第48話 私って運悪い
遅くて申し訳無いです。
さてさて皆さん大陸魔剣というものをご存知だろうか、知っている者も知らない者も良く聞くといい。
なんてね……。
大陸魔剣よは各大陸に1つしかないとても強力な魔剣である、一説に寄ればこの世界が生み出された時に神様がお創りに成ったとか。
その時に他に、大いなる聖剣も各大陸一つづつ創ったとか。
まぁそこ等へんは置いておこう。
その魔剣は強力で……意思を持っている。
そう、人間、魔族、知能有る魔物同様、確固たる意思を持つ、それ故に魔剣にも関わらず持ち主を選ぶ。
まぁそこまではいい、そう、そこまでは、だ。
この魔剣のうち、一剣が昔に大暴れ下らしく、多くの都市を滅ぼしたという逸話が残っている。
その魔剣は確りと封印された。
この様なことが二度と起きぬよう、他の大陸魔剣達も封印された。
だが……そも魔剣を使いこなした者も過去に居るその者等は魔剣の封印を解きその魔剣達にも認められてその魔剣を使いこなしたという。
現在2つの大陸魔剣の封印が解かれたと、文献には有った。
封印が解かれて、主が死んでもそれらは暴れる事は無かった、そして新たな魔剣の主が現れたのも幾つかの文献に残っている。
だが、過去に大暴れし、都市を幾つも滅ぼしたとされる魔剣は封印が解かれておらず、過去1人も主と、認めた事は無い。
それは、魔大陸で今も何処かで封印されているという。
そも魔剣の名は―― 大陸魔剣 カラドボルグ ――
で、話から察するにその大陸魔剣に何か有ったのだろう。
……これだけは、これだけは、言いたい、何故私を巻き込む!?
いやいや、普通可笑しくない!? こんな凄いこと普通私のような身元不明な、しかも顔もまだ見せて居無い人間を巻き込む!?
ハッキリ言おう、有り得ない!! 普通は!!!
そう、普通は、なんだよね。
この魔王ハルちゃんは、普通じゃないんだよねー。
「魔王様! お考え直してください」
そうそう、もっといいたまえ。
「これは妾の決定事項だ。 意義は許さぬ」
おおぅ。
引く気無いよハルちゃん。
「ちょっと待って! 私の拒否権は!?」
「無論、無い!」
ハッキリ言いやがったよ、この人。
なんでそこまで堂々としてられるのかね。
面倒だけど、ボート見てたら終わるでしょう。
「はー。で? その大陸魔剣に何が有ったの? 魔大陸のは封印されて居るんでしょう?」
「うむ。実はのう」
「魔王様!」
「くどい」
あ、また「真理眼」使うの忘れた。
この強制力の有る声はたぶんスキルだろうな。
「まぁ、急ぎの様だ。歩きながら説明しよう」
てことで、ハルちゃんが歩き出したので付いて行こう。
私、物凄くハルちゃんの配下から睨まれてるんですけど!?
凄く居た溜めれない。
「それでのう、実は―――」
大陸魔剣 カラドボルグ は、この魔王城の地下に封印されているらしい。
そこに向かっているとか。
この魔王城は大陸魔剣がそこに在ったからこそ建てられたとか。
それで……実は今その魔剣の封印が解かれようとしているらしい。
……ホワァイ!?
いやいやいや!! それムッチャ危ないヤツじゃないですか!!??
なんでも魔剣が自力で封印を破ろうとしているとか。
実はその兆候は有ったらしい、それは私がノイルちゃんを連れて来た時に封印が本の少し揺らいだとか。
だけど、それも直ぐに収まったらしいがやはり怪訝には思ったみたい。
近々こうなるかも、とは思っていても本気でそう思ってなかったし、もしそうなっても大陸魔剣の相手、もしくは封印が出来るのは魔王のハルちゃんとの事。
つまりは他人任せってことだね。
で、でだ。
その封印が破れそうに成ってるのが今とのこと。
……私って運悪い。
なんで今日来ちゃったんだよーーーー!!!!




