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エヴァンスの商売物語~黎明~  作者: 橘 六六六
二章、始まる異世界商売
18/34

【17】いざリシュテル領へ向けて!




◼️◻️◼️◻️◼️



 翌日になり。早朝ぼくとワルキュリアはフロイツと待ち合わせた西口の馬車乗り場へ到着した。


 まだ陽も昇る前で朝は寒く。ぼくはジャケットの上に青い布のマフラーを巻いているが、ワルキュリアはビキニの様な赤い鎧兜姿にマントを羽織っているだけだったので


「寒いけどワルキュリアは寒く無いの?」


「ワタシは鍛えておりますし。余り着込むと戦い難いですから。」


「ふーん。そんなもんなんだ。」


そう言って。ぼくはフロイツ商会のマークの入った荷馬車を見付けて。ピストリオ一座の話を思い出し荷馬車を少し調べてみた。荷馬車の荷台には瓶に液体が入った物が大量に乗っていて。荷台の床を調べてみたが二重底などの仕掛けは為されてはいなかった。


 ぼくが荷台を調べていると。後ろからフロイツが現れて


「ホホッ。エヴァンス君。二重底の仕掛けなど無かったでしょう。さあ行きますか。ワルキュリアさんは荷馬車の方へ、エヴァンス君は私の馬車へお乗りください。」



―――フロイツの後ろに続き、ぼくも馬車に乗り込むと。フロイツは


「二重底を調べていた所を見ると。リシュテル領の税の話しは聞いたみたいですね。しかし、大丈夫ですよ。それに違法な行為をすれば儲かった気には成れますが。いずれそれは損のカードを切る事になります。法に従えば、法を味方に出来ます。それは商人にとって大きな力になるのですよ。」


「すみません。勝手に見させていただいて。浅識でお恥ずかしい限りです。」


「なーに。若いうちに勉強するのは良い事です。君達のお陰で私は法を守りながら大きな商売が出来ますので。所で君達の荷物は何ですか?」


「あれは小麦粉で作った麺を乾燥させた物です。名前は知りませんが。」


「それはパスティアですね。人気の食材です。しかし、リシュテル領では珍しい物では無いでしょう。」


「先日、フロイツ様の所の騎手がマリシアへ寄る事を小耳に挟みましたので。」


そう言って。何もかも見通しているフロイツの前での自分の浅はかさを恥ずかしく思い。ぼくは頭を掻いた。



「そこまで理解しているのでしたら、私からは何も言いません。君の思う通りに動いてください。」


フロイツはそう言うと。嬉しそうに馬車の窓から外を眺めていた。今回の馬車は前回よりも早く。もうあと僅かでマリシア領へ到着する所まで来ていた。そこでフロイツは


「あくまで君達は私の護衛として来ています。無いとは思いますが。法を犯す事は無い様に。」


そう一言だけ言うと。昼前に馬車へ集合する様に言うと、それまでは自由行動となった。



エヴァンス(10才)


銀貨18枚


銅貨15枚



木綿の服×2

柔らかい靴×1

青い布×1

皮の袋×1

紙×10

ペン×1

インク×1

白いシャツ×1

紺色のジャケット×1

パスティア×30㎏



【人脈】


露店商人の男 ジダン

露店商人の男 トルポ

宿屋の娘 エリナ

宿屋の親父 ガルボ

世界最強女戦士 ワルキュリア

フロイツ商会会長 フロイツ

旅芸人ピストリオ一座

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