・火山
真っ赤な黒い空から赤い噴石が落ちてくる。
そんな遥かな高い噴火山の光景を見上げながら、
少年は、まずは火山の麓で使える素材探しに勤しんでいた。
噴火して噴煙を噴き上げて、
ドッコンドッコンと揺れ動き続ける高い噴火煙の高峰を視界に入れながら、
冷えて黒くギザギザに固まった溶岩の流れた跡の溶河の岩肌をよじ登って、
素材の在りそうな場所を探していく。
モンスターは、やっぱりいないようだ。
ただ、モンスターがいないということは、
ここには魔物たちを惹きつける魅力もない。ということも意味している。
「モンスターがいないのは楽でいいんだけど、
人間が欲しい物もない、っていうのもなぁ……」
……考え物なのである。
人はどうして、こうも矛盾した欲深き生き物なのか?
まぁ、そんな禅問答は今回のこの虚構ではやめておくとして、
さて、どうしようか?
今回のここまで書いた文字数はまだ300文字付近、
これをあと七百文字まで埋めるには、
流石に、この何も起きない状態では、無理難題も甚だしい。
やっぱり虚構で、
「平和」を書いたり描くっていうのはムリですよね?
やっぱり戦争デスヨネ?
戦争を書かないと虚構って続かないでしょ?
それとも食事?
食物連鎖の罪ある命を奪って作った美味しいものを食べて?
ニッコリ笑って?
奪った命の事など考えずに、好きなだけ行動をして?
また笑う?
……、
……なんか、
どこか別の所でも同じようなことを書いた記憶があるような気がするのだが、
まあ、それはそれでよしとしよう。
ここまで書いてやって、やっと五百文字……。
(やっべー、あとまだ半分も文字を書かなくちゃいけないよぉ……、
どうしよ?)
食事を禁止にして、
戦争も禁止にして、
理想の虚構の物語を、考えて書く……。
……やっぱ虚構でも戦争を禁じてくる、
日本国憲法第九条って最強じゃね?
そこで悪魔が囁いた。
〝いや、別に平和を語れなくなってもいいなら、戦争を書いてもいいのよ?〟
……でも、それやっちゃうと、
戦争や殺人や殺人事件を、虚構の物語でも書いちゃったら、
やっぱり自由にできる虚構でもそうなるんだから、
虚構よりも遥かに不自由な現実なんて、やっぱり「戦争大歓迎ッ!」に「殺人大肯定ッ!」って、
その虚構を書いてる作者さん自身が肯定して言っちゃってるようなもんの事にもなっちゃうんだよね?
作者の問いに、
悪魔は頷く……。
……、
すんません、物語を描いている全ての偉大なプロの専業作家さまたち?
どうしても現実でも、殺人や殺人事件や戦争をしたかったら、
その「戦争」や「殺人」や「殺人事件」や「料理」や「食事」を、
自分の虚構でも笑って平気で書いて笑顔を広めて描いている、
あなたたちが先に、現実での戦争をやってください。
上手く、戦争大好きなあんたらだけで上手く、やってください。
え?そんで戦争しかけられたらどうするんだって?
いや、だから?
すぐにやられたら、
すぐにやり返そうとか考えてる、あんたら戦争したいヤツラだけでまず先に行かせるよ?
え?おれはヤダよ?おれは絶対にイヤだからさ?
おれが攻撃受ける時は?
たぶんお前らが真っ先に攻撃くらった後の一番最後に攻撃を喰らっている時だよ?
その時に死ぬ事にします。
え?
だって、
どうせ憲法九条改正すんでしょ?
じゃ、やっぱり九条を改正する、
そんなお前らやあんたらを、まっ先に戦争に行かせて犠牲にさせてオレは生き残るよ?
おれ、憲法九条は、そのままでいいし、
このままでいいと思ってるもん。
え?
じゃあ九条持って、いますぐ外国と話し合いをしてこい?
いやいや?
