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第76話 アレン先生のせいだ

 翌日。


 あー昨日はひどい夢を見たよ、私がなんと三年の対抗戦準優勝者に買ってしまったという夢を。


 そんなわけないよね、だってあんな弱いわけない。


 私は布団から起きるとサキちゃんに出迎えられた。


「ユキちゃん! 昨日は本戦出場おめでとう!」


 と、曇りない眼で言ってくる。

 それは私にとって、とてもとても聞きたくない言葉だった。


「う、うん」


 私はそう返すことしか出来なかった。


 もう乾いた返事しかできない、それもこれも全部アレン先生のせいだ!


 先生のバカーーー!!!!




 ◇ ◆ ◇ ◆




 試合が終わった後私は直ぐにアレン先生のところに行った。


「アレン先生!!」

「なんだ?」

「なんだぁ? じゃないでしょう!!」


 本当にもう、最初に全部説明してくれればいいのに。


「何で私をはめたんですか!?」

「君ならもう気づいてるんじゃない?」


 確かに気づいている、アレン先生は私に教えたかったのだ。


 私が思っているより皆が弱いことに。


 でもそれなら口では言ってしまえばいいじゃないか。


「それなら口では言ってくださいよ」

「そうだね、確かに口で言ってもよかった」

「じゃぁ」

「でもねー口で言っても分からないことって色々とあるんだよ、世の中。実際に体験することは決して悪いことでは無いと思うんだよ」


 それは確かにそうだ、口ではわからないことは実際に沢山ある。

 誰かが天災に合った、台風でも地震でも何でもいい、それを皆に伝える。

 確かに大変だったのだろう、だけど所詮他人事、聞いている本人たちには本当の大変さは分かりっこない、特に実際に体験した、精神的な極限状態などは。


「でも、これは口で言ってほしかったです!」


 でも、これは口で伝えて分かる部類だと私は思う。


「ははは、すまなかったよ。まぁ残りの試合頑張りなあ~」


 アレン先生は手をひらひらさせながら去っていった。




 ◇ ◆ ◇ ◆




 あー今思い出してもムカつくーー!!!


 でも仕方ない、わたしは勝ってしまったのだから。


 だから、これからどうするのかが重要なところだ。


 まぁ方針決まっている、次の試合負けることだ。

 だがここで注意しなければいけないことがある、それは先の試合偶然に勝てたと思い込ませなくてはいけない、つまり態と負けたと悟られてはいけないことだ。


 まぁそれは前と同じか、上手く負ければいいだけの事。


「それにしても残念だな~私とアリアちゃんはあ予選で負けたから試合出れないからね」


 昨日のことを思い出してみる。


 確かに予選ででは一年生はバタバタと倒されていた、いい的だったのだろう、弱いから。


 でも、そんな中予選を突破した一年生がいる。


 私とガイだ。


 さて、私はまぁいいんだけど、ガイ、お前凄いな。

 いやだって一年生で本線行けたのって他の学園ひっくるめても私とガイだけなんだよね。

 そう考えたらあいつスゲーと思う、それに運もあったのだろう、予選で弱い奴ばっかり当たったとか、でも上級生もそこにいたのだろうしね。


 まぁいいや。


 さてさて、今日も恒例のお寝坊アリアちゃんを起こしますかえね。


 ゆさゆさ、ゆさゆさ。


 う~ん、おきないね。


 じゃぁしかたないね。


「ギャャーーー!!! ユキーーー!!!!」


 ハハハ。




 ◇ ◆ ◇ ◆




「なぁ頭少し聞きたいことがあるんだが」


 ここはスラムのとある一室暗殺組織【死神】が計画を再度打ち合わせている時に部下一人が手を挙げて組織のトップに質問をなげる。


「なんだ」


 とても深い、恐怖を与えそうな声だつた。

 だが部下の誰一人気にしない。


「今回の仕事なんだけどよょー本当に組織の全員が集まる程の仕事か?」


 部下の一人は疑問に思っていた、今回の仕事は今までのようなありふれた仕事だ。


 そんなものは慣れたもの、今までだって各地で散らばって二人一組のチームで何とかなって来たのだ。


 それなのに今回の構成全員が収集したのである。


 頭が決めた事だ不満はない、だが疑問はある。


「確かに、所詮は目標は子供、どうにでもなる。だが、何か不測の事態が起きるかもしれないその場合二人では対処が困難な場合もあるかもしれない」

「何かあるんですか? 今回の仕事には」

「分からない、だが、今回の仕事なにか臭い」


 こんな仕事をしているのか彼ら彼女らは危険には敏感な所がある。


 だが、それでも、どんな事があっても仕事を最後まで完遂してきたのがこの連中である。

 仕事だから。


 今回のも大丈夫だろう、だが油断はしない、だから大丈夫。


 だけど、それでも、その不測の事態は彼ら彼女らの斜め上からの現れる。



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