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モノクロ  作者: 月河聡音
少女の瞳に映るモノ
1/4

プロローグ 雪と赤

初めての投稿なので、うまく出来ているかわかりませんが、読んでいただけると幸いです。


闇そのもののように暗い空から、横殴りの雪が降っている。

地面に積もった雪の上には、その白を塗りつぶすかのように赤い血溜まりが広がっていた。

どこを見ても、折れた槍や旗、もう動くことのない人達が横たわっている。その場所ごと死んでいるようだった。

その中で一つだけ、ぽつんと立ち尽くしている影があった。長く艶やかな白髪が印象的な少女だ。

年齢は十歳くらいだろうか。まだ少し幼い顔立ちだが、その透き通るような碧眼だけは大人びている。

血まみれの少女は、ぼんやりと淀んだ空を眺めていた。

「……私は――」

少女の体が何かに殴られたように震え、ゆっくりと傾いていく。白色の髪がさあっと広がり、少女は雪の上に崩れ落ちた。

「……わたし、は……」

青い瞳は虚ろで、鏡のように周りを映し出している。しばらくすると、糸が切れたかのようにまぶたは閉じられた。

雪は、少女を覆い隠すように降り続いた。



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