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必滅の魔女  作者: 坂井 ユキ
第二部 魔女と学園
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ラシール姉妹とエミリーちゃん

「いえっ!そんな私なんかのためにっ!」


何故か慌てるクラスメイトちゃん。

貴族のガキンチョ数人くらいなんとでも出来るから大丈夫よー?


「何言ってるの。

貴女、私のクラスメイトでしょ?

えーっと、ごめん、名前はわかんないけどさ」


何より、単純に私がムカつくんだよね、そういう奴。

大丈夫、殺しはしないから。たぶん。

ちょっとだけ、ほーんのちょっとだけ遊ぶだけだから。


「あ、私はエミリーです。

サキさんが私なんかをご存知だったなんて……。

恐縮です」


そう言って、律儀にぺこりと頭を下げてくるエミリーちゃん。

いつの間にか泣き止んで顔を上げている。

平民に多い茶色の髪に茶色の瞳だけど、少しだけあるそばかすがチャームポイントになっていて、中々に可愛らしい顔立ちをしている。


「いや、確かに私だけみんなより随分年上だけどさ。

今は一応クラスメイトなんだし、敬語とか要らないから」


まぁ、単純に怖いだけなのかもしれないし、そもそもの話し方が丁寧なだけかもしれないけど。

貴族の子とかそういう子多いもんね。


そもそも、平民で学園に入学出来てるってことは、エミリーちゃんは魔法なり学問なりのいずれかですごく優秀だってことだ。


いくら平民の受け入れ人数を増やしているって言っても、誰でも入れるわけじゃないし、まだまだ狭き門なのは変わらないからね。

だから、もっと堂々としてて良いんだよ、うん。


そんな感じのことを恐縮し続けているエミリーちゃんに説明していると、ラシール姉妹がじーっと私のことを見ている。


そういや、この子達のこと半分忘れてたな。

なんか随分と熱心にこっちを見てるけど『流れ人』が珍しいのかな?

確かに『招き人』と合わせてもそんなに人数はいないだろうけど。


「お二人もありがとうね」


私がお礼を言うようなことではないのかもしれないけど、クラスメイトがお世話になったので一応ね。


「いえ、わたくし達も偶然通りすがっただけだすので。

お礼を言っていただく程のことではございません」


そう言って微笑むミリア嬢。


「イシュレア王国では、平民の雇用が進んでいると聞いて留学に来ましたのに、あんな輩がいるなんて……。残念なことです」


ムスッとしているのはカリナ嬢。

二人が言うには、自国の学校は卒業しているものの、陛下が進めている平民の雇用促進政策に興味があり、自国でも取り入れられないか学びたくて留学して来たとのこと。


どおりで他の学園生よりも歳上に見えたわけだ。

ミリア嬢は20歳でカリナ嬢も19歳らしい。

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