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エヴァンスの商売物語~黎明~  作者: 橘 六六六
二章、始まる異世界商売
22/34

【21】小魚の干物






 ドルトリア王国へと辿り着くと。フロイツはぼくに護衛料金の銀貨5枚を支払い。ぼくは帰り道にワルキュリアへ銀貨4枚を支払った。


 こうしてフランティア公国のマリシア領、リシュテル領を行来する慌ただしい1日が終わった。



◼️◻️◼️◻️◼️



 朝陽が昇り始め。外は青みを帯びた空気が霧を運んで行く。ぼくとワルキュリアは今日は市場へ、昨日買った魚の干物と塩を売りに露店街へと出掛けた。カツオダラの干物100枚に、小魚の干物60袋、塩を200グラムに分けた袋を150袋を持って。


 ぼくはまたジダン屋台の隅を銅貨5枚で借りて。ワルキュリアに商品を並べて貰っている間に、ぼくは七輪の様な物は売っていないか。と他の屋台を見て回っていた。


 しかし、その様な物は物は何処(どこ)にも置いておらず。屋台に戻りジダンに訊ねたが、ジダンとワルキュリア二人に


「何だそれ?知らないけど。」


そう簡単にあしらわれて、ぼくはもう一度屋台を観て回る事にした。そして瓶に入った魚醤を銅貨4枚で買い。ジダンの所で煉瓦を6つと小さい金網と小皿2枚を銅貨10枚で買うと屋台の小脇で火を起こして小魚の干物を1袋取り、小魚の干物を魚醤に漬けて焼き始めた。


 ジダンとワルキュリアは、ぼくが何をしているのか気になり不思議そうに見ている。ぼくは焼けた小魚の干物を皿に移して1つ噛ると、ジダンとワルキュリアにも勧めた。


 ジダンとワルキュリアは焼いた小魚の干物を食べてみると。魚醤の味わいと小魚の干物の風味が焼かれて香ばしくなり。ジダンは思わず


「これ結構イケんな。幾らで売るんだい?」


そう訊ねて来たので。ぼくはジダンと


「袋のヤツは銅貨3枚で売るけど。この焼いたのはタダで食べて貰うよ。試食ってヤツ。」


「タダって、それで大丈夫かよ?」


「大丈夫。大丈夫。この試食の分もそっちに値段乗せてるから。」


「本当にエヴァンスは面白い事を考えんな。」


そう話している内に、魚の干物を焼く匂いに人が興味を持って集り出した。ぼくは店に来たお客さんに1つずつそれを配ると。お客さんは口々に感想を言い始めた。中には魚が苦手な者も居たが


「ビールと合いそうだな。」


「この塩気が良いわ。」


等と言い。そのタイミングでぼくは袋入りの小魚の干物をお客さん達に紹介すると。一人、また一人と買ってくれ。その間にもカツオダラの干物や塩が売れて行った。中には魚醤を訊ねるお客さんも居たので、買って来た屋台を教えたりと大忙しであった。




エヴァンス(10才)


銀貨29枚


銅貨7枚


木綿の服×2

柔らかい靴×1

青い布×1

皮の袋×1

紙×10

ペン×1

インク×1

白いシャツ×1

紺色のジャケット×1

カツオダラの干物×100枚

小魚の干物×60袋

塩×30㎏



【人脈】


露店商人の男 ジダン

露店商人の男 トルポ

宿屋の娘 エリナ

宿屋の親父 ガルボ

世界最強女戦士 ワルキュリア

フロイツ商会会長 フロイツ

旅芸人ピストリオ一座

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