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今日から学校と仕事、始まります。②莞

机・下・落とし物

作者: 孤独

カタァンッ


「………………」


時代の流れは凄いもので、ノートも鉛筆もなく、タブレット端末で勉強をしていく時代。

やがて、いろんなマニュアル、教本などは、デジタル化していく事だろう。いずれ世界中の人々がVR世界の中で過ごしてしまうような事もあるかもしれない。

そんな時代があっても、変わらない物があるとすれば、生態的な本能。特別に備えられる遺伝子は今を活かすための、過去から今に繋がるさが思想しそう感情かんじょう


「……あーっ、なぁ。相場」

「なんだ?」

「お前、シャーペン。机から落としてみろ」

「は?何言ってんだ、舟」

「いいから」


学校の教室で、一体なんなのかと。相場は悪友の舟に言われた通り、シャーペンを机から落としてみる。


「拾ってみろ」

「いや、何がしたいんだ」


普通に、極在り来たりに。机の下に落としたシャーペンを拾う相場。椅子に座って落ちたシャーペンを拾い、元の位置に戻す。


「あー、そうなるよな」

「いや、何がしたいんだよ?」


舟は相場のシャーペンを拝借しながら、冗談交じりに思ったことを言った。


「ミニスカ女子がよ。机の下に落としたペン拾った時、パンチラになるような机のサイズはどーいうもんかとよ」

「くだらねぇこと考えたな」

「休み時間だから良いだろ。やっぱり奥行きがあって、ペンが奥まで転がらねぇと、こー。上手くいかないな。座ったまま拾われるな」

「視聴覚室の机は長い奴だぞ。あれならできんじゃね?次、そこで授業だ」

「よーし、じゃあ試しに女子にやらせてみるか」



◇        ◇


カシャンッ


授業中のこと、舟のシャーペンは上手いこと。女子グループの近くに転がる。

パンチラできるような角度でそのペンを取ってくれるだろうか?


「あー。悪ぃ、御子柴。ペンとってくれ。そっちに転がったんだ」

「あんたが取りに来なさいよ」


まぁ、そうだろうね。なんて事はやってみるまでもなく、分かっていた。

御子柴達に言われてしょうがなく、自分で落としたシャーペンを取りに行く。

だが、これで思った事もある。


「どうした?作戦失敗したぞ、舟」

「太もももいいなぁって事。ローアングルのな」

「そうか……前向きだな」


何かに挑戦すると、思いもよらないものが見えてきたりするものである。

あるいは、そう見えるとか……。

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