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エヴァンスの商売物語~黎明~  作者: 橘 六六六
二章、始まる異世界商売
19/34

【18】フランティア公国リシュテル領




▽▲▽▲▽


 ぼくとワルキュリアはマリシア領へ到着すると海沿いの市場のトルポの下へと急いだ。ぼくは今回はトルポがパスティア30㎏を銀貨20枚で買ってくれ。トルポは


「このパスティアはこっちだと1㎏銅貨25枚で売れるから助かるよ! しかも質が良い! ありがとな。」


そう言って、ぼくの肩を叩いた。ぼくとワルキュリアはそれから屋台を探して、カツオダラの干物を100枚とマリシアサーモンの干物50枚を銀貨10枚で買い。そして帰りにハトスを2つ銅貨4枚で買うと、ぼくとワルキュリアは食べながらフロイツの馬車へと戻った。



 フロイツの馬車へと着くとワルキュリアは荷台の端に魚の干物を乗せ外で待っていた。ワルキュリアはぼくに話し掛けた。


「エヴァンス様、荷馬車にまだポーションが乗っていましたけど。フロイツ様はマリシアで商売をしないのに寄ったんですかね?」


ぼくは少し考えた。そして正直ポーションなんて地域差の無さそうな物を運ぶ意味も考えた。


「そうか。同じフランティア公国で税金を掛けられないマリシア領を経由して。リシュテル領へ行けば同じフランティア公国として税金を掛けられないんだ。」


そう口に出すと。横からフロイツが


「ホホッ。掛けられない訳では無いですよ。1割が五分には成りますけどね。今回はマリシア領の依頼でポーションを運ぶので免除されますが。」


ぼくは突然のフロイツの登場にビクッとして、後ろに下がった。フロイツは笑いながら


「それでは行きましょう。リシュテル領へ。」



―――ぼく達はマリシア領からリシュテル領へと移動を始めた。



 大きな湖の横を通り森を抜けて。リシュテル領へと向かっているが、本当にワルキュリアが居ると魔獣や魔物に襲われない。せっかく異世界に来たのに戦闘シーン何かは見られないのだろうな。と思うと安心ではあるが、少し寂しい気持ちになった。


 街道まではチラリと魔獣は出て来るが、やはり馬車には決して近付かない。ぼくはワルキュリアがどれ程強いのか気になった。フロイツは快適な行商に鼻唄混じりで外の景色を眺めている。ぼくは正直に気になることをフロイツに訊ねた。


「フロイツ様。あのポーションの山はひょっとして戦争でも有るんですか?」


「その通りです。ゲンシュタット帝国のデリシナン領国がリシュテル領を攻撃して居るのです。まだ威嚇程度ですがね。」


「リシュテル領の隣のスペリネ鉱山が狙いですかね?」


「どちらかと言うと。鉱山よりもマリシア領を貿易の拠点にしたいらしく、それはドルトリア王国としても見逃せない訳ですよ。」


ぼくはワルキュリアの隣で安心していたが。この世界の身近に有る戦争と言う物に緊張感が走った。






エヴァンス(10才)


銀貨28枚


銅貨11枚


木綿の服×2

柔らかい靴×1

青い布×1

皮の袋×1

紙×10

ペン×1

インク×1

白いシャツ×1

紺色のジャケット×1

カツオダラの干物×100枚

マリシアサーモンの干物×50枚



【人脈】


露店商人の男 ジダン

露店商人の男 トルポ

宿屋の娘 エリナ

宿屋の親父 ガルボ

世界最強女戦士 ワルキュリア

フロイツ商会会長 フロイツ

旅芸人ピストリオ一座

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