第46話 コソコソとお城に侵入しています
今日も今日とて、食堂に行ってお菓子を作る。
いや~久しぶりに遣ってみたら楽しいもんだね。
お菓子を作るときは料理長のヴィギンさんしか居るときでないと騒ぎに成るからと、言って時間帯を決められてしまった。
大げさだね~。
砂糖を使わないのなら、作るのは限られてくるからねーそんなに種類作れないのが痛いところだったりする。
私が一応今の時点で作ったお菓子は。
豆乳ヘルシープリン
バナナマフィン
スイートポテトりんご餅
バタークッキー
蜂蜜スコーン
ちくせう。
全然種類が無いよ~正直これ以上は知らない。
いや、知っているには知っているんだけど、砂糖を使わないアイスとか。
でもね、パルスウィートと同じでそんな人工物こんな機会とかない文明力であるかいな。
バニラエッセンス とかあるかいな、あ~地球の食品会社や品種改良って偉大だな~。
まぁ、無いもの強請りしても仕方ない。
ヴィギンさんにこれ以上の砂糖を使わないお菓子は思いつかないって言ったら物凄く落ち込んでいたよ。
分かるよう~甘みは偉大だからね、人に寄ったら甘みが無いと働けないって人も居るとか居無いとか聞いたことあるし。
さて、新しいお菓子ももう無いし、だから暇だし遊びに行くか。
普通なら、この休暇は自己研鑽の期間なんだけどね。
具体的には、学園対抗戦の準備期間その為に各自修行をしたりする訳だけど……私は関係無いよね?
いや、だって、私出ないし熱血みたいに修行とか疲れるし、なにより面倒だし。
まぁ、つまり簡潔に言うと。
私は遊びたい!
この一点だ。
さて、何処に行こう。
サキちゃんとかアリアちゃんの居る場所とか知らないし。
あ、ハルちゃんが遊びに来いとか言ってたよね。
よし、行こう!
思い立ったが吉日ってね。
私は真っ黒コート、真っ黒手袋を着る。
これで、人ん家行くとか完全不審者だよね。
まぁ、この世界では普通らしいけど。
念の為に『光の剣』でスキルを付与しておこう。
ノワールみたいに行き成り襲って来るかも知れないしね。
それだったらまず「完全隠蔽」でお城に侵入しよう。
これ、ハルちゃんやノワールが使っていたけど、どうも観てみたら凄いスキルだったしこれで良いだろう。
あと2つ。
まぁ、1つは「瞬間移動」なんだけど。
じゃあ、2つ目は……まぁいいか。
必要に成った時に付与すれば。
じゃあ行ってみよう~「瞬間移動」!
ふ~着いたね。
へ~こうしてみるとこの山から見る景色は絶景だな~。
さて、行くか。
ということで、ハルちゃんが居る街の門に遣ってきました。
いや~警備が確りしているね~。
てことで街に侵入。
もしかしたらハルちゃんが門番に私のこと言ってるかも、と思ったがあの性格だ、絶対面白がって言ってない。
魔族の街も殆ど人間と変わらないね~商売してたり店の呼び込みた喧騒でザワザワと賑わっている。
でも人間の街には居なかった種族がいる。
獣人だ。
ちょっとワクワクしちゃう。
あ~あの毛も耳触りたいーー!!
クッ、だが自重せねば。
さっさと城に行っちゃおう。
魔王城って言うのかな? それが奥に瞭然と建っている。
トウちゃ~く。
流石いうか何というか、警備が確りしていらっしゃる。
はっはっはー、だが私には関係無いのだよ、見よ私の力をー!
はい、誰も見ません。
私はコソコソとお城に侵入しています。
ハルちゃんとノイルちゃん何処に居るんだろう~。
あ、そうだ。
「千里眼」で見ちゃえ。
……「千里眼」で見ようとしたんだけど、なんか防がれちゃった。
観てみたら結界が張ってあるよ。
そうだよね、魔王がそんなに無防備な訳無いよね。
仕方ない、地道に探そう~。
と思ったら、目の前から歩いてきました。
それも、ズラーと配下みたいなの引き連れて。
因みにそこにノワールも居るよ。




