第18話 試合そして決着
今回頑張ったと思います。
試合が始まった。
試合の合図と同時にガイが駆けてきて剣を上段から真っ直ぐに振り下ろしてくる、それを私は剣を下から振り上げて受け止めた、いや、止めようとした、だけどガイは後方に派手に飛んでいってしまった。
「やってしまった…」
私はまだ力の調整がうまく出来ない、今の攻撃は相手の攻撃に合わせ様と強めに受け止めようと振り上げただけなんだけど……これは今後のためにも力の使い方は覚えたほうが良さそうだ、サキちゃんに私が怪我を負わせたら悔やみに悔やみきれないからね。
ガイには私の力の調整の練習台になってもらおう、今後のためだ、許せ。
ガイが起き上がり驚愕の顔を見せていたが、何かに納得して戻ってきた。
周囲の人たちも驚いた用で、ざわ着ているが、何故かアリアちゃんは得意げに私のことを自慢している、何であんたが得意げな顔してんのよって突っ込みたい。
アレス先生は面白そうに試合の成り行きを見ている、私のステータスを知っているみたいだしまだ私が全力でない事を分かっているのだろう、イリス先生は相変わらずの無表情だ。
サキちゃんは笑顔で声援をくれる、癒される~。
「お前、何かしらのスキルを使ったな、手加減したとはいえ、俺が吹っ飛ばされるなんて…いいだろう、少しはお前のことを認めてやろう」
何か凄く上から目線なんですけど、何か口の端が少し上がっている、分かった、こいつ戦闘狂だよ。
でも、スキルを使ったと思われてるのか、侵害だな、まぁ仕方ないか、見た目女の子に今の攻撃を受け更に吹っ飛ばすなんてスキルか魔法と思うのが普通だよね。
まぁ、勘違いしてるならいいやわざわざ修正する必要もないしね。
「今度は私から行かせて貰うよ」
私はガイに向かって駆け出す、今の私は力のコントロールの感覚を覚えなければならない、だからガイを直ぐには倒さずに練習させてもらう。
今度は私が剣を上段に構え振り下ろす、さっきは力を入れすぎたみたいだから今度は力を少し抜く。
ガイは私が受けたように下から振り上げた。
「ハー!」
ガイが叫び今度は私が後方に飛んでしまう。
クソ、今度は力が弱すぎたか、意外と難しいな力の調整って。
私は空中で一回転して綺麗に着地した。
「どうした! さっきよりも断然弱いぞ!」
うるっさわね! 分かってるわよ!
次は自分とばかりに向かってくる、ガイは剣を横なぎにして攻撃をしてきたので今度は私は剣で受け返すのではなく、受けるだけにして踏ん張ってみる事にした。
カン、と音が鳴り、私は踏ん張る事に成功した、まぁ簡単に踏ん張れたのだけど。
「なに!?」
「いくよ」
私はガイの剣を屈んで受け流して剣でガイの腹を切ろうとするが、ガイは後方に飛んで逃げる。
それを私が追いかけて剣を上から斜めに下ろす、それをガイがかろうじて受け止めたが、今度は力が強すぎたみたいだ、ガイは受けきれないと見るや、自分がら後方に跳んだ、私の攻撃を受け流したのだ。
周りの皆から歓声が上がる、特にガイに対しての黄色い声が。
う~ん、まだ力の調整が出来ないな、ガイが受けれるように攻撃したつもりだったんだけど。
でも、だんだん分かってきたね。
それからガイと数回打ち合って、もう力のコントロールは完璧になったころ。
「正直、お前がここまで出来るヤツと思っていなかったよ」
「人は見かけによらないんだよ」
「覚えておくよ、そろそろ決着をつけようかな」
ガイがそんな事を言ってきた、次の瞬間私は後ろから妙な寒気がしたのでそれに従い真横に跳んだ。
そこはガイが剣を振り下ろしている姿があった。
なるほどね~私の目の前で「残像出現」で自分の残像を残して、「存在隠蔽」で自分の存在を消して攻撃したと。
私がガイの攻撃を交わした事が、それほど驚いたのか、ガイは固まってしまった。
