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かんたんファンタジー  作者: 挫刹
†最終ステージ
29/66

・貴様にその手を汚せというのだ



 日本海と太平洋に挟まれた島、日本列島。

 古代から海で閉ざされたこの島では、

 常に、その情勢を巡り内外での闘争が絶えなかった。

 

 そうした長い負の歴史に終止符を打った法律が存在した。

 後に平和憲法と呼ばれる第九条を擁する、日本国憲法である。


 多宗教からなる国民の心を一つにまとめ上げた日本国憲法は、人権を等しくし、国民を主と位置付ける事で、こうした国内の安定を目指そうとした。

 その法治は半世紀にわたり、日本国は栄えた。

 しかし、騒乱の火種が消えたわけではなかった……。

 法の施後、三つの政治勢力の一つである政権与党の党首は支配者階級の大半を占める経済界を煽動。その勢力のまま、重荷でしかなくなった第九条の運用をより通常国家に近づけるための九条改正を悲願とし。

 さらに西の大国、アメリカ合衆国との繋がりを強め、その庇護の下、

 日米安全保障条約を締結した。

 代々、政権与党の党首は、西洋文化への依存によって日本全土を掌握することを願望としたが、アメリカ合衆国から選ばれた国家元首、アメリカ合衆国大統領は自国力の消耗を恐れ、これを拒否。


 日本の政権与党もしぶしぶこれを受け入れ、躍進は停止した。

 島の約半分に残った残り二つの政治勢力のうち、人口の約5割を占める無党派層は指導者不在のまま、島全体の政治的空白を恐れ野党勢力との決別を決意。与野党全てを問わない国民を犠牲とした失政政策への失望を根拠とした黙殺を展開した。

 一方、国会議員野党勢力は野党第一党党首を旗頭として存在感を発信したが、戦力の分散分裂によって、ささやかな拡大と縮小を繰り返すだけの単調に終わった。

 これを決定打として無党派層の民意は遂に、多様性な生き方と暮らしの安定だけが全てであると訴え、与野党勢力に対する無視を、なおも執拗に続けた。

 民意を掴み切れなかった与野党有志の多くはそれでも支持を訴えたが、

 画期的な政策指針であるマニフェストを打ち出すことができなくなってからは、

 各党を批判することだけが寄る辺となり、無党派層の用意した見掛け倒しの反対勢力という地位に甘んじる者が増加した。


 こうして、幾たびも繰り返された日本の国政選挙の投票率は、低下の一途を辿ることになる。


 しかも、

 これが、これからの期待の持てない日本の政治の姿なのだと……。

 全ての日本国民が理解していたのである……。


             『第三惑星地球史日本版第2019部第7章13話0900』





「半野木昇ぅッッ!!!!

持っていたぞっ?


俺はキサマと話がしたかったッ!」


「ぼくは半野木昇なんかじゃないッ!」


 巨大な天空の橋を駆け抜けながら黄金の甲冑と青いマントが斬撃で交錯する。


「半野木昇ではないッ?

だが隠れ設定として、この物語の著者はお前を半野木昇に近いように口調を調整しているというッッッ!!!!

となっちゃうとやっぱりお前は半野木昇なんだよなぁッッッ!!」


 大人の暴力を攻撃で向けて、中一の子供に襲い掛かるッッ!!!


「っッッぅッっ!!」


 剣の腹で黄金の騎士の一撃を受けて、

 ビリビリと響く衝撃の振動に歯を食いしばる。


「第三惑星地球史ッッ!

それの日本版をお前は持っていた筈だッッ!

しかも最新の7月号ッッ!!!!


2019年の7月には日本では参院選があるな?


ならばその参院選の話をしようじゃないかッ?


お前は地球の中で「日本」という国がお気に入りなのだろうッッ?」


 剣と剣と盾と剣とッ、

 両手に持った凶器を、縦横無尽に全身で振るって強襲するッッ!


「あんた……っ、ミノフ節って変な口調がキャラ付けなんだろ?

口調がまともに戻ってるじゃないかッ?」


「ミノフ節ってのは天性的な才能が必要なほどの独特な高度技術でなッ?

それなりに言わせるのが難しいんだッ!

ただの才能もないド素人が気軽に手を出していい口調表現方法じゃねェんだよッ!


