ルシウスと楽しいお遊び
※残酷な描写あり。苦手な方はご注意ください※
「我々を殺すつもりか」
だから私は、そんな教皇の言葉を満面の笑みで否定してあげる。
玩具を殺すなんて、そんなもったいないこと私がするわけないんだから。
「大丈夫だよ。あんたらは『決して死なない』し、『頭がおかしくなることもない』よ。
ちょっとだけ、私のお遊びに付き合ってもらうだけだから」
まぁ、最終的には殺されるだろうけど、それは私の役目じゃないし、どうだっていい。
「そ、それなら今すぐ俺を解放し…………」
「そんなことするわけないでしょ?
じゃあ、行くよ?ほら歯食いしばってー。
『全身をバラバラに切り刻め』」
「「ぎゃああああああああああぁぁぁ!?!?」」
私の口から発せられた、力ある言葉によって教皇とルシウス。
二人分だったはずの体が、無数の肉片に変わる。
一瞬にして辺りには血の匂いが充満し、飛び散った返り血と肉片が私の純白の近衛服を深紅に染め上げる。
「あらあら、大丈夫?
ほら、もう痛くないでしょ?二人とも『無傷』なんだから」
その瞬間、バラバラの肉片が教皇とルシウスの形になる。
「どう?楽しいでしょ?」
「ひっ……」
顔に付いた返り血をぺろりと舐めながら聞けば、二人揃ってまるで化け物を見るかのような目で私を見ながらガタガタと震えている。
そう、その目だ。
私を化け物のように見る怯えた目。
私が見たかったのは、そういう目だ。
慈しむような目や全幅の信頼を寄せる目なんて、私に向けられるべきものじゃない。
私にはこれでいいんだ。
「ところでさ、二人に聞きたいことがあるんだけど?」
「…………」
ガタガタ震えるだけで答えようとしないのには構わず、私は言葉を続ける。
「クラリスの処刑さ。
随分と斬れ味の悪そうな斧でやろうとしてたよね?
どっちが言い出したの?」
教皇はルシウスにちらりと視線を送り、ルシウスは露骨に動揺を表す。
なるほど、バカ息子の方ね。
「あんなので首を斬ろうとしたら、どうなるかわからない?」
そう言いながら無言で差し出した私の右手に、カレンが斧を握らせる。
もちろん、さっきクラリスの処刑に使われようとしていたものだ。
「ルシウス。『跪いて首を差し出せ』」
「ひぃっ!
い、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!
やめろやめろやめろおