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LOADING3 祖国の裏切り

今回は久々に休暇をもらったエルズは学園にいた。ユヒピアム国立学園、メルカ随一の名門校だ。入ってすぐに今までの単元をすべてやらされ、エルズは来るんじゃなかったと後悔していた。

「よぉ、ご苦労だったな。ケリつけてなかったから、ケリつけようぜ。」

そういってUNOをもってきたのは、ヴァンカー・シュキラだった。エルズの初めての友達で、シュキラコークの御曹子だ。ヴァンカーによると、シュキラ家の男は代々遊び好きらしいくエルズもそれにつきあっているわけである。

「UNO最初からやろーか、途中からだとつまらないからな。」

エルズの意見を素直に受け入れたヴァンカー。すると、ほかのみんなも集まってきた。やらせてくれ、

いれてよーと、次々に言い出す。ヴァンカーは、全員にある提案をした。

「優勝したやつはあの超兵器、グレイツをエルズから進呈してもらえるぞ!!」

その提案に、エルズはこの上なく動揺した。グレイツは量産ができておらず、あの乗っていた一機のみだったからだ。これは負けられないとかのレベルではなく、もう負けてはならないデスゲーム状態になってしまった。

「あんなろー、ふざけたことぬかしやがる~。」

UNOをはじめて手札を引いたとき、エルズは愕然とした。すべてが赤に染まっていて、まるで血塊のようだった。しかも、6と9とドロー2と4すら入っていないという過酷極まりない手札だ。赤以外だされると、どうしようもない。

「よし!これが初手だ。」

エルズは勢いよく、赤の3をだした。隣にいたヴァンカーは、いきなりドロー4を出してくる。これでは、ヴァンカーの隣にいた男子がかわいそうだ。

「へへ~ん、色は緑だよん。」

「いきなり4枚引くなんて・・・」

その男子が負けじと、緑の5を出す。その隣の天パーの男子は青の5を出す。これではオールレッドのエルズは出せない。パスして引くと、そのカードも赤だった。

「ナニコレ?ノロワレテンノ?ネエ・・・」

ヴァンカーはそれを見抜いて青のリバースを出す。オールレッドなのでエルズは出せず、カードをまた引く。が、それも赤だった。エルズは涙目になっている。右隣の天パーが赤のスキップを出してくれた。これで、少しは変わると思ったが一瞬にしてその期待は壊された。

「緑のスキップー!!」

来たと思ったのに、色が変えられたうえ、飛ばされてしまった。そして一方的なワンサイドゲームになった。

数ターンたったが、未だオールレッドから抜け出せない。エルズから魂(?)らしきものが抜けていた。その時、チャイムが鳴り先生が入ってきた。コワモテのパドック・グジェニー先生だった。

「おぉぉぉぉおぉぉ!アブナカッタァァ~。」

エルズはほっとした。授業に入れば、UNOは無効となるからだ。先生は体育館に来るように言った。

「体育館?あの人数学だよな?」

疑問を持ちながら、体育館に入った。全校生徒が集まっていて、巨大なモニターが配置されている。

そこに一人の男が映し出された。この男こそ、第34代メルカ国王アンサー・ユ・メルカだ。

「皆さんに大切な話があります。このメルカと、ワノーは戦争を行います。ワノーは能力者-アビリティーズ-が多いからって調子に乗って、許可なく領土に入り込み基地まで造ったのです。私は能力者-アビリティーズ-の横暴を許しません!だから!この国の能力者-アビリティーズ-はすべて抹殺しなければならない!これは勅命です、能力者-アビリティーズ-を殺しなさい!!」

皆の視線がエルズに向けられるが、エルズの姿はそこにはなかった。エルズは屋上にいた。

「仕方ねえさ、自分の命にゃ変えられない・・・」

エルズは上で大きな影の塊をつくっていた。エルズの十八番原爆の影-シャドウアトミック-だ。それを、校舎にぶつける。大爆発が起こり、学校は跡形もなくなっていた。

「全員死んだかな・・・生きてるやつなんていないよな?」

一人の英雄は、大量殺人犯に成り果てた。

エルズは国境付近に向かっていた。ミアから通信が入り、国境付近に来いと言われたからだ。

「国境って、ここから出る気か?」

祖国から出ると思うと、エルズは少し不安になった。そして、待ち合わせ場所国境付近に着いた。

「エルズ、よく来たな。だが時間はないぞ、もう少しで憲兵どもがここに来る。隣のクリア民主主義共和国へ行くんだ、これからな。」

他にもロスターのメンバーが揃っていた。全員国王の勅命から逃げてきたのだ。

「あそこは能力者-アビリティーズ-を尊重してくれるから匿ってくれる筈だ。」

こうして皆王国否、祖国から逃げた。

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