だから今は参院選の話をしている最中は、オレの言葉は普通にされるッ」


 このキャラ言っちゃったよ。


 でもまぁ、

 いや、ほんと他人様の個性的な表現方法って難しいっすわ。


「聞こえてるぞ。挫刹ぅッッ!!!!

お前の事もおれは捉えているッ!!!

おっとっぉ、俺は真理なんて力は使えないッッ!

真理学なんて学問はこっちの世界には無いからなぁッッ!


だが分かるっ!

お前が、おれたちを描いている著者だッッ!!

それがなぜ、オレには分かるのか?

というカラクリも後でバラシてやるッ!だがそれは二次創作のテーマ要件だッ!

この戦争にはまだ早いッ!

だから後回しだッ!

今は参院選が近すぎるッッ!

ここでは参院選を最優先に取り上げさせて貰おうかッ!


参院選が過ぎてから、

そのあとでたっぷりと二次創作や差別については後回しでテーマにしてやろうじゃないかッ?

ゆっくりとなッ!」


 言って、

 黄金騎士の放った威力の一撃が、

 青いマントの少年アズルの脇を掠めて浮遊していた小島を木っ端するッ!。


「おーおー、

いっちょ前にガキが「剣」なんか持っちゃってよぇ?

お前?『ソレ』を持って何する気だよ?

『剣』なんて持って何する気だ?


『剣』って、ナニする道具か知ってんのか?


人を守る道具だとでも思ってんのか?

人を守る?

人を守る時にその「剣」はナニをするんだ?


人を守る為に「剣」は「傷」でも「治して」くれるのか?

剣ってそんな使い方だったか?

おいおい、おまえ?

どう思う?

そんな、物騒な剣なんて持ってッッッッ?


お前はそんな剣なんて持って「ナニ」をする気だッッッ?!」


 黄金騎士が持つ凶器が、少年の持つ凶器を目掛けて威力を放つッッッ!


「……ッッッぅッっっ!……」


「……最近よぉ……?

なんか「剣」を持つことが流行はやってんのか?


『剣』を持って?

それを握って?

それをどこに振り下ろすのか知らねぇけどよぉ?


なんか……?

最近、よく『剣』を持つ、って描写を見るんだよな?

特に子供がよ?

まだ学校も卒業できずにお勉強しているガキがだよッッ?


未成年のガキが「剣」なんざ持って、走るんだとよッッッ?!!

剣なんか持って、どこに走る気だよ?で?そこで「ナニ」をする気だ?

剣なんて持って、いったい「何」をする気なんだよ?


怪我を治すのか?

剣で怪我を治す、おつもりなのか?


じゃあ、その怪我はなんで怪我したんだろうな?

何で怪我したと思う?


なぁ?つかぬこと訊きたいんだが?

お前のその「ケガ」ってヤツは?

お前のその「剣」でついたんじゃねぇのぉッッッ???!!!!」


 黄金の騎士が自分の放つ凶器をぶつけて、

 吹き飛ばされる少年を更に押さえ込むッッッ!


「剣を持つとよぉ?

心が勇ましくなるか?

気が大きくなるか?


で?

そんな命を奪う意思さえ欠片もない無邪気な童心を奮い立たせた心を持って?

手に汗握った「剣」で何をする気だ?


侍気取りか?

武者気取りか?

戦士気取りか?

騎士気取りか?

銃士気取りか?


誇りか?

軍人かッッッ?


コドモは民間人かッっっ?

分別もわからない小さなコドモに、物騒な「剣」を握らせるのかッッ?


そんな武力でしかない「剣」に、本当に平和が宿るとでも思ってんのかッ?


……ならなぁ……?


その持たせた剣が「包丁」だったとしたら……、どうだぁ……ッ?」


 ヨダレを垂らした兜の奥で、黄金は呟ぁく。


「子供が「包丁」を持ってたらどうする?

それで子供は「何」をすると思う?

何をされる?

まさか?


『斬った』か?

それとも『刺した』か?

『刺された』か?


刺身をッ?


大人も持つよなぁ?

「包丁」?

料理に使うだろォ?

「包丁」をよッ?

なんだよ?


他の虚構じゃ「銃」とか「爆弾」とか簡単に持ち出すクセに?

こういう表現はガイドライン違反や、利用規約違反なのかッ?

