表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界でもコツコツ強くなっていきます!  作者: 黒陽
四章 魔法学校一年
30/120

第二十九話 戦闘訓練?

 第二十九話 戦闘訓練?


 昼食を食べ終わると、皆は教室に戻った。

「美味しかったか?」

「まあまあ」

「美味美味」


「これからペアを作るから覚えておけよ」

 ダルクは先ほどの順番で、ペアを作った。ボビーとケレン、フレイとカレン、輝とカコ、ソウマとアキノ、そしてスバルとマリカだ。それぞれには、違う授業内容が言い渡された。まず、スバル・マリカペアとソウマ・アキノペアは、まだまだ機力だ少ないために、消費機力の少ない棒を使って、なんども機力を完全にからにした。魔力などのエネルギーを空にすると、体は取り戻そうと成長するためらしい。残ったペアは、消費機力の高い棒を使って、戦闘訓練をした。ペアで、棒を使って叩き合うというものだ。しかし、原則として、明かりをつけた状態でなかればならないというものであった。


 まずは先ほどのジムに行き、輝・カコペアから始まった。


「カコであってるよね?よろしく」

「よろしくね」


「すいません、法力の使用は禁止ですよね」

「当たり前だろ」

「(よかった、使えないし……)はい」


 訓練が始まった。二人はそれぞれ棒を強く握り明かりがついた。

「(あぁ! さっきよりもなんか早く無くなっていくような感覚だ)」

[これが先ほどボビーがいっていた消費機力の違いですね]


 カコは輝の方へ走ってゆき、先制攻撃に出た。もちろん体の作りからして、輝の方が運動神経もいい、輝は余裕で躱した。

「遅いね」


 輝はお得意の背後に回る作戦で、カコの背後から肩を叩いた。しかし、叩く瞬間明かりが消えた。

「あれ!?」

「機力を流しし続けることに集中するんだ」

「(ただ持っていればいいんじゃないのかよ)」


 カコは叩かれたそばから下にしゃがみ、輝の脛を棒で思いっきり叩いた。しかし、これも明かりが消えてしまう。

「どうして……」

「やっぱりちょっと難しいか、二人とも下がっていいぞ」


「ありがと」

「痛くなかった」

「大丈夫だよ(はっきり言って意外と痛かったけど)」


「次のペア、フレイとカレン」

「はい」

「はい」


 二人もそれぞれ棒を握った。フレイの棒には明かりが灯ったが、カレンの棒には明かりはない。

「さっきの疲れが残ってるの」

「早く始めよ」


 フレイはカレンに行き、棒を振り回した。あてずっぽに当たれば良いと思っている現れだ。だが、明かりは常に灯っている。

「おぉ、結構機力があるんだな」


 しかし、その小さな隙をカレンは棒でフレイに当てた。また、当てる瞬間にのみ、明かりがついた。

「カレンは知ってるんだな、よし、次!」


 ボビーとケレンがそれぞれ出てきた。

「二人にはこっちの棒を使ってもらう」

「えっと」

「先ほどのものは最初の二倍の消費機力の棒でな、これは五倍だ。見た目は同じだがな」

「ほんとだ、結構激しいな」

「ほんとね」


 ボビーもケレンも棒の明かりはついていない。

「テル、一つのアドバイスはな、明かりをつけないで、叩く時だけにつけるんだ」

「なるほど」


 ケレンはボビーの方へ歩いて行った。

「始めましょうか」

「ふん」


 ケレンの棒さばきは華麗であった。フレイはただただ振り回していたのに対して、ケレンの棒さばきは一瞬の隙もなく、完全に攻撃を完全に防いでいる。

「防御作戦か」


 ボビーは澄まし顔で、ケレンの方へ歩いていく。

「相当自信のね」

「いやいや」


 ボビーはケレンの壁に叩きつけた。すると、ケレンはすかさずボビーに叩きつけた。だが、やはりボビーもそれほど簡単終わらない。丸い体を動かし、ケレンを再び叩いた。しかし、これも終わらない、結局は持久戦へともつれ込んでしまった。

「なかなかやるね」

「ケレンも」


「もういい、終わりだ」

「えぇ……」

「じゃあ、今わかったように、機力のコントロールが大前提だ。フレイはそのまま、カレンから、カコはボビーから、テルはケレンから教えてもらえ、じゃあ私はあっちの練習を見てくるからな」


 輝はケレンを見て頬を赤らめた。

「よろしくね、テル」

「よろしく」


「えっとまずね、魔機を持っても機力を流さないところからね。体に留めておく感覚を持つの」

「えっと」

「法力は使えるんだよね」

「多分……」

「じゃあ、それの集中する感覚と同じように、機力を棒を持っているところから離れさせるの」

「でも、法力と機力の違いなんてわかんないけど」

「大抵は魔力として身体中を動くから、同じようにしても構わないはずよ」

「へぇー、なんでケレンってそんなに頭いいの?(かわいいし)」

「そんなことないよ、ボビーだってできてるし。あと、私とカレン、ミラーノ族はね教育がちょっと進んでるのよ、だからアウェスから落ちる前に多少は学ぶの」

「落ちるって?」

「この歳になると、アウェスから落とされるのよ。まだ、翼も成長中だから、空を飛べるようになるまでは、ここで生活しなきゃいけないの」

「大変だね」

「テルは? 人族ってどうなの?」

「特に何もないよ、ここで過ごすだけだと思うよ」

「思うよってどういうこと?」

「魔法界出身じゃないんだ」

「そうなの!?」

「じゃあ、なんで……」

「ある魔道士に拾われたんだ」

「師弟関係てこと?」

「すごい! どんな魔法使えるか教えてよ」

「いや、知らないって……」

「じゃあ、私が言うから!」

「ケレンもないって言わなかった」

「みんなには知って欲しくないの、秘密だよ! 私の魔法は氷、氷でいろんなものを作れるわ」

「俺のは、熱だ」

「フレイと一緒じゃん!」

「いや、彼は炎だろ、俺のは明かり、つまり火はつかないんだ」

「それって還元率がいいんじゃない」

「そうなのかな」


 そう二人は話しながらも、輝は明かりをつけずに棒を持つことができるようになった。


 その頃、ダルクが教室に戻ると、どの生徒も何もしていなかった。

「お前ら何してんだ!」

「やば」

「何も」

「休憩です」

「やる気あるのか!?」


 どの生徒も、また練習を始めた。だがソウマは違った。


「先生!」

「なんだソウマ」

「なんで機力がいるんですか? 法力があればいいじゃないですか」

「じゃあ思えはなんでここにいる? ここは魔道士になりたいものの場所だ」

「だから両方いると?」

「そうだ」

「でも、魔機とかある程度使えれば、別にそこまで頑張んなくてもいいんじゃ」

「ある程度ってどう言うことだ?」

「だから、私生活に影響がなければ……」

「そうか、じゃあこれ知ってるか?」

「それは? もしかして?」

「コンドームというものだが、これも魔機だ」

「……」

「確かに何もなくても多少の効力はあるが、法力を流すと、完全に安全になる代物だ」

「だからなんですか?」

「これの消費機力はその棒の数百倍を超えているし、動きながらの使用は難しいと思わないか?」

「もういいよ、先生の言いたいこと・経験談はわかったから……」


 ソウマはうつむきながら、練習を始めた。実際、練習といってもただただ棒を握り、機力の成長を促すだけのものであった。そして、どちらのグループも真剣にそれぞれの練習と特訓を行った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