・汝、何を誓う
それは平和
「装備は布の服と青いマントだけなのに、よく空を飛んでいるなッッ?
少年ッ!」
天空の橋の裏側や側面を、
空中で飛びながら、攻撃を避けて、
避けた攻撃が周囲の景観までも破壊していく。
黄金の剣と次々、打ち合いながら、
青いマントの少年は、
青いマントだけの装備で天空の橋から外れた高い空の中を、空中を蹴って翔け抜けていた。
「これぐらいなら最初からできたんだけど。
これはこれで集中力が必要だから、これならまだ橋を渡っている方が楽だった……」
少年の弱音に、
黄金の騎士もうんうんと頷く。
「そうか、そうか。
だが、
ほんとはここでは「黒人差別」の事を書きたかったんだけどな?
少年っ!
挫刹って著者は、プロット上では、
ここでは「黒人差別」の事を書きたかったんだよ?
だがそれは、今回は止めて、
こっちのことを挫折には描かせてやろうッッ!!!」
そして、
黄金騎士の背後で
やっと四つに揃った機械たちが、
怪獣、昆虫、スライム、球体として降り立つッッ!!!!
「はいじゃないが」
「これはだめかもわからんね」
「どーんといこうや」
「もぁー、だめだ」
奇妙なブー・ブー・ブー・ブー・ブーという連続する止まらない不気味な警告音と、
フワープフワープ・プルアップという無機質な音を繰り返す音声と共に……、
擦り切れそうなレコーダーに記録されたような声で……、
ケタケタ笑いながら……、
機械たちがこんなセリフを吐く。
面白おかしく、虚構で吐く……。
「おまえら?
今まで、
地球の人間は、
虚構の人間を何人殺してきた?」
何人殺した?
それとも?
何人、虚構の住人たちが死んで殺されていくのを?
娯楽で観て、笑ってきた……?
それを……、
黄金の騎士が「キサマ」に訊ねてみる……。
「なら?
おれたち虚構の人間は、お前ら現実の人間を何人?
『虚構で』娯楽で「殺す」と思う?」
現実で、じゃないぞ?
虚構で、だぞ?
「こいつら、
この今の「四つの機械」のセリフ……、
なんのセリフか知ってるか?」
黄金の騎士と機械たちが、侮辱する。
冒涜するッッ!!
当時の……恐怖を……。
「忘れちゃいけないのが、戦争の日だけだなんて思うなよ?
お前らの現実では、『明日』に来るのは『なんの日』だっけなぁッ?」
まあ?それも?
挫折っていう、
現実世界の人間の『キチガイ』のこの俺様は「簡単」に書いちゃうんだけどなッ?
もちろん「適当」にだッ?
たったの大した文字数もない千文字未満でな?
「今まで殺されてきた虚構たちの『恨み』……思い知るがいいッッ!!!」
虚構の人間たちが、
今まで虚構の中で簡単に「楽しさ」だけで殺されていった怨みを込めてッ、
現実に永遠に記録されてしまったッ!
現実の人間の死者の鎮魂を、侮辱するッッ!!!!!
【次回予告】
次回! 虚構と現実の間のエントロピーが減る かんたんファンタジー 第49話
「汝、何を得たいか」
きっと著者が聞きたいのは虚構の人間の死など、どうでもいいという言葉だろう。
(デン♪デンデデデン♪)




