…え?女の子だよね?」
「まあそこら辺は触れないで。この格好のほうが売れやすいんだから。普通の男子より可愛い女子が売ったほうが、同じ製品でも売上上がるんだよ。」
すっごい色々と気になったけど、突っ込むのは野暮だなと思って気にしないことにした。
「でもどうやってそんなふうに…」
「女子の秘密を知るのは、駄目だよ。」
先輩は問いただそうとしたが、軽くあしらわれてた。そして、先輩も聞くのを諦めた。
「いらっしゃいませ〜」
「あ、そこの方。私、あそこの店で売り子してるの!もしよかったら、何か買っていってくれない?安くするから。お願い~。」
…すっごい。
この人は商売慣れているんだろうな…
男子の顔と女子の顔、どっちが素なんだろう
「愛香、ほら、ちゃんと商品の説明しないと。」
「あ、はい!」
「リラックスリラックス。ここは商売の場よ。お客様を喜ばせるのが、私達の仕事。ね?」
リラックス。リラックス。
「これは………です。」
それからもお客さんがチラホラと来た。そんなお客さんを3人で捌いていった。
そして昼休憩の時間になった。
「ふふっ…いいわね。確実に売上が上がってるわ。ありがとう。2人共。」
休憩の時間だというのに、方土さんはまだ女子の姿でいる。もうよく分からない。
「ところで、先輩も行商しに来たって言ってましたよね?」
「うん…ああそうだったな。」
「行商人ってみんなあんな感じで、変わったりするんです?」
「しないよ!?」
あ、やっぱりそうだよね。テレビでも現実でもこんなことしている人始めてみたもん。
「そんなことより、愛香は一人で抱え込んだりすること多いけど、もうそれやめろよ。こっちが困る。」
「ごめん…」
なんか急に怒られちゃった。抱え込んだりしちゃ駄目…なの?
「いや、謝らなくてもいいけどさ。とにかく、仲間をたよれってことだから。」
「あ、はい!」
なんだ。そんなことだったんだ。
まあ、でも確かに。言われてみればそうだよね。
そこは悪い癖かも。反省。
「お願いします。お願いします。あー駄目だった。悲しいな…」
こんな大事な話をしていたのに、隣で方土さんがゲームのガチャを回してて、かなり奇怪な光景だったことに気がついた。
ちなみにそんなに関係ないけど方土君は男です。(どうでもいい)
まあでも、そんなに迷惑かけてないのでオッケーです。
価格もちゃんとしてます。
ボッタクリ店ではないです




