第43話 可愛いは正義です!!!
「魔王様!?」
ノワールは相当驚いているようだ。
私だって驚いている、どうして魔王がこんな所に居るんだ?
分からない時は聞くのが一番。
「どうして魔王が此処に居るの?」
「貴様! 誰に対して物を言っている! 言葉を気おつけろ!」
誰に対してって魔王だけど。
言葉はまあ面倒だし、それで怒ったとしても逃げればいい。
私には「瞬間移動」がある。
え? 売られた喧嘩は買わないのかって?
そんなん私が勝てる時だけだよ。
魔王とかに勝てるとかそんなに私は自惚れていません。
逃げるが勝ちって言葉もあるくらいだしさ。
「良い」
ノワールの言動を魔王が諌めた。
う~ん。
私の経験(漫画&小説)からするとこういう魔王は砕けても大丈夫だと思う。
堅苦しいのが、あまり好きではないのかも。
だって「良い」とか言ってたし。
そういえば魔王って2人居るよね、どっちも魔王だったら別けにくいねどう呼ぼう。
「ねぇ?」
「なんじゃ?」
なにその蠱惑的な微笑み。
思わずドキっとしたよ。
表に出さなかった私を誰か褒めて欲しい。
「魔王って2人居るよね? 呼び方が同じだと解りにくいと思うんだよね。どう呼べばいい? ハルちゃん、か、ハルさん。私的にはハルちゃんって呼びたいけど」
「貴様! 寄りにもよってハ、ハルちゃんだと!? ふざけるのもいい加減にしろ!! ハルツィナ様と呼べ」
「え~」
だってハルツィナって呼びにくいじゃん、それに様とか入れたら気をつけないと、しゃま、とか噛んじゃうよ呼び難いことこの上ないよ。
すると私達の遣り取りにハルちゃんは……ハルちゃんでいいよね?
「あはははは。いやー久しぶりに笑わせて貰ったぞ。いいだろう、好きに呼ぶかよい」
「ま、魔王様!?」
ハルちゃんはいきなり腹を抱えて大笑いしだした。
何が面白かったのだろう? まあいいや。
よし、話を戻そう。
「で、ハルちゃんはどうして此処に居るの?」
隣でノワールが物凄い形相で睨んでくるが、知らんぷり。
「それはな、ノイルが妾に泣きついてきたんじゃよ」
「ノイルが!? どうして!?」
ノワールが驚いているようだけど、私はああ、と納得してしまった。
ノイルちゃんとはちょっとしか過ごしてい無いけど、これだけは分かった。
ノイルちゃんは優しいのだ。
たぶんのノイルちゃんは私を助けるためにハルちゃんに泣きついたんだろう、お父さんを止めてみたいなことを言って。
ノイルちゃんもお父さんもといノワールの正確を熟知しているのだろう。
ノワールは人の話を聞かないからね。
「ノイルがお父さんを止めてと、妾に泣きついてきてな。事情を聞くとノイルを助けたのはそこの人間だというではないか」
「え!?」
あ、ノワールが困惑した表情をしている。
漸く気付いたか、自分の間違いに。
これからは、このことを教訓にして人の話を聞くんだね。
「人大陸で捕まっていた所を助けられて、此処まで送ってそうじゃないか。礼を言うぞ」
「何言っているんですか!」
「な、なんじゃ?」
突然私が声を上げたからハルちゃんは少し驚いてしまった様だ。
でも、ここはハッキリ言っとかないと。
「礼を言われることなんてしてません! 私が助けたいから助けたんです! ノイルちゃんみたいな可愛い子をほっとける訳が無い! 可愛いは正義です!!!」
おおっと、つい調子にのってネタに走ってしまった。
「あ、因みにノイルちゃんを攫った組織は潰す様に手配しときましたよ」
可愛い子を攫うという大罪を犯したのだから当然だよね。
「ふ、ふふ、あはははは。ほんに笑わしてくれるのう。こんなに笑ったのは何時ぶりかのう」
「ちょ、笑うなんて酷いじゃないですか」
「ふふ。いや、すまんすまん」
本とにもう、世界の名言ですよ、いまの。
ぷんぷん。
「ノワールよ、それでコヤツに言わなければならぬことがあるのではないか?」
ノワールは呼ばれてハッとした。
そうだそうだ! 勘違いだったんだぞ!
「そうだな、すまない私の勘違いだった」
そういってノワールは頭を下げてきた。
改めて、言われると何ともいえないね、私は寛大だから許してやろう。
「別にいいよ。でも次から気おつけてね。しっっっかり、周りの言う事耳に入れなさいよ」
「あ、ああ」
「本当に分かってるの!」
「わ、分かりました!」
これ私じゃ無かったら、死んでたかもなんだからね。
もし気になる誤字があれば教えてくれるとありがたいです。
名前を変更いたしました。
「どうやらスライムは最強のようです」
↓
「最弱だと思っていたスライムが最強だった件」




