表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

少女漫画の相手方

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

恋愛です。R15です。

苦手な方はご注意下さい。


ドーナツ食べなさいよ。

外に出て、オヤツ、つまりケーキの類が食べたくなって、街を彷徨った。洋風、和風、イタリアン、喫茶店、その全てを巡った。何処も比較的混んでいて、並んでいた。段々店員さんとの一言、二言の会話さえ面倒臭くなって、家に帰ってきた。

「お口が寂しいながらも、待つことも会話する事も面倒臭くなったから帰ってきた」

「それはちゅーのお強請り?」

「君のその欲に忠実なところ、嫌いじゃねーわ」

そう言って、黙って唇を合わせた。口腔を弄ると僅かにチョコの様な味がする。ほろりと鼻から抜けるのは、カカオの香り。ココアだ。

「君って時々、少女漫画の男キャラみたいなところあるよね」

「はっ?」

ころころと笑いながら、冷蔵庫から袋入りドーナツを渡す。それから何でもない顔で、隣に寄り添った。

心外である。あんな人を舐め腐った態度で見下して来る輩と同列にされるなんて。と言うより、少女漫画から離れたのも、そう言った態度が合わないからなのであるし。

無言を貫いて目を合わせようとしないで居ると、彼処側から会話を仕掛けてきた。

「怠そうなところ。あと欲に忠実なところ」

まぁそれを言われたら何も否定出来ない。今日なんてケーキ頼むのも面倒臭くなったし。口癖は『怠い』『面倒臭い』。キスしたくなったら割と自分からする。それでも。

「私は私を大事にしてくれる人を大事にしたい。そこを面倒くさがりたくない」

何で皆好きになるんだろうね。顔か? 体か? あんな奴と付き合ったって、どうせ心を傷付けるだけ傷付けてさっさと捨てそうなのに。

解凍したドーナツの袋を無理矢理引きちぎって、中身を取り出す。ぽっかりと空いた中の空洞は、空っぽな彼奴らの様だ。だから半分に引きちぎる。

「中を見るには、一つの行動だけじゃ無理だ。ちょっと逆らったくらいで『面白しれー女』扱いする奴は、表面しか見ていない。こうやって切り込むしかない。……」

そうだろ? と半分を渡そうとしたら、黙って唇を奪われた。本日二度目キスだった。そのまま覆いかぶさって、そのままとすんと押し倒す。

「君の方がそうじゃない?」

「欲には忠実なもので。勿論、君限定で」

そう素知らぬ顔で返された。あんまり不快感を感じさせないのは、下卑た顔しないのと、他の女性に色目使わないところか。


オマケ

「人に対して敬意を払わないクソ野郎は、誰であっても嫌いだよ。『中途半端にしか人を知らない、ませたガキが』って思ってるよ」

そう言うとケラケラと笑いながら黙って手を握る。

少女漫画、昔は読んでたんですけど、やっぱり俺様キャラは合いません。

誰も聞いちゃいませんが、『口調が優しければ“小説の中では基本的に”何やっても許されんだよ!!』という“狂人理論”でゴリ押してます。


一見すると、だるだる〜な子ですが、店員さんに『さん』付けしたり、一見しただけじゃ分からないと言ったり、人に対して愛と敬意を持ってます。

付き合ってる相手も自分のことを考えてくれる、優しい彼ですしね。


それはそれとして、毒舌ですが愉快な子です。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