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必滅の魔女  作者: 坂井 ユキ
第二部 魔女と学園
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諦めたらそこで終わり

正直、ものっすごく断りたい。

だってさ、普通の護衛任務ならともかく、学園生になって近くにいろって……。


確かに見た目は中学生になってはいるものの、心は20代の大人の女性なんだよ私は。

何が悲しくて高校生に混じって勉強しなきゃなんないのさ。

そもそも、この国の勉強とかよくわからんし。


「あぁ、ちなみに学園は全寮制だからサキも寮に入ってもらうぞ。

近衛の仕事は事務仕事に関しては部隊の誰かに届けさせるから寮で出来るはずだ。

何かしら任務に出てもらう場合は、その都度連絡する」


「は?」


たぶん断れないのはわかってるけど、まだ私は了承の返事はしてないのに。

それなのに、近衛の仕事も寮でやれって?

まぁ、事務仕事は書類に適当にサインするだけだから別にいい。

でも、学園に行ってる間も任務やらせる気かよこのおっさん。

任務は別に嫌いではないからいいんだけど、護衛のはずの私を任務に行かせるってどうなのよ。

本末転倒じゃんか。


てか、学園て全寮制なの?全然知らなかった。


「ちょっと待ってくださいよ。

そもそも、王妹殿下は私が護衛に付くことを了承してるんですか?」


このままだと問答無用で押し切られそうなので、せめてもの抵抗を試みてみる。

無駄な気がすごくしてるけど、私は最後まで諦めない女。まだ試合は終わってないのだ。


「エフィーリアなら二つ返事で了承したぞ。

楽しみにしてるそうだ」


「えぇ……」


なんであっさり了承してるんだ王妹殿下。

貴族みんなが恐れる”必滅の魔女”だぞ。

ほとんど面識なんてないようなもんだし、怖がって拒否してくれてもいいのに。


「ちなみに、仮に行くとしていつまで私は学園にいればいいんですか?

まさか卒業までとか言わないですよね?」


「まずは一年だな。

その間は確実に学園で過ごしてもらう。

二年目以降は、代わりを任せられる人物が見つかるかどうか次第になる」


一年か……。

なんとしてでも、その間に私の代わりを見つけないと。

いざとなったら、適当な相手を見つけて軽く「教育」して言うこと聞くようにするのもありか?


「あぁ、そうそう」


私が少しだけ物騒なことを考えているのに気付いているのかいないのか。

陛下があたかも忘れるところだったとでも言いたげに声をあげる。


「エフィーリアとはほとんど面識がないだろ?

今日は部屋にいるはずだから、この後顔を見せに行ってやってくれ」


「はぁ、わかりました」


やっぱり断れなかった。

わかってたけど。


めんどくさいことになってしまったなと内心頭を抱えつつ、陛下の元を辞した私は、護衛対象となるエフィーリア王妹殿下の部屋へと向かった。


その足取りがとても重くなってしまっていたのは、きっと私のせいじゃない。

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