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エヴァンスの商売物語~黎明~  作者: 橘 六六六
二章、始まる異世界商売
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【20】フロイツの激励




 マリシア領へ向かう馬車の中でフロイツは先程の商談が余程楽しかったらしく。笑いながら


「いやぁ。ワルキュリアを見た時のリシュテル軍の兵士の表情は良かったですね。」


そう言って喜びを見せた。そして


「商人は兵士に見下されるものなので。たまには、ああ言った事も無いとですね。」


続けて上機嫌に言った。ぼくはワルキュリアの事をよく知らないが、考えてみれば世界最強なのにめっちゃ貧乏なのには。やはりそれだけの事情が有るのだと納得した。



 ぼくはワルキュリアに付いて訊きたい事が有ったが。雇っている身として『知らない』と悟られるのは危険だと感じ、なるべく口を開かない事にした。しかし、黙っていてもフロイツ程の頭の切れる人間で有れば。何らかの質問でヒントを得る事は出来るかも知れない。そう考えたぼくは濁すようにフロイツへ質問をした。


「フロイツ様。この度のデリシナン領とリシュテル領の戦いはどの程度続くとお考えでいらっしゃいますか?ぼくは戦争なんて初めてなもので検討も着きませんので参考に。」


「この戦乱の時代に珍しいですね。エヴァンス君。君はまるで別の世界から来た様だ...... 。私の予想ではあの戦いは拮抗状態のまま、大きな衝突も無く時を経過して。デリシナン領が撤退する事で終結するでしょう。しかし営業許可を得て居ない君に今回。大きな商機は無いでしょう。早く這い上がって来るのを楽しみにしています。」


「そうですよね...... 。大変参考になりました。ありがとうございます。」



そしてフロイツの馬車はマリシア領へと到着し。フロイツは


「私は二時間程、マリシア領主様にご挨拶に行ってきます。それまで自由にしてください。」


そう言うと。ぼくとワルキュリアを馬車から降ろして。マリシア城へと馬車を走らせた。ぼくとワルキュリアは時間が無いので、海沿いの市場へ駆け足で向かった。市場の入り口の屋台でトルポに挨拶をすると、先に在る魚の干物を扱う屋台へと急いだ。


 ぼくは短い時間で何が利益を生むのか考えた。カツオダラの干物は、先日売ったので売れ残りを考えたが。ドルトリア王国の人口が50万人と言う事を考えれば、まだ商機は有ると考え。


 カツオダラの干物を100枚と。子供の(てのひら)程の小魚の干物が入った沢山(たくさん)入った袋が銅貨1枚と安く売っていたので、それを60袋。そして塩を30㎏買い。銀貨を17枚支払った。



 そしてぼくとワルキュリアは荷物を抱えると大急ぎで馬車乗り場へと走り。なんとかギリギリ間に合いドルトリアへと帰った。






エヴァンス(10才)


銀貨29枚


銅貨11枚



木綿の服×2

柔らかい靴×1

青い布×1

皮の袋×1

紙×10

ペン×1

インク×1

白いシャツ×1

紺色のジャケット×1

カツオダラの干物×100枚

小魚の干物×60袋

塩×30㎏



【人脈】


露店商人の男 ジダン

露店商人の男 トルポ

宿屋の娘 エリナ

宿屋の親父 ガルボ

世界最強女戦士 ワルキュリア

フロイツ商会会長 フロイツ

旅芸人ピストリオ一座

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