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第52話 私には関係無いんだけどね

 今回も少ないですが、次回は結構多く書きます。

 

(準備はいいか?)

(……いいよ)


 私は諦めた。

 世の中諦めが肝心ってどこかの誰かが言ってたし。


 私には「完全防御」が有るし怪我はする事は無いだろうから気楽に行こう、気楽に。


(では行くぞ!)


 面倒だけど仕方が無いか。


 魔剣は一直線に私に向かってくる。

 そして私は『光の剣』を剣の形状に変える。


 キィィーーン!!


 と金属がぶつかる甲高い音がする。

 たぶん、凄い力でぶつかっているんだろうが私には関係ない。


(ほう。これを受け止めるか、やるじゃぁねぇか。じゃあこれはどうだ? 戦技【虚空斬撃】)


 私の周りに突如と現れた不可視の斬撃。

 だが私は動かない、結果は分かりきっているから。


(何故動かない!? 諦めた……いや、これは)


 斬撃が私に当たる度に「完全防御」で無効にする。

 正直これが有る限り私は無敵のような気がする。


 そして続いて攻撃に来た、今度は少し趣向を変えたようだ。


(少し驚いたな、だが、これはどうかなぁ 戦技【アオフ・レセトンベ】)


 なるほどね。

 確かに、これは有効な手段だ……私以外なら、ね。


 この戦技【アオフ・レセトンベ】は一人、つまり一対一の時に発動できる、効果は自信の能力上昇、相手の能力低下。

 これは結構やられた側は痛いだろうね。

 勿論、私は「完全防御」で無効にしましたこの時点で戦技は失敗となる。


 戦技は魔法と違い条件が揃わなければ発動しない。

 魔法なら魔剣の方は能力は上昇して、私は無効になる。

 だが、戦技は私が能力低下を何らかの方法で阻止すると相手の能力上昇も発動しない。


 それにしても何故さっきから魔法を使わないのか、たぶんそれは魔剣は詠唱が面倒くさがっているんじゃないかな? 魔剣に詠唱破棄のスキルなんて無いだろうしね。


(これには流石の俺も驚いたぜ、どうなってるんだ? なにかのスキル志向だろうが、こんなスキル俺はしれねぇな)


 まぁ神様が授けてくれたスキルだし、レアなのは確かだよね。


 これでいいかな? もういいよね? 十分やったよね?


(ねぇ、これでもういいんじゃない?)

(まだ始まったばっかじゃぁねぇか。しょうがねぇな、これで最後だ! 取って置きのもんをお見舞いしてやんよ!! 戦技【イグジステンス・シュナイデン】!!!)


 ……まてまてまて。

 よりにもよって、主と認めた相手にこんな大技使うとか頭おかしいんじゃない!?


 この戦技【イグジステンス・シュナイデン】は私が観て簡潔に答えたら、存在斬り。

 これはだだ魔剣が斬りに来ているように見えるが、効果は認識した対象の存在を斬る少しでも魔剣に斬られたら自身の存在が保てなくなり死に至る。

 これは、認識した存在を斬れる戦技、それは私だけを対象とするなら、私が着けている防具を無視出来る。

 私の使える『闇の剣』の似たような効果がある訳だ。


 『闇の剣』も大概な効果だったが、戦技【イグジステンス・シュナイデン】はそれ以上だ。

 ちょっとでも掠れば死ぬとか恐ろしすぎる。


 ……ま、私には関係無いんだけどね。


 迫ってくる魔剣を私は「完全防御」の効果を『光の剣』に纏わせて軽がると受け止めた。


 正直、私の「完全防御」に今のところ穴は無い、もしかしたらいつか敗れるかもしれないが、今ではないということは確かだ。


(な、ん……だと!?)


 はい、終わり終わり。



 次回は再来週の月曜か火曜に投稿予定です、時間が空く分書くので宜しくお願いします。

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