004貴方誰です? 初対面ですよね
ちょっと修正
それから俺は誘導に従い扉を開けるとそこは大きな体育館のような場所だった。
言われるままに適当に並んだが特に何もなし。
規律とかどうでもいいのか?
教師たち。
暫くすると俺たちと同じく制服に着替えた男女が並び終えたようだ。
突然消える灯り。
次に壇上にライトがあたる。
そこにいた男は一目見て奇妙な感覚を覚えた。
若い十代の見かけだが、これだけしか離れていないに一瞬老人と見間違えてしまった。
まるで老人が無理に若作りをしているように思えた。
顔は女の子に好かれそうな綺麗な顔立ちだが、目力が異様に強い対面したら萎縮してしまいそうだ。
目を合わせていないに感じるこの威圧感。
確実に十代の目力ではない。
そしてこいつが俺の敵――鳴滝龍一。
鳴滝は壇上のマイクに声をぶつけ始めた。
「ようこそ賭博師たちよ!
この学園は金銭で全て動く買収可能!
金こそが力なり金こそが全て!
そして僕はこの学園を実質支配している生徒会長鳴滝龍一である!
貴様ら賭博師はこの学園で卒業するか不正を暴かれ追放されるか借金が一定額に達するまで、この学園に在籍することができる!
そのためには金は必須!
金を得るためにほとんどの物事が発覚しなければ黙認!
それが如何に倫理に反していても発覚しなければ問題ではない!
何度も断言します金さえ払えば何でも買える女も男も地位も合意さえあれば全て!
外の世界ではありえないモノも含めて!
この学園は金で回っている!
それは本来であれば貴様らを導く立場であるはずの教師ですら例に洩れん!
貴様らには金策に走り回ってもらう事になる!
それがこの私立帝王学園学生の務め!
良い商いを良いギャンブルを僕たちはその場を提供しよう!
負ければ地獄勝てば天国ようこそくそったれな金亡者の楽園へ!
金を持つ者だけが喜べる理想郷へ!
相手を下せ!
踏み台にしろ!
全ては金ある者のために!
貴様ら賭博師は今日自分自身を対価にこの学園という名の賭博場に足を踏み入れたのだ!
今後の人生をかけた大博打存分にお楽しむがよい!
さて前口上はこれぐらいにして星々かのん君。
説明をよろしく」
そして壇上の端から出てきたのは。
人形のように整った顔立ち、サラサラな黒の長髪。
控えめな胸に俺の含め多くに男たちが認めた美少女。
星々かのんだった。
俺はかのんを見るや否や。
列を飛び出し壇上に駆け上がった。
「かのん! 俺だ焔だ!」
「貴方誰です? 初対面ですよね」
そうかのんは感情の熱のない冷たい言葉で言い切った。