観客席? でいいのかな、には子供達はガイがいきなり私の後ろに現れた事を驚いているようだが、先生達は違う事に驚いている、アレス先生は目を見開き口を開けて驚いている、イリス先生は口を開けてはい無いが、目を見開き何時もの無表情が崩れている。
アレス先生とイリス先生は、今のガイの攻撃を初見で交わしたことに驚いているのだ、この攻撃を初見で交わしたということの意味、それは6、7歳が出来る事ではないことを彼らは分かっているのだろう、だからこそ、驚いた。
私が思うにこの攻撃を交わせる初見で交わす事が出来るのは理由は3つ有る。
1つ、スキルで相手の手の内を見てその攻撃を予測して交わす
2つ、何らかのスキルや魔法で交わす
3つ、長年の経験で交せる
私は1つ目だ、私はガイがこういう攻撃をしてくると予め予測していた、だから交す事が出来たのだ。
だけど先生は私のスキルは「異空間箱」しか無いと思っている、2つ目はスキルは今言ったとおり無し、魔法も光と闇では無しだろう、そもそも光と闇でなくてもそんな芸当6,7歳がの少女が出来る訳が無い、3つ目はそもそも論外、と言う事だ。
さっき「真理眼」で「存在隠蔽」の事につきて観たのだが、「存在隠蔽」は攻撃が当たる直前に「存在隠蔽」が切れ易い、これは「存在隠蔽」に回す集中力を攻撃に回しているからだ、ガイはまだスキルを使いこなしていないみたいだね。
またガイは「残像出現」で自分を残して「存在隠蔽」で斬りかかってくるそれを紙一重で交す、これ、分かっていても気を抜いたら当たるね。
「お前どうして交せるんだ?」
「……勘?」
「フフフ、アハハ、面白いじゃないか!」
これだから戦闘狂は。
さて、どう対処するかわ決めてある。
前「真理眼」で HP(体力 パワー スピード)の(体力 パワー スピード)を調べた事がある、これらは別にそのままの意味ではなかった、例えはスピードはただ単に走る速さだけでは無く、反射神経のスピード、胴体視力のスピードなども(スピード)に入る。
そのおかげでガイの攻撃を交わせたんだけど。
まぁ、「真理眼」を使えばガイの事を見れるだろう「真理眼」を発動し続けて入れは、「残像出現」も「存在隠蔽」も「真理眼」の前では丸で意味お成さない。
だが、それをやってしまうと先生達に何故ガイの事を見えているのか、スキルが見破れるのか、と疑問を持たれてしまう。
そうなれば面倒くさい事になるのは目に見えている、だから飽く迄もスキルを使わずに勝たなければいけない。
そこで考えたのが良く漫画とかで目隠しして修行するヤツ、アレをやればいいんじゅあね、と考えた。 アレは目に入ってくる情報を断ち切り、体の全てで周囲を観るだったはずだ。
私の体の感覚は普通の人よりあるのだし、て言うか何故かあの神様がそれらの事に関しては色々処置をしている様な気がするんだよね、魔力以外の事に関しては……。
さて、じゃあ早速やってみよう~。
私とガイは今向かい合って居る。
私は目を閉じる。
「おい何、目何か閉じているんだ、諦めたのか?」
「な分けないでしょう」
うん、いい感じ。
やっぱり私の予想は合っていた、目を閉じて周囲に集中すれば、色んな事が感じられる。
感覚的には、何も無い水面に一粒の水滴が落ちて、波が広がって行く、それを肌で感じているかの様だ。
ガイはもう「残像出現」は使わずに「存在隠蔽」だけに集中している様だ。
ガイが私に向かって回りながら向かっているのが分かる、「存在隠蔽」をしているのだろうが今の私には関係ない。
ガイが私の真横に来た瞬間、ガイの不意を付いてガイの持っている剣を掻き上げた。
ガイは完全に不意を付かれて剣を失った、そのガイの首筋に私は剣を置いた。
「決着あり、だね」
私は目を見開きながら言った。