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「職業選択は6時間目までに決めてね、いったんバイビ~」
先生はウィンクをかまし、教室を出ていった。
う~ん、やっぱり前衛だな!
「やっぱ前衛の方が危険そうじゃね?」
「死亡率も高いよね〜」
後ろの方から男子生徒の話し声が聞こえる。
やっぱ、後衛にしよう。
俺の目の前にあるボックスから職業選択の項目が空中に映し出されていた。その下には前衛タイプ、後衛タイプ、職人タイプという選択しが表示されている。
このどれかを押せば職業が決まる様だ。
「でも、後衛タイプって防御力低いから危ないんじゃね?」
またも後ろの男子生徒。
うぅ。どうすればいいんだ!
ピュン。
目の前の画面には“あなたは前衛タイプになりました”の文字が。
「え」
「にこ」
「……」
安田が、勝手に俺の職業を……決めやがったー!
「すまん、あまりに悩んでる顔してたからつい、てへ!」
てへじゃねーよ!
「べ、別にいいよ。ちょうど前衛にしようと思ってたから、ははは」
俺のバカー、何がははは、だ!どんだけ弱いんだよ!!
「おうそっか、な~ら、良かった!」
良くないよー!!
***
6時間目。
「は~い、みんな職業決まり終わった~?」
はい……ある意味、終わりました。
「それでは~、今から3人1組のパーティーを発表するわよ!」
クラスがざわつき、不思議そうな顔をしている。
俺も3人1組のパーティを組む事は知らなかった。
「は~い、みんな静かに」
「ASRは基本は生徒自身で自由にするんだけど、まだみんなわかんない事が多いと思うから~」
先生が可愛子ぶる。
先生。いいから話続けて……。
「学校が決めた3人1組のパーティーで1ヶ月頑張ってね! 今、みんなのボックスにデーターを送るから」
ピピ。
目の前のボックスから映し出された画面にはパーティーメンバーが表示されていた。
篠田 咲也。河上 健悟。静裏 朱里。
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白川みつき