【24】ポポロのモンパカ車
モンパカ車の上でポポロが杖を振ると、モンパカや荷車がふうわりと浮き上がり。一気に北東の空へと突き進んだ。まるで飛行機の様にビュンと風を切り進み。アッと言う間に森の中の村へと辿り着いた。
「うわーっ! 何て早さなんだ。」
「そうさ、モンパカ車は馬車よりもずっと早いんだ。だけどモンパカの見た目や、私が魔女である事から客が少なくて。お前らが10日ぶりの客だ。」
ポポロはドワーフの村の中にモンパカ車を停めると。ぼく達をドワーフの村へ案内してくれた。
ぼく達が村へ入るとドワーフが二人現れ
「コラッ! ポポロ! 村に来ても、もう食いもんはやられんぞ! 」
「違うよ。今日はお客さんを連れて来たのよ。こちら商人のエヴァンスさんと...... 。」
―― 以下同文
「本当にワルキュリアは悪名高い...... 。」
ぼく達はドワーフのヨサークとゴサークに連れられて。ドワーフ達が得意な製造技術を見せて貰った。それはぼくが前に居た世界の職人技と変わらない物で、正直驚きを隠せなかった。知識が無いだけで伝える事が出来れば、前の世界で使われていた道具さえも造れそうな程であった。
ヨサークは木工品を造り。ゴサークは鉄やガラス細工を得意としていた。他にもたくさんのドワーフが居たが、大量生産を行う製品に対しては多くのドワーフが集り製造していた。
ぼくはヨサークに七輪の説明をすると。ヨサークとゴサークはフンフンと頷き。ヨサークとゴサークは
「ほほう。簡易持ち運び型の焜炉じゃな。ゴサーク。」
「そうじゃなヨサーク。これなら、直ぐに大量に造れるぞ。」
そんな感じの二人にぼくは
「それが幾らで出来るのか知りたいのですが?後、どの程度で納品出来るのかが。」
「これなら明日には30台。そうだなゴサークよ。」
「明後日になら100はいけるな。そうだな材料費もそこまでは掛からんから1個当たり、銅貨10枚程だなヨサークよ。」
ぼくは二人の言葉に心が躍り、運命と言うべきか胸の辺りが熱くなり
「ヨサーク、ゴサーク。ドワーフは最高だよ!それじゃあ明日30台頼むよ。」
そうヨサークとゴサークに握手をすると。ヨサークとゴサークは喜び。早速動き出してくれた。ぼくとワルキュリアはそれからドワーフの村を見て回り。鉄で作られた鍬やスコップとバケツを銀貨15枚分買うとポポロに頼んでドルトリア王国まで帰った。
ぼくはポポロへ銀貨2枚を渡して、明日の夕方にまたドワーフの村への移送もお願いした。ポポロはそれを喜んだので、ぼくは定期的にモンパカ車の利用を約束した。
エヴァンス(10才)
銀貨40枚
銅貨29枚
木綿の服×2
柔らかい靴×1
青い布×1
皮の袋×1
紙×10
ペン×1
インク×1
白いシャツ×1
紺色のジャケット×1
【人脈】
露店商人の男 ジダン
露店商人の男 トルポ
宿屋の娘 エリナ
宿屋の親父 ガルボ
世界最強女戦士 ワルキュリア
フロイツ商会会長 フロイツ
旅芸人ピストリオ一座