おいっ!「小説家になろう」運営っッッッッ!


「包丁」は利用規約違反か?

料理するだけの包丁を持ち出すのが利用規約違反になるのかッッ?


……だったら?

簡単に、子どもに巨大な刃物の「剣」なんて、なおさら持たちゃダメだよぉなぁ?

大人ぁ?


そりゃそうだろ?

「包丁」だって危ないのに?

もっとでっかくて重い「剣」なんて持たせたら、もっと危ないだろォッ?」


 そう言って……?

 黄金の闇の視線は……、

 目の前の青いマントの少年も持っている「剣」を見る……ッ!


「……おい……。

お前も持っているよなぁ?

『剣』を?


その「剣」は何に使った?

今も何に使う気だ?

何に向けた?

どこに向ける?

その「剣」は何を知っている?

お前が今までやってきた「ナニ」を、その「剣」はやらされて知っているッッ??」


 ギッギッ、ガッガッ、と鍔ぜり合いに押し込んでくる黄金の体力攻撃に押されて、

 周囲を背中で破壊していくッ。



「……包丁で……指を切ったことはあるか?」


 これはお前に訊いている。


「包丁で「自分の指」を誤って切ったことはあるか?」


 お前と言う読者に訊いている。


「もし、あるならよ?

その自分の指を「切った」ときの感覚って憶えているか?」


 黄金の騎士が訊ねる。


「おれは王じゃない騎士だ。黄金の騎士だから著作権違反じゃない。

だから訊くんだが?


料理とかで野菜の皮むきとかで失敗して

包丁で自分の指を切った時?

痛い「切られた感覚」は……当然、あるよなぁ?

じゃあ「切った感覚」の方はどうだ?


自分の指を「切った」ときの感覚って憶えているか?


ひょっとしてお前らって?

包丁で自分の指を切っちゃった時って……?

自分の指を切られた時の「痛い」っていう感覚は憶えていても?


自分の指を切った時の感覚って「覚えてねぇ」の?」


 貴様ら、

 読者らに……、

 「加害者の心情」というものを教えてやろう……。


「……そう……だよなぁ?

そうだよな?


自分の指を切っちゃった時って?

自分の指を切った時の包丁の「手応え」の感覚って覚えてねえだろ?


自分の指が切られた時の感覚しか覚えてねえだろ?


お前の利き腕ってどっちだ?

左か?右か?

なら包丁を持つ利き腕は……「加害者」だな?

で?

料理の素材をまな板の上で添えている反対の手が「被害者」だ?


……加害者の自覚って……その時あるか?

おい?


訊くんだけどさ?


自分の指を、

自分が握ってた包丁で「切ってる」時の感覚って本当に覚えてるか?


実は俺な?

覚えてんだよ?


料理してる時に、

包丁で自分の指を切った時に?

自分の指を深く切った時に、

一度だけ……、

自分の指を「あ、斬ってる」って感じたことが一回だけあったんだよ?


自分の指を「斬ってる」って感覚をな?


なんで覚えてると思う?」


 黄金の騎士は、

 気楽に「剣」なんかを持とうとする我らに訊く。


「なんで俺は、自分の指を「斬ったんだ」って自覚をしたと思う?


それはな?


包丁で自分の指を斬った時に?

その指を斬った時の、

包丁の刃の勢いが、自分の「骨」でやっと止まったからなんだよッっっ!」


 ズダンッッ!!!!となァッッっ!!!


 と言って……、

 黄金の「騎士」は……ヘラヘラ笑う。


「人を斬る時はな?

まぁ、人に限らず物でもなんでもそうなんだが?


肉を斬ってる間はまだ「斬った」っていう感覚は持てないッ!

だがなぁ?

骨まで行くと……?

お前がその変な目的で持っている剣やナイフや包丁で、

自衛だかなんだか知らねぇが、

そんなヘンな目的で、

振ったり刺したり「見せびらかし」ながら持っている刃物の刃がな?

獲物の骨に当たって止まるとよ?

すぐに「あ。斬っちゃった」って自覚をするようになるんだよッッ!


「斬った」っていう感覚はな?

硬い硬い「骨」で止まった時に初めて痛感するッぅ!」


 これね?

 実際、本当にやったら……トラウマになるからやめとけ?


