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魔法の木エニシダの香り  作者: 文乃木 れい
慧の目にうつる世界
43/50

つららとり

「おれ、今日、巨人のつらら探そ。」「せんせ、おおかみのトンネルか?」

かっちゃんが先頭で珍しく先生によくしゃべっている。

今日の散歩は、おおかみトンネルのある田んぼ。

「おい、けい!また、じゅずだまとれるぞ。」とかっちゃんが後ろを振り向いてぼくに言う。

先生が

「もう寒くなっちゃったからないと思うよ。かっちゃんもネックレスつくりたいか?おかあさんにつくってやんな。教室にまだたくさんあるから。」

 こないだ ぼくはせいこたちとじゅずだまでネックレスを作った。先生が

「けいは手さきがきようだねえ、じょうずじょうず。」と言ってくれると、それを聞いたほかの先生も集まってきて

「ほんとに、よく玉つめて きれいにできたねえ。」と口々にはめてくれた。

 あさちゃんにあげたら ものすごく喜んでいつも首からさげてる。

「おいらはやんねえ。女遊びだっぺ。」

「あれえ、かっちゃん、おとこのすることおんなのすることって決まってないんだよお。」

かっちゃんは、またぼくにほうをふりむいて、にかあーって笑った。

 田んぼのほうに降りていき、川にかかっている橋の下をくぐると、土手との境目あたりにいつもつららがびしーっと並んでいる。

「ゆうべ寒かったから大きくなってるねえ、」

「おいら大きくなってるとこ知ってる!」こうじとがそう言って向かったほうにかっちゃんも走ってついていった。

 ぼくはたっくんと橋をわたって向こう側のどてのほうから橋の下をのぞいた。

「すっげー。」たっくんとふたりで声を出してしまった。ぶっといつららがさがっている。いままでこっちにこなかったから、小さいうちにとられることなく成長したんだ。

「たくちゃん!、けい!川に近づいたらだめだよ!」先生がさけびながらこっちに渡ってきた。

「そうかあ。こっちのほうが陽があたらないんだわ」先生も巨人つららを見て目を丸くしている。

「どうする?とってしまう?もっと大きくなるまで待つ?」

ぼくとたっくんは、またこんど来たときにどれくらい大きくなってるか お楽しみにすることにした。

 「せんせ、ないしょにすっぺ。」たっくんが先生に約束だぞってゆびきりをした。

ぼくもたっくんと先生とゆびきりした。

 まあまあの大きさのつららをビニールにいれてもってかえり、庭で遊んでたきりんさんやあひるさんたちにもわけてあげた。

 えみちゃんが、つららすーぷにしよ。そう言って、おなべにつららをいれてたき火で溶かしはじめた。 「なんかいれよう、あ、はなびらにしよ。」

「じゃ あたしとってくる。」せいこが走っていき、ぼくもえみちゃんのおなべにつららを入れてから、庭の隅に走っていった。紅いさざんかの花をせいこがとっている。地面にいっぱい散っている。

つららと紅いはなびらをかきまぜるとカシャカシャと音がした。

「ひゃっこいからぼくも入れよう」っておなべに次々とみんながつららを放り込んだから、紅い花びらが浮いているつららスープになるまでに、せいこもえみちゃんもぼくもたっくんもみんなが順番にカシャカシャかきまぜることができた。


 しま先生とさの先生がおおなわとびのはしとはしを持って、「みんなおおなわしよー、入っといで」と呼んでいる。

「みんな、8人入ったね、じゃあ いーち、にーい、さーん、」こうじが足をひっかけた。


 「さいしょから はい!いくよー。」

あひるさんやひよこさんが集まってきていっしょにかぞえる。

「いーち、にーい、さーん、」 今度はぼくがひっかけた。




 


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