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だーっと説明してもらったのを要約するとこうだ。


金は俺の持つスキル貨幣作成によって作られた物のみが金として認められており銅貨、銀貨、金貨、白金貨、ミスリル貨、オリハルコン貨が王国内で流通しているらしい。他の国ではミスリル貨などの魔法金属が別の魔法金属で作られているところもあるらしい。そしてどれも100枚毎に貨幣が変わるとのことだ。ちなみに黒食パン1斤が銅貨1枚とのこと。単位はGでギガと読むそうだ。


ちなみに俺などの貨幣作成スキルを持つ者は必ず国かギルドと呼ばれる機関で登録する必要があるらしい。これはそもそも数の少ないレアスキルだということと貨幣作成スキルは鉱石さえあれば純度の高い金属を取り出して貨幣を作成できるからと聞いた。


次に一般常識についてだがこの国に限らず殆どの国に奴隷というものが存在しており村の口減らしの救済という意味でも必要な制度らしく犯罪奴隷、借金奴隷、永久奴隷といった種類があるらしい。


それとMPがあるように魔法も存在するらしい。赤青黄の三原色に加えて黒と白で区分けされているらしい。赤魔法は炎がメインで青魔法は水、黄魔法は土、黒魔法は闇、白魔法は光がメインとのことだ。


周期は360日で10か月一月の日数は一律36日、星の月、火の月、水の月、木の月、金の月、土の月、日の月、魔の月、天の月、光の月となっており現在は土の月だそう。季節は春夏秋冬とあるらしく今は夏だそう。


後はこの世界には魔王と呼ばれる存在がいるらしい。と言っても魔界と呼ばれるところの王様の総称で基本的に友好らしい。


「じゃあなんで私たちを呼んだんですか?」


「そのお話をしますには約1万年前の神話をお話する必要がございます。かつて魔界と私たち人間界が不安定であったころ知恵と力を持って繁栄をもたらした勇者のスキルを持った流れ人の存在が居たのです。召喚魔法……貴方様達を呼び出した魔法も存在せず、戦いだけが蔓延る乱世でした。それを制定した偉業に感謝して勇者のスキルを持つ流れ人を意図的に呼び出し流れ人が望めば帰還できる召喚魔法、通称勇者召喚を神がもたらしたと言われております。そして招待を100年に一度でしておりまして今回お呼びしたのもそれです。そしてこの勇者召喚ですが勇者様が10代のときに国を制定されたことから同じ10代の方を呼び出しているのですが周りに居る10代の方々を巻き込んでしまうようでしてリサ様がそれにあたりますが、マナブ様のように明らかに10代を超えてしかも流れ人として現れたのは今回が初めてでして」


つまり最初は流れ人という存在のみだったが後から召喚者というが生まれてきたわけだ。そして今回のようなケースは初めてという最悪な状況に成ってしまったことに俺は思わず頭を抱えた。もはや自分は帰れないのもあるが元社会不適合者としても新しい土地に足を向けるのは怖かった。


「おじさん」


「学さん」


「とりあえずこの子たちは帰れるんだな。」


「はい。それだけは確実にそうと言い切れます。」


「じゃあ紙を持ってきてくれ。」


「紙?」


「あっちの世界で死亡扱いになるから遺書を書いて持ってもらうんだよ。」


「失礼しました。ミーナ、ペンと髪の準備を」


俺は何とか持ち直そうと先のことを考え出した。今の現状はどうにも変えられないことを悟ることしかできない。とりあえずは死亡扱いになるであろう俺に関する遺書が必要だ。爺ちゃんが残してくれた遺産とはいえ俺の管理下にあった物だ。せめて自分の成るように使われて欲しい。


「あのう私は帰らないつもりですが。」


「え、梨沙は帰らないの?」


「別にそれは自由だから構わないが花蓮は帰ってくれるよな。」


「うん、私はあっちに友達がいっぱいいるから帰りたい。」


「じゃあ俺の遺書を持っててくれ詳細は書くから弁護士の長谷川って人に渡してくれ。」


「長谷川?」


「ムショ入るときに世話になった人で爺ちゃんの弁護士でもあるからその辺は大丈夫だ。」


刑務所に入るときにお世話になった人で爺ちゃんもよくお世話になった人だ。信頼ができる。だから遺書を託そうと思った。彼ならば俺の意向通りに金と株を動かしてくれると信じられる人物であったからだ。


「紙とペンをお持ちしましたが和紙と羊皮紙どちらがよろしいでしょうか?」


「和紙で頼む。後ペンは持ってるから要らない。」


俺は早速遺書を書き始めた。と言っても物の数分で終わる程度の物だったがきちんと遺書を書く上での必要な事項を書いていき最後に朱肉を取り出して指印を押した。


「これでいい筈だ。」


「マナブ様、此度は我々の身勝手な行動で危険な事態になったことを深くお詫び申し上げます。暮らしに関しては不自由させませんのだ何卒御容赦ください。」


ウィンディさんはそんなことを言ってくるが俺自身お世話になるのは最初のうちだけと決めている。公爵家とか言うだけあって優雅な暮らしができるのだろうが個人的に肩身が狭い感じになりそうなのでそれは勘弁したい。


「ずっとヒモになるわけもいかないからな。この世界での仕事を見つけたら出て行くさ。」


「しかしそう言うわけにも」


「なあウィンディさんや貴方は見たところ未婚のようだし地位もそこそこどころじゃないくらいにある。そんな女性に30いったおっさんのヒモがいたらどう思います?」


「それは………」

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