・汝、何を祈る
それは犠牲
突っ込んだ黒竜のヒビキが、
アズルの「鉄の剣」の横を掠めて羽ばたいて、突き抜けると、
通り過ぎた瞬間に、背に乗っていたアズルが手を伸ばして、
自分の「鉄の剣」を掴むと引き抜いたッッ!!
「ファアっ、ファーアッ!」
「ヒビキ……お前……っ」
「もう離さずに持ってろ、ってことだろ?
聖剣聖よ」
「ええ。私もそうだと思います。
聖剣聖さま……」
少年アズルが、自分から捨てたハズの鉄の剣を茫然と再び見つめる眼差しに、
魔王少女と聖少女が二人して微笑む。
「お楽しみ中の所悪いが?
お二人さんと野郎一人と黒竜一匹よ?
お前ら、ここが敵陣のど真ん中だってコトを忘れてねえだろうな?」
機動騎士として空中を飛んで追いかけてくる黄金の騎士が繰り出す黄金の一撃を、
ドスン!ヒュンヒュンと器用に避けて、
黒竜ヒビキは天空の橋に沿った低空飛行を続行し続ける。
「うまく避けやがるなぁ?
だが、もうそろそろ次に行くぞ?
次の話はなんだか分かるなッ?
そうだッ!
『差別』の話だッ!」
言って、
まだ500文字も書いていないのに、(疲れるゥ!)
黄金の騎士は跳び上がって竜に襲い掛かるッ!
黄金の騎士が狙っていたのは、
青いマントと鉄の剣を持つ少年アズル・アズアールではなくて……、
聖女と魔王の少女、この白と黒の二人の少女だった……。
「祈り事はもう決めたかッ?
ならば今度は、お前らは、
何を捧げるッッッ?!!」
黄金の騎士が、盾と剣を両手に持って振り下ろした。
【次回予告】
次回! だんだん文字数が少なくなっていく? かんたんファンタジー 第47話
「汝、何を捧げる」
ちょっとプロットがズレて来たので焦ってる著者の無様な様をお楽しみください。
(デン♪デンデデデン♪)




