・復活の呪文を唱えました!
やっぱり復活の呪文を唱えた!
テカテカッ!
復活の呪文が違います。
「えっ!!!!?」
ベッドから飛び起きた。
寝癖が付いたまま、自分の体に異常がないかを手で確認する。
周囲も見回したが、これといってなにも起きていない。
慌てて立ち上がると、机にある日記を開いた。
……昨日の出来事はちゃんと書いてある。
日記の内容に変化がないことを確認して安心すると、開けっぱなしの突い立ての窓を見た、
もう朝だった。
雪溶けの冷たい風が流れてくる。
服は上下とも下着だった。
寒い。(うん)
風邪ひく。(うん?)
はよ。(なにが?)
……、はよ。(だから、なにが?)
急かされたので、
……仕方なく十字キー(?)で移動して、クローゼットの前に行く。
白い下着の上から昨日と同じ服装を選ぶと、
着られるだけ袖を通した。
服、布の服、厚手の服、布の衣、皮の靴、鉄の剣……。
故郷からそのまま持ってきた防具と武器を身に付けて、
二階の入り口から外に出ようとすると、
声が飛んできた。
「ねぇ、朝ご飯はっ?」
下宿屋の娘が昇り階段から顔を覗かせていた。
「今日はやめとく」
「……。お風呂いれないよ?」
「……食べます」
少女は大満足して大きく頷くと床を指差す。
「じゃあ荷物もう一回そこに置いて、台所に来て。
帰ってくる時間も教えてね?」
白い三角巾の赤いエプロンが、嬉しそうに一階に駆け下りていった。
「裸にエプロン……」
子供にはまだ早いッッ!
登場人物と著者の会話が、
ここでも入ってくる、空想の無常……。
うーん、ファンタジー♪(殺意)
温かい朝餉の薫りが、部屋奥の階段から立ち上ってきた。
乳系のしっとりとした蕩ける味覚の匂いが芳醇している。
開けていたドアを閉めて、
ひとまず今は、冒剣の予感を告げる雪溶けの外気を閉じた。
……空腹には勝てない。
少年は、匂いに誘われるまま、
音の鳴り止まないお腹を押さえて、下りの階段へと走っていった。
走っていく少年の名は……、
アズル・アズアール
……それが、
この物語の主人公……。
(※お好きな次回予告BGMを鑑賞しながらお読み下さい)
【次回予告】
今回の驚愕の事実は、一話の文字数が一気に減ったという絶望的な顛末。
まずい、一話で千文字もいかなかった危機的事態ッ!
うっかりゲームあるあるネタをムリヤリぶち込むと、
次のお話を書き出すのが致命的に難しくなるという、絶好の悪例の好例となった今回のこのお話ッ!
しかしッッ!今は次回予告こそを記さなければいけなかったッッッッ!!!!!
次回! 張り切って再開する、かんたんファンタジー 第11話。
『村の外』
村の外で一体何をするのやら?
ここまで不安定にしてしまった物語を立て直すことが出来るのか?
まずは村の外に出て考えてみよう。(デン♪デンデデデン♪)
来週もまた読んでねー!!♡