お前ら、なんか勘違いしてない?
それ言うんだったら?
外国と話し合いをする以前に?
まず自分とこの外国の基地から排除するよッ?
おれの優先順位、絶対にそれなんだけど?
なんで?
お前らって?
自分が外国の基地の外国武器持ってて置きながら、
そんな自分が、誰かとイチャイチャ話し合いができると思ってんの?
お前?
自分の立場、本当に解ってるッッ?????
あのさ?
なんで?自分とこの土地に外国の基地があるのに?
その状態で、他の外国と話し合いをしようだなんて思えるワケ?
お前の頭の中、お花畑じゃねぇのッ?
それじゃあ、お前らには武器しか使えねぇわッッッ!!!
勝手に武器使って、永遠に死んでろよ?
無理に決まってんだろッ!そんなモンッ!
そんなことやってたらっ、そりゃ、
九条なんて持ってても攻撃はされるよ?
当たり前だろ?
バカなんじゃねえの?
なんだよ?九条バリアって?
平和ボケしてんじゃねえの?
そのバリアの効力、お前ら自分たちで打ち消してんですけどッ?
カバじゃないんですか?
なんで九条もってたら無条件で攻撃されないなんて思い込んでんの?
そんなこと誰かが言ったの?
言ったとしても、それを何の疑いもなく信じんの?
それを無条件で信じてるお前らって、平和ボケじゃね?
いやボケだわ。
ウソやろぉ?
九条はこのままでいいと思ってるオレでも、流石にそこまでは信じてねぇわッ。
誰かがそんな旨いことを言ったとしても、
そこまでは、オレでも絶対に信じねぇわッ!
そんなことを無条件で信じてるお前らって、
九条持ってるオレより平和ボケよ?
自覚した方がいいわ。
だってお前ら九条、持ってても「戦力」持ってるだろ?
そりゃ外国の基地という戦力を自分の土地にしっかり持ってたら、
九条持ってても攻撃されるよッ!
バカじゃねえの?
それを分かった上でも、
持つ覚悟のあるやつだけが、九条を使える資格があるんだよ?
だからおれは、九条は、このままでいいと思ってんだけどね?
え?それで責任とれんのかって?
取れるワケねえだろ?
でも、だってどうせ誰も責任なんてとりやしねぇだろ?
お前、取れんの?憲法改正して誰かが死んでそれで責任とれんの?
あ?お前は取れるの?
そうすっか。じゃ、おれは取れねぇわ。
おれは責任は取れないッッッ!!!
おれは責任は取りませんッッッ!!!!
じゃあなッッッ!!!!!
残念でしたッッッ!!!!
おまえはそれで責任とれるんだろうが、おれは取れないし取らないッ!
責任とれるお前は勝手に責任とって、勝手にお前の責任の取り方をすればいいッッ!
おれは知らないッッッ!!!!!
だからお前が九条を変えたいなら好きにすればいいだろ?
でも、
おれはこのままでいいと思ってるけどなぁッ?
それに、好き勝手言ってるお前も「俺は責任とれる」なんて、シラケること言ってるけどさぁ?
どうせ、そんな事言っても「現場の責任」で終わりにすんだろッ!
お前ら、どうせ「現場の所為」にして終わらすんだろッ?
なんか、そう言って死んでいったんじゃないか?
そうじゃねぇか?
今までの死んでいったヤツラってさぁ?
どこまでが「現場」か知らねぇけどさ?
ま、その話は後でいいや、
でね?
あのね?九条って言う法律はね?
おれに攻撃はしてもいいけど?
おれに一度でも攻撃すると、
おまえらには、もう永遠に「平和」は来ないよ?って、そういうことを言ってんのよ?
攻撃してきたら?
もう俺にもお前らにも永遠に「平和」は来ないぞ?ってそう言ってるだけの法律なんだよ?
それが第九条って言う法律なの?わかる?
それにさ?
別に、
九条をそのままにするなら、
他の外国とお話し合いで解決して来いっとかって、お前ら言うけどさ?