「マネ……したくなったか?

やめとけ。

骨だぞ?


刃物の刃が「そこ」で止まったらもう「取り返し」はつかねぇぞぉッッ?!


実際、オレの指にも、

その時の刃こぼれした包丁の「刃」がまだ骨に食い込んで残ってるって言われたからな?

骨の中で「錆びる」らしいって言われたからよ?


結構ちょくちょく見せにいくのよ?僧侶に?

まあ、現実そっちにとっちゃ異世界こっちは虚構だから?

実は、取り除くのも簡単なんだが?

まあ、それなら当然、技術的に、

『錆びさせない』のも簡単なんだよな?


だからさ?

今も残してんだよ?

刃片を?

わざわざ、まだオレの指の骨に食い込んだままな?


で?

今度は、これを聞いた?

お前ら現実そっちのガキや大人の人間たちは?


人を斬る実感を得てみたいが為に?

気まぐれで、

骨まで届く傷を、

今度は自分や最悪、他人にもやってみたりしてみよっと、

とかなんとか考え始めんの?


包丁で?ナイフで?

それともほかの身近な、鈍い光を放っている分厚い刃物でッ?


……どうでもいいけどよぉ?

それやったとして……?

お前、治せんの?」


 黄金の騎士は、キサマに訊く……。

 そこで、この話を読みッッ!


 好奇心でウズウズしている貴様にだッッ!!!


「……自覚した時には……もう遅いぞ?

言っておく。

忠告しておく。

警告する。


血は止まらない。傷も治らない。

そりゃ、すぐには治らねぇだろ?骨だぞっ?骨ッ?

でなぁ?

血は止まらないのに?

痛くもないのに?あ、痛くはねぇよ?切った最初はな?

でもな?切った「最期」に痛くなる……。


んで……?

いつまでも深い傷が治らないまま?

斬ってしまった、ていう感覚だけが手元に残るんだよ……?

いつまでもなぁ……?

あの怖いぐらい威力の強い包丁の刃がッ?

骨で止まったッ!っていう最悪の感触がな?


自分や他人に傷を付けた感触が、いつまでも残る。


……そして、

傷を付けられた指や傷は、そのまま血を流していくんだよ……?


『骨までいった』って傷がな?

骨までいった傷を見たことがあるか?


あれな?治らねぇんだよ。

治っても治らねぇんだ……。

凄い血の色を出してるからな?

量もどれだけだと思う?戻らないぐらい出るぞ?

抜けてくだけだ?

抜けて砕け……。


骨までいった傷って言うのはな?

傷を受けた方にも?

傷を与えた方にも?


『感触』を遺す……。


残すよ?ただな?それは、

「斬り傷」限定だッ!


殴ったり、銃撃で与えた傷だとな?

骨で受けた感触は、傷を受けた側にしか分からない……。


だから加害者の方は無自覚なんだよ?


刃物で肉を斬って骨で止まる……あの感触。

あれがないと「加害者」は「加害」を自覚できない。


でもな?

たぶん、この感触に慣れちゃったら?


お前はもう「人」じゃなくなる。

『動物』だ。

骨にまで届く傷を与える事が「日常」になる……動物になる。


だって、そうだろう?

『食事』って、そうだろう?

『料理』って、そうだよな?


骨まで傷が届かなくちゃぁッ……お腹がすくだろッ?」


 ゆっくりと喋りながら……、


 一気に上半身を回転させた黄金騎士がッ!

 青いマントの少年の肩にッ!

 ど太い黄金の「剣」をぶち刺すッッッ!!!!!


「ーーーーーーーーーーーあッーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」


 大絶叫ッッッ!!!!!!!!


 背後の浮遊小島の廃墟の壁に叩きつけられて縫い付けられた少年の体が、

 痛みと衝撃で喚き散らして、

 肩に刺さった剣を、

 ビクビク、ガタガタと、

 慌てて、もがきながら手で引き抜こうとするッッッ!!!!


「……あっ!あっ!あっ!……」


「おいおい?

『仮病』を使うなよぉ?

利用規約違反になっちゃうだろうがぁ?


ママンか?

ママンって言って?

親を呼ぶかぁ?


でもその剣、刺さってるところ?

血ィ、出てねぇだろう?

傷もきっと受けてねぇよ?


