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必滅の魔女  作者: 坂井 ユキ
第二部 魔女と学園
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入学式

と、まぁそんな感じで入学式です。


昨日のうちに入寮は済ませ、エフィーリア様への挨拶も済ませた。

その時に陛下からだっていう手紙を渡されたんだけど、何が書かれてるのかなと思ったら『多少は暴れてもいいが、殺すなよ』だとさ。

全く、私をなんだと思ってるんだろね。


そんなことを考えている間も式は続き、新入生代表の挨拶へと式は進んだ。

今年度の代表は当然ながらエフィーリア様。

普段なら首席入学の生徒がやるらしいんだけど、王族が入学する時は自動的に王族がやることになるらしい。


もっとも、仮に首席だとしても王族を差し置いての代表挨拶とか私なら絶対にやりたくない。

そう言えば、私は特に入学試験とか受けてないけどいいんだろうか。

貴族は入学が義務だから試験で落とされて入れないとかはないらしいけど、クラス分けの参考にするらしいんだよね。


まぁ、私の場合は事情が事情だし、エフィーリア様と同じクラスに自動的に振り分けられるだろうから意味はないんだろうけど。


制服のスカートの裾をなびかせて壇上を歩くエフィーリア様は、やっぱりこの世のものとは思えないくらい美しい。

そこかしこから感嘆の声が上がってるもんね。


そうそう、学園には制服があるのよ。

私にとっては高校の卒業以来数年ぶりの制服だから、ちょっと懐かしくて変な気分。

普段から近衛の制服は着てるけど、あれは仕事着だから別物なんだよね。


制服は上は白のブラウスにグレーのブレザー。

胸には国旗と似たデザインの校章が刺繍されていて、袖口や襟には金糸で刺繍が施されていて可愛い感じ。

下は紺地のスカートね。


でも、この制服。

いつ頃から採用されているデザインなのかはわからないけど、間違いなくデザインに『流れ人』か『招き人』が関わってると思うんだよね。

めっちゃ日本の制服っぽい雰囲気あるもん。

スカート丈はさすがに日本のようには短くなくて、膝下くらいだけど。

それでも、この国の基準としては結構短い。


あ、新入生代表挨拶が終わったエフィーリア様が壇上から降りつつこっち見てにこってした。

間違いなく、今の微笑みで多数の男子生徒の心を撃ち抜いたと思う。

だって「女神様だ……」とか呟いてるのが聞こえたもん。

もしかしたら、女子もやられてるかもしれない。


でも、あれだな。

エフィーリア様の容姿なら、人気が出るだろうなって言うのは勿論わかってたけど、これは王族との繋がりを持ちたいっていう政治的意図とは無関係に大勢の生徒に群がられる気がする。


王族が人気があるのはたぶん国としては悪いことではないんだろうけど、これから護衛をしなければいけない私としては正直めんどくさい。

なるべくなら学生達には能力は使いたくないからなぁ。


さて、どうしたもんかね。

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