おれだったら?
別に、やっぱり他の外国にお話し合いに行く前に?
自分ところにある外国の基地?これを真っ先に無くすからね?
自分ところにある、この外国の基地ッ!
これを真っ先に無くしてから、他の国とは口で話し合いをしに行くべきだろッ?
それでもいいの?
悪いけど、他の外国と話す前に、自分ところの国にあるヘンな外国の基地、
まずこれをまっさきに潰すから?
おれはな?
存在そのものをな?
ハッ、それもしないで、真っ先に他の外国とお話し合いをしに行って何すんの?
順番、はき違えるなよ?
九条、持ってるなら?
まず真っ先に自分ところの土地にある「外国の戦力武力基地」から消していくよッッッ!!!!
それもせずに外国とお話し合いなんて出来るワケねぇだろ?
できたとしてもこんがらがるだけだよッ!
そりゃ攻撃されるだろ?
バカじゃねえの?
外国基地っていう武器を自国内に持ってたらさ?
そりゃ九条持ってても攻撃されるだろ?
九条持ってるオレはそう思ってるけどね?
やっぱ、
お前らってさぁ?
平和ボケしてんじゃねぇの?
そんなことも考えることも出来ずにせずにお話し合いに行ってると?
ダシにされて利用されて口実にされるだけで終わるぞ?
実際なんか利用されてない?
基地を俺たちに置いてるお前が、攻撃されたわけでもないのに?
なんで、お前が得意げに、おれたちが攻撃されたとか騒いでんの?ッて話?
だからさ、
さっきも言ったけど、
なんか全部「現場の所為」にされてるよな?
今も?
そうじゃね?
現場の人も大変だよね?
上の気分次第で一生懸命あくせくして働いて動いてんのに、上のご機嫌で「現場の所為」にされんのってさ?
そんなくだらない「上のヤツラ」の為になんて死ねるか?
おれはヤダわッ!
自衛隊の人たち、まったくもって、ご苦労さまですッ!
現場の所為にされて殺されますよ?
いいんですか?
見てわからないですか?
その上の人たち、本当にあなた達が死んで護るほどの価値があるんですか?
あ、そうそう、国民というオレなんかの為にアンタラ自衛隊の人は死ななくていいですからね?
ちゃんとあなた達は自分の役目の為に「生きて」役目を果たしてくださいッ!
うわ、やっぱオレこんなこと言ってたら、
なんか一人で腹立ってきたんで、
個人の感情で、
やっぱ国から殺していくわッ?
なんだよ?国の為に死ねってさ?
じゃあ、国の為にお前から死んでけよ。あ?でも俺はそれで責任は取らねぇけどな?
当たり前だろ?なんで国の為に勝手に死んでく、お前の責任を俺がとらなくちゃいけねえの?
なに?お前ってマザコン?
他人に責任とらせて世話してもらわなくちゃ、お前らって何も決められねぇの?
あー、まぁ、
「自己責任」って言葉に、いつまでも拘ってるヤツラって、
他人に言ってくるヤツラも他人から言われているヤツラもドイツもこいつもそんな感じだよね?
うわぁ、
そんなヤツラの犠牲にさせられる、
「現場の人」も可愛そうに……、
俺だったら、そんな可愛そうな「現場」の所為にはしたくないよなぁ……、
そう言えば、なんか……「選挙」も近いか?
あ?
そうそう、
話変わるけど、
これからウチの国とお話し合いをしよう、とか思ってるかもしれない「どっかの国」へ、
お前、もしかしなくてもウチの国とお話し合いをしようかなとでも少しでも思ってんなら、
今の「ウチの国」の状態で、その話し合いを始めちゃうと、
今のこれと「同じ事」になるよ?
警戒しとけ?
なんか?
攻撃をした、だの、
攻撃してないだのとかで、モメてない?
これと同じ事になるよ?
お前も?
イヤだろ?
