第68話 学園対抗戦二日目
学園対抗戦二日目
今日は3学年と4学年のの頂点を決める戦いだ。
今日は正直どうでもいい。
明日が重要なのだ。
明日は5学年と6学年が戦う。
今の兄様は11歳、5年生だ。
つまり、明日は兄様の晴れ舞台! 興奮して来たぞーー!!
◇ ◆ ◇ ◆
……暇だ。
いやマジでひま。
周りの人達を見たら、ワーとかスゲーとかキャーとかむっちゃクチャ盛り上げってるんだけど、正直程度が低く過ぎてあくびが出てくる。
……良し、寝るか。
◇ ◆ ◇ ◆
「んー今年は結構出来る奴がそろっているんじゃない? どう思うキリ君」
「そうですね、いい線は行っていると思いますよ」
「おっとこれは手厳しい~さっすが神童と言われるキリ様は違うね!」
「ちょっと、その様子誰かに見られたらどうするつもりですか殿下」
「大丈夫大丈夫、ここ無駄に広いんだから」
僕の隣で吞気話しているのはこの国の第三王子、ハンス・フォン・アルタその人だ。
今はそのハンス王子に呼ばれて、王族専用の観覧席に来ている、確かにここは物凄く広く今は僕たち以外誰もいないが、一国の王子がこの言葉使いはどうかと思う。
だが、これは公の場の時はしっかりとした態度をとっているんだが。
私的な場の時、もっと言うと心を許した相手ではこのありさまだ、もう少し自分が王子という自覚を持ってほしい。
「だけど、君と比べるのは良くないと思うね。君は特別だ君を基準にするのはよくない」
今度はおちゃらけた風ではなく少し真面目な顔つきだ。
だが。
「特別、か……。確かに僕は皆よりも出来がいいのかもしれないね」
「君はそうやっていつも謙遜する。それは君の美徳であり欠点でもある、誇るときは誇るといい」
少しまじめな話をする時は王子の貫禄が出るのだ、いつもこうしてほしいものだ、こっちには立場というものがあるのだから。
「確かに僕は神童なのかもしれない。特別なのかもしれない。だけど……1番ではない」
「ふっ、君はいつもそういうんだから。君より凄い人物なんて俺は知らないよ~」
少しだけ空気が和んだ気がした。
確かに、僕より凄い人は僕しか知らないと思う。
思えば、妹のユキの存在がいたからこそ僕は驕らずに励めたのかもしれない。
でも、なぜかは知らないがユキは実力を隠しているようだ、賢い妹のことだ、l何か理由があるのだろう。
僕が言いふらす訳にはいかないだろうね。
「世の中は広いものだと思うよ? 僕や殿下が知らないだけで凄い人はいるものだよ」
「そういうもんかね~」
「そういうものさ」
試合に目をやる。
僕にとってはこういう場所は宝の山と言っていい。
なんたって僕の能力は見ただけでスキルや魔法がコピー出来るのだから、今はもう様々なスキルや魔法は取りつくしたがたまに掘り出し物が見つかるときがある。
スキルとは千差万別だ、戦いに使用するスキルもあれば、農作業や裁縫をする時にはかどるスキルもある。
俗に言う生活用スキルだがこれが意外に侮れないときがある。
だから僕は良く王都に出て散策したりする。
土をほぐすスキルなんか上手く使えば落とし穴に利用できるしね。
だけど今は各学園から色々な精鋭たちが集まっている、その中にはまずらしいスキルや魔法があったりする。
それらを見てコピー出来るのだから僕のスキルを知る人が入れば確かに規格外というかもしれない。
それで僕の学園で僕に勝てる者はいなくなってしまった、それは教員も含めてだ。
もう僕に勝てる人は騎士団長たちくらいだろう、ほかの学園で勝てる人なんていない……と、思っているんだろうね。
でもそんなことはない、規格外は僕だけではないのだ。
僕の妹は僕以上に規格外なのだから、正直僕は情けない事だが妹のユキには勝てると思えたことが一度もない。
ユキの学園の観覧席を見てみる。
ユキは幸せそうに眠っていた。
そんな姿を見ると守ってあげたくなるような愛おしさがある。
普通、皆強くなろうと真剣に試合を観戦するもんなんだけどな。
「何か笑っているんだよ、気持ち悪い」
「酷いものぐさだね」
いけない、無意識に笑っているみたいだった。
今度から気を付けよう、流石に妹を見て笑っているなんてこの王子に知れたらなんていわれるか分かったものじゃないからね。
いやマジここからの展開なんて考えてない~どうしよう~(弱音)
もう一つ作品を書こうとしたらこの作品が書けなくなる、そういうジレンマが発生したのでもう一つ作品『最弱だと思っていたスライムが最強だった件』はあと1話書いて休載にしたいと思います。
マジすいません!!