ただな?

その突き刺さった剣は実際には「そこ」にはちゃんとあるからな?

安心しろ?

地球の方と違って、

俺たちの世界では、引っこ抜けばそこに傷は一切、残らない。

無傷だよ?

まあ、手品の一種だな?

手品だろう?

なんだっけ「親父危機一髪?」ってやつ?

やったなぁ?」


「ッッああ、ああ、ああ、ああ、ああッッ」


「……ほら、

そういう剣だ。このオレの剣はな?


だが今は、確実に、

お前のその小さい子供の可愛い体は、

オレの太い剣でその後ろの壁に縫い付けられている……。


痛みもちゃんとあるな?

大丈夫だ?

地球転星の時と違って「血も出てねぇ」よ。


ただ?今回はちょっと『リアル』にお前が「痛がってる」だけだがなぁッ?

大げさにお前が「痛がってる」だけ……。

えぇ?小説家になろう運営?

また……利用規約違反かッ?これ?

痛がってるだけでッ!


残酷な描写なのかッッッッ?!!!!!!


またガイドライン違反かッッ?」


「ーーぁッ、ーーぁっ、ーーぁっ」


 子供の悲鳴……。

 現実でも起こるか?

 こういうこと?


 それとも?

 そんな事も考えさせなくてよいか?

 目を隠せばよいか?子供から?

 こんな事実も?

 よいよな?きっと、それで?


「おい仮病のボウズ?

そんなに慌てた素手で剣の白刃を抜こうと触るなよぁ?

ほらぁ、

手の平だけ、なんか笹の葉なんかでついた、

小さい「かすり傷」が増えていくじゃないか……?

子供の擦りむいたぐらいの「小さい傷」がさぁ?

でもなぁ?そういう小さい傷って、結構痛いんだよな?

地球の世界だとそうじゃねぇか?


んぅ?


ああ……「骨の感触」が残っているなぁ?

俺の手に……

お前の肩を、この剣でぶっ刺した時のお前の骨の感触が、きちんとはっきり残っているぞぉっっ?」


「、まっ、まっ、っまぁっ」


 泣きわめく自分の受けた傷を痛みで叫ぶ無垢な子どもを、

 悪意で笑って眺める、

 大人の暴力を振るう黄金の騎士は、


 遂に騎士らしく「手を汚した」……。


「……こういう事もできずに……?

『剣』を持つ気か?

お前ら、日本人ってヤツらはよ?


その程度の覚悟で?

軽々しく、人を傷つける『剣』を持つ気なのか?


お前ら……って?


え?

これと参院選と何が関係あるのか?って?

そりゃあ、あるさ?


だって?

選挙って……「投票剣」があるだろう……?」


 それは……、

 我々だけに与えられた、たった「一つだけ」の力にして剣……。


「お前らって?

その投票って行為で「人が死ぬ」って事を考えたことがあるかぁ?

ねぇよなぁ?


でもなぁ?

お前らの安心して住んでる、

その「国」ってヤツが、いったいどれだけ「命」を食って来たと思う?」


 ……思う?


「やっぱりさぁ……?

威張って……人を殺したくなるよなぁ?

『威張る』為に人を殺してみたくならねぇか?


威張って、

威張り散らすためだけに戦争をしたくなるよなぁ?


俺はしたいねぇ?


威張る為に、戦争をして何が悪いッッッッ!!!!!!


言ってみろよ?


お前らもそうじゃねぇか?

でも?それやってるとよぉ?

お前らも、誰かの「威張るため」の戦争で殺されるからな?

そっちの覚悟はあるのかぁ?

いいのかぁ?


……だからさぁ?

言うんだよ?」


「ぁあぁあぁぁぁああっぁっぁぁっぁっぁっぁぁあっぁっぁぁぁあぁぁぁぁぁ」


「……貴様らにその手を汚せというのだッッッ!!!!!!!!」


 黄金の騎士が、

 喚き叫ぶ少年の肩から、ごっぷりと剣を引き抜いたッ……!!!!





【次回予告】


 次回! 著者も色々と手を汚してしまった かんたんファンタジー 第29話


 「誰も僕を責めることしかしない」


 参院選投開票日の夜20時までは、この作品を紙などに印刷などはしないでね♪

                         (デン♪デンデデデン♪)


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