表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エヴァンスの商売物語~黎明~  作者: 橘 六六六
二章、始まる異世界商売
20/34

【19】リシュテル領での商い




 ぼく達が話をしていると、リシュテル領へ到着し。騎手はマリシア領の紋章を見せると門番はフロイツの馬車を門の中へと通した。



 リシュテル領の中では厳重に馬車の積み荷や持ち物をチェックされていた。フロイツの下へフランティア公国の紋章を付けた外交官が現れ頭を下げて


「こんにちはフロイツさん。一応形式として積み荷を確認させて頂きますが。このまま軍の倉庫へ向かってください。」


そう言い。荷馬車の荷台のシートをピラリと見るとそのままフロイツの馬車を通過させた。馬車は町の大通りを通り最初の曲がり角で右に曲がると住宅街から外れて煉瓦造りの大きな倉庫へと着いた。


 倉庫では兵士が門を守っていたが。フロイツの馬車が到着すると大きく頑丈な、木製の分厚い門を開き馬車のまま中へ入ると。リシュテル領を任されている感じの男が数名の上級兵を連れて待ち受けていた。



 フロイツとぼくが馬車から降りると


「お待ちして居りましたフロイツさん。わたくしがフランティア公国リシュテル軍中将マルゴドラ=ドルチェフです。この度は物資の納入に来て頂いて助かりました。」


「いえいえ。たまたま世界最強の護衛を得る事が出来ましたので。」


フロイツはそう笑いながら、ワルキュリアを見ると兵士達は固まり持っていた剣を落として


「滅獄のワルキュリア=ドラクルス!!! 」


マルゴドラや兵士達は慌てて剣を拾い構えたが。フロイツは


「安心してください。ワルキュリアはこの幼い商人エヴァンス君の従業員で護衛の仕事をしているだけです。」


そう言うと。皆、ホッと胸を撫で下ろした。ぼくはワルキュリアを見て小声で



「ワルキュリアって一体何をしでかしたんだよ。こんなにみんなが怯えるなんて...... 。」


そう訊ねると。ワルキュリアは恥ずかしそうに


「たぶん。ドルトリアで中将の指示を間違えて一人でバスキリア帝国を滅ぼしてしまった件だと思います...... 。」


「間違いで帝国を滅ぼすって。もう災害じゃん! どんだけ強いんだよ! 」


ぼくの突っ込みにワルキュリアは落ち込んでしまった。そんなぼく達を他所に、フロイツとマルゴドラは商談を始め。その後でフロイツはぼくに


「エヴァンス君。このリシュテル領で民間の商いは難しいので、あの魚の干物も非常食としてここで売りますよ。」


そう言うので。ぼくは無言で頷いた。


 

 フロイツとマルゴドラの商談は終わり。フロイツはぼくに魚の干物の代金として銀貨を18枚支払ってくれた。そしてぼく達は倉庫を出て、リシュテル領の門を潜り。またマリシア領へと向かった。




エヴァンス(10才)


銀貨46枚


銅貨11枚


木綿の服×2

柔らかい靴×1

青い布×1

皮の袋×1

紙×10

ペン×1

インク×1

白いシャツ×1

紺色のジャケット×1


【人脈】


露店商人の男 ジダン

露店商人の男 トルポ

宿屋の娘 エリナ

宿屋の親父 ガルボ

世界最強女戦士 ワルキュリア

フロイツ商会会長 フロイツ

旅芸人ピストリオ一座

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