そんなのはさ?
こんなワケわかんねぇことで、いちいち、いちゃもんつけられんの?
だから?
ウチの国と、どうしてもお話し合いをしたいなら?
もっとよく「時間をかけて」考えといた方がいいぞ?
忠告しといたからな?
時間かけてな?
ク、クククククククククク、
時間、……もつかなぁ?
また、どんだけ待つんだろ?
ああ、
縋っていた「最後のチャンス」が、どんどんとなくなっていく……。
ま、いいや。
最後のチャンスがなければ、別に、つくればいいじゃない?
な?
だから?
おれ、そういう人間だし、こういう人間だから?
だから?
まずお前らみたいな武器を持ちたい持ってるヤツラをまっさきに戦争に行かせるわ?
で?武器持ってないオレは、まっさきに逃げるから?国を犠牲にさせてまでな?
お前たちは勝手に国の為に死んでください。
私は国の為には絶対に死にませんッ!
で?
犠牲にさせた後の日本って国が滅んだ後で、
そこで俺はやっと死んでやるから?
お前らが死んだ後でな?
そりゃ、お前らが死んだら、オレも死ぬよ?
だってオレ日本人だもん。
日本人が死んでいったら、そりゃ、日本人のおれも最後には死ぬよね?
でも、おれって?お前らが死ぬ前に、絶対にオレは死なないよ?
お前らが死んでから?オレは死ぬ。
これは絶対に譲らないッッッ!!!!!
なぜなら俺は戦争が嫌だからだッッ!
戦争が嫌なオレはッ!
戦争が好きなやつら同士が戦争をして死んでいったら、
その時に一番最後の戦争で死ぬだろう。
それで平和でピースッッッッっっ!!!!
オレは、自分の命を守る為に、
お前らや国を犠牲にさせてまで、最後まで自分の命を守り抜くからッッッ!!!!!
だから、
自分の手を汚したくない戦争が大嫌な私は、真っ先に諦めて逃げますッッ!!!!
あとはすべて戦争に詳しい、戦争大好きのアンタらになすりつけましたッッ!
現実を適当に生きる私は、
そんな逃げるワタシを真っ先に追いかけてきて戦争に行かせようとして人間の盾にしようとして殺しに来る、お前らを、真っ先に逆に盾にして逃げますッッ!
絶対に国ごと盾にして、
殺人や戦争を虚構で娯楽に描いて金を稼いでいる、
あなた達だけを犠牲にして自分だけ逃げますッッ!
そんではッ!
私は、
自分のお腹が減った時だけ、
自分の手と心を汚して「都合よく」命を頂いて「都合よく」生きて行きますッッ!
《しゅたたたた(心だけを醜く汚して走って逃げる音)》
「……やっぱり人間たちって、
……ま、いいや。おれたちはおれたちで好きに生きよ」
命というものを殺め奪う「鉄の剣」の柄に手を添えて、
火山の灰が舞う、
黒い噴煙と、晴れた青空と、暗い大地が不気味に覗く、
異世界のハイファンタジー世界の中で、
あくまでもハイファンタジーの主人公の少年は黒い竜を呼んで、その背に飛び乗ると、
やっと村に帰ることにした。
(※お好きな次回予告BGMを鑑賞しながらお読み下さい)
【次回予告】
虚構とはいえ自問自答で文を書いていて覚えた唐突の「怒り」、
というモノに身を任せて文を走らせていると、こういう事になる格好の事例。
ああ、今回は特にひどいこの内容。
もはや、物語ですらないッ!著者の暴言!
しかし結構、心はスッキリになっているので、
このままでもいいか、と思っているこの次第。
次回! 今度こそ、ちゃんと物語になるのか! かんたんファンタジー 第21話。
『新施設』
……ファンタジーなのに現実世界の事を書くと、また運営さまにガイドラインを変えられてまで利用規約違反を警告されそうで怖い今日この頃です。
(デン♪デンデデデン♪)




