・-M-A-K-I-N-A-
荷電粒子光の巨大な熱渦の光柱が、真横を高温で突き抜けていくッッ!
「避けたなぁッ?半野木昇っ?
だがッ、コレはまだ盾の攻撃だッッ!
剣はまだ使っていないッ!
そんで、この剣の用途の「答え」なんだがなぁ?
実はこの剣は防御用でよ?
お前が攻撃してこねぇと、防御に使う事が出来ねぇのよ?
だからちょっと攻撃してくんねぇ?」
とかなんとか、ぶっちゃけて言いながら、
盾で攻撃する事を止めない騎士が、
剣を捨ててしまった無防備な青いマントの少年に向かって黄金の盾の殴打を繰り返している。
「おうおう、避けるね避けるねぇ?
まあ今んとこはレーザービームまではださねぇよ?
っていうか出せねえんだな?
そんなヒョイヒョイだせる大技じゃねえんだぜ?
これはよ?
騎士に魔法は使えない。
っていうか、この世界では人間自体が魔法は使えないな。
魔力を持っているのは魔族と一部の神族だけだからな?
魔族の血が混ざった神族だけだ。
ケぇ、ケケケケっケえっケケケっけけ。
まあ、その話もおいおいしてやろう?
この話は「差別」だからな?
魔族と神族と人族の間で起こる差別の話ッ!
ク、くくくくっくくくくくく、
そういやぁ散らばった魔王と聖女のガキ娘どもはどこに行ったんだろうなぁ?
どうなったと思う?
俺の部下、相手によぉ?
俺の部下、チラッと見たよな?
青い騎士と赤い騎士の二人の奴だよッ?
ソイツラの武器や防具もけっこうな装備でな?
なかなか値の張る特別な装備をしてるもんなんだ?
M12級やM11級の魔族や神族と対等に渡りあえるぐらいにはなッッ!」
意気んで。
黄金の騎士の盾の一撃を、両腕の甲で交差した防御で受けて、
弾き飛ばされた少年が天空の橋のレンガ道の端に着地する。
「……ほぅ……、
残ってたでっけぇ青マントを外して、それを腕に巻いたか?
それで俺からの盾のダメージを和らげる?
なるほどな?
じゃあ、今度は攻撃してくる物が刃物の剣の方だったらどうする気だぁッ?」
黄金の騎士が今度は剣を振り上げて攻撃手段に使い出した。
それを悟って、
少年は、今度は片腕に巻いていた青いマントを解いて取ると、
今度はその青マントを剣のように手に握って、
黄金の騎士が振り上げて斬りつけてくる黄金の剣に目掛けて武器破壊で狙って、マントを巻き付けることを試みるッッ!
「……なるほどなぁッ?
分厚い上着の服や布を「剣」の代わりにするかッ?
それで凶器を持つ相手をやり過ごすとッッ!!!!
体に刃物での切り傷を受けるぐらいなら、
来ている服を脱いで、それを「凶器」にもって正当防衛の対抗手段に出るッ!
非常時には、
自分のいったい何を、一番守る優先順位にするのかッッ?という選択だなッ!
服を武器にしッ!
服だけが斬られるのがいいのか?
それとも服ごと体が斬られてしまうのがいいかッ?
という選択だなっ?
では、コレだったらどうするッッ?」
少年と黄金騎士の間で、ドッスンと巨体が落ちてきたッ!
「我が名は『ウルトラ』……、
古代より生みだされし、最凶の「心」なり……
ワレは心であり、物体にあらず……
憐れな物質体よッ! 消し飛べッッ!!!」
口から紫白い光を吐きながら、
空から落ちてきた著作権的にもヤバすぎる怪獣のような電光背びれ二足歩行機械が、
どこかで聞いた事があるようなセリフの言葉で咆える。
だが、
言葉はこれで終わらなかった。
「……力が欲しいか……?」
なん……だと……?
「……力が欲しいか……?
力が欲しいのなら……、」
まさか……、まさか……っ、
「……喰らわせるッッッ!!!」
ウルトラと名乗った怪獣のような二足歩行型機械。
この大型機械の本名、
『ウルトラアームズ』の咆哮がレーザーカノンとなって、
背後の虚空を一閃に突き抜けた。
(※お好きな次回予告BGMを鑑賞しながらお読み下さい)
【次回予告】
……正直、今回は絶望的にやりすぎ感が自分でも実感している今日この頃なのだが、
実はプロット上もっとヒドイ事をこれからももっとたくさん書く予定なので、
もうどうしようかと本気で悩んで諦めている、今のこの状態。
……運営さん?本当に違反と思ったら、もう躊躇いなくやっちゃて下さい。
おそらく、今のワタシはそれでも止まらない。
次回! 適当に書いたはずなのに推敲してみると結構形になっていて信じられない
かんたんファンタジー 第41話
『血を流せ……!』
このサブタイで、もうおわかりですか?
ええ、そりゃもう、来週も怪しいパロディのオンパレードですよ?
(デン♪デンデデデン♪)




