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第42話 決着

 ……なんか凄いの出てきたね。

 まあ関係無いんだけど。


「ははは! これで貴様も終わりだ! こいつは恐竜だ恐怖の象徴の竜に勝てるか訳がない!!」


 アレだね、この人俗に言う脇役というポジションではないだろうか。

 さっきから死亡フラグ連発しちゃってるよ。


 まあ、どんなヤツが来ようとわたしには関係ない。


「言いたい事はそれだけか?」

「な、何を……」


 ふふふ、この台詞もいえるなんてね。

 人生どう転ぶか分からないものだ。


「言いたい事はそれだけか、と聞いている」


 私の言葉にノワールは絶句した。


「それだけのようだな」


 もうさっさと終わらしたい、正直眠い、帰って寝たい。


 私は『光の剣』の「千里眼」も効果を消した。

 今私のMPは1有るギリギリだったね、でもこれで私も勝ちだ。

 私は新たに『光の剣』に「絶対切断」のスキルを付与した。

 

 さっさと終われせよう。


 私は召喚された恐竜に向かって行き「絶対切断」を空間を切り裂くように、そして何処を何処まで切り裂くかを指定した。

 このスキルを持っていたクズ君はこの「絶対切断」の指定もせずにただ力に任せて振っているだけだったけど、このスキルは指定する事で真の強さを発揮する。

 まぁ簡単に言ったら使いこなせてい無かったと言う訳だ。


 恐竜は瞭然を空に立ちすくんでいる。

 余裕をみしているのだろう。

 コイツ私よりも早いくせにまあ良いや。


 私は恐竜の元まで行き剣を下から上へ、スッ何かに添う様に振り上げた。

 恐竜は漸く私に攻撃しようとしたが……もう遅いんだよね。


 気づいた時、恐竜は真っ二つに成って死んでいた。


 はい、終わり。


「そ、そんなバカな!?」


 まぁ驚くもの無理はないかもしれないね、私も驚いたよこんなに綺麗に切れてるし。


 私は「瞬間移動」でノワールの後ろを取り、その首筋に剣をそえてやった。

 これで勝負は決まっただろう。

 でも、通常この個の人ならこの攻撃を軽々避けたんだろうな、驚きのあまり隙だらけに成っていたから出来たこのなのだろう。


「クッ、私の負けだ、殺せ!」


 え? マジですか、この人マジですあ。

 ここで、この場面でそれを言いますか。

 ……私この人、気に入ったかも面白すぎる。


「ヤだよ」


 そもそも私は殺す積りとか一切ないしね。

 そしてちょっと説教だ。


「貴方ほんとバッかじゃない!」

「何!?」

「貴方は別に死んでも良いかもしれないけど、その事によって誰が悲しむと思っているのよ! ノイルちゃんでしょう! それに他の人達の悲しむかもしれない、貴方はノイルちゃんや他の人達を悲しませたいの!?」

「い、いや、そういう訳では」

「だったら! 意地でも生に縋り付きなさい! どんなに無様でも悲しむ人が居るなら、帰る場所が有るなら! 死ぬとか考えるな!!」


 私の言葉にノワールわ絶句した。

 だってそうでしょう? 誰が好きで大切な人を悲しませたいのよ。

 前の世界で私が死んで絶対両親が悲しんでいるはずだ、それを考えると死のうとは絶対に考えられない。


「それに――」


 私は遠くにある木の陰を見た。


「私が殺そうとしたら、彼女が黙って無いだろうし」

「彼女?」


 ノワールも私に続いて木の陰を見た。

 すると。


「ほう? やはり気付いておったか」


 そこには、15,6歳の釣り目ガチで赤と黒を象徴とした綺麗なドレスを着ている。

 私よりも濃い銀の髪は夜空に煌き腰まで伸びている、瞳は燃え上がる様な赤の色をしていた。


 美少女がそこにいた、ノイルちゃんが成長してもこれほどまでの美少女に成るかどうか、まさに美の化身というに相応しいそう思える人がそこに立っていた。


 たぶん彼女は――


わらわは、魔王、ハルツィナ・ロア・アンファングじゃ、宜しくのう」


 ――そう魔王 ハルツィナ・ロア・アンファング がそこに居た。

 昨日「どうやらスライムは最強のようです」という作品を投稿しました。

 良かったら読んでください。

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