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異世界でもコツコツ強くなっていきます!  作者: 黒陽
七章 四国対戦
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第九十話 思わぬ出会い

昨日は予約投稿忘れていました。すみませんorz

 第九十話 思わぬ出会い


「(スカラとアケハ大丈夫かな?)」

[わかりませんね]

「(てか、今日で最後とかなんか悲しいよな)」

[そうですね、一ヶ月以上も楽しんできなのですからね]

「(トクは楽しんだのか?)」

[それ聞きます? それほどですよ、輝はほとんどスカラとアケハとばかりではなかってですか]

「(それもそうだな)」

[まぁ、もう終わりですからね]

「(俺の機力上がったのかな?)」

[最初に比べてかなり長くも劇的な場面にも耐えていますからね。恐らくかなりでしょうね]

「(でも二年生も楽しみだな)」

[もう、すっかり異世界でやってくってスタンスなんですね]

「(元からそうだっただろ、この人生では努力でなんかを掴み取りたいからな)」

[もうしばらく待ってましょうか……]



 ……


 輝は暗闇の中、機力回復を待っていた。その頃、八度目のアナウンスが入っていた。


「近況をおしらせします。現在、マジリスト軍がアニマリストを撃破、残るはマジリスト、マルチリストとなりました」


 ……



 そうして漸く輝の機力が全快した。

「どうなったんだ!?」


 輝は周りを見渡すと、壊れた建物が多く見られる。そして、建物の裏から出てきたのはマルチリストの人たちであった。


「誰か、状況を説明してくれ!」


 すると、一人の男が輝の前の出てきた。


「お前は見ない顔だな……誰だ?」

「俺がこの国マルチリストの王スカーレットだ」

「それで……どうなったんだ?」

「まず、お前がいなくなった後、アケハは即死。そして、アケハが相手にしていた人狼たちがサクラに参戦し、スカラと戦ったわけだ。それで、悪魔がお前がいなくなったせいでいなくなったから、スカラは一人で戦おうとしたが、そこにマルチリストのほかが参加、そしてそのままスカラもろともやられていた。そして、アナウンスでマジリストがアニマリストに勝利したと入った。それによって、サクラたちは敗北してマジリストがなんとか生き残ったってことだ」

「なるほどな……」

「それで何か作戦はないのか?」

「お前が王じゃないのか?」

「それもそうだが、今マルチリストが従っているのはお前らしいからな」

「さっきから俺知りませんよ、みたいな言い方してるけどさ……スカラだろ、お前?」

「何のことだ?」

「まず、スカラからのスカーレットとかちょっとは考えろよな。ほぼ同じじゃねーか?」

「何のことを言っているんだ?」

「……」

「わかったよ、そう、俺だ」

「そうか、それで魔法は?」

「スピーダー、駿足の魔法だ」

「足が速いってか?」

「そういうことだ」

「それってチキンな魔法だな」

「まぁ、すぐに王になりたかったからな」

「そういう系かよ」

「でも……」


 輝が一回瞬きをしている間、輝の目の前に動き、輝にビンタをした。そして、輝が目を開けるとスカーレットは元の位置にいた。


「こういうことができちゃうんだな」

「……やべーな(想像以上だわ)」

「だろ」

「スターテスはどんな感じなんだ?」

「えっと、実際俺は魔法っていうよりも身体強化だからな、腕力:XXX、脚力:XC、精神力:XL、知力:L、魔力:Iだよ」

「脚力九十って、やばすぎだろ」

「まぁ、テルのカプセルがあればもっと速くなるかな」

「すげーな」

「テルどうなんだ?」

「しばらく見てなかったからな、意外と気にしないと別に見ないからな。腕力:XXIV、脚力:L、精神力:XXXVI、知力:IX、魔力:LXXXVIだ」

「魔力が八十六か、結構あるな」

「まぁ、知力が気になるけどな」

「テルのカプセルでどうにでもなるだろ」

「いや、それが問題なんだ。今、恐らく聞いた話だとマジリストが攻めてきてるんだろ」

「まさかカプセルが……」

「あぁ、持ち主ごと消滅するから集めることもできないし」

「でも魔力担当は残ってるぞ」

「まじか!」

「あぁ、だからテルは頼んだぞ」


 魔力担当とは、魔力を他に移すことができる魔法のことで、通常だとマジリストに行くのだが、なぜかマルチリストにいるのだ。


「わかったけど、今頃だけど何で魔力担当はここにいるんだ?」

「それは……」


「それはマジリストの人口が多過ぎるから、魔力の多い人だけを受け入れているからですよ」

「お前は……」

「お前とは何ですか? 私ですよ、国王執事サルエットラです」

「てか、こいつが邪魔なんだよ、テル!」

「俺に言われてもな、後国王執事なんだから仕方なくね」

「まぁ、それもそうだけど、分かるだろ!」

「それでどんな魔法を使うんだ?」

「それがヒールだぞ、使い物にならないったら仕方がない」

「いや、ヒールの速度と魔力、範囲によってはかなり強いんじゃ……」

「そうですよ、私の魔力も多いですし、範囲指定も人物指定もできるといいっているんですがね、スカーレット王は聞かないんですよ!」

「あのさ、サルエットラ。その呼び方やめてくれん?」

「ゲームの中ぐらいいいのでは? それかいつも通りスカーレット様ですか?」

「スカラだ」


 サルエットラとスカーレットは向き合って葛藤していた。

「もしかして現実でも……」

「あぁ、俺の執事だ。ここでも、元でもな」

「なるほど……だからヒールでもマルチリストに入ったのか?」

「そういうことだ」

「なんかスカラ、いやスカーレットの私生活が気になって来たな」

「ゲーム内ではタブーだぞ」

「わかってるって」

「それよりもこれからどうするんだ?」

「まず、俺はカプセルを作っているから、皆を集めてくれ!」


 そして崩れかけた城の階段に集まったのは当初いた半分以下であった。それはどれほどあの三人が強かったかを表しており、それだけでなくマジリストはそれ以上に強いのだ。


「それじゃあ、残ったみんなをどうしたい?」

 スカーレットは皆に言った。全員がスカーレットが王と知っているため、話は聞いている。輝はなぜ自分が戻って来るのを待っていたのか疑問に思った。


 しかし、人々の反応は薄かった。ほとんどの死んだプレーヤーは攻撃型、残ったのはほとんどが補助か死ぬのが怖いプレーヤーのみ。輝は死ぬのが怖いなら何でゲームを始めたんだよと思っていた。


「戦う、戦わないに関わらず、俺が死んだらゲームは終わる。まぁ、もう勝てるかはわからないが、補助魔法をうまく残っているやつで使えば、何とかなるかもしれないぞ」


 そう、励ましてもやはり皆の反応は無に近かった。


「マジリストは攻撃魔法がほとんど、つまり魔力切れがと思うかもしれないが魔力担当もいるからそれは諦めた方がいいぞ。逆にいえば、とにかく物理で攻めるそうすれば、何とかなるぞ! いや、なるかもしれない」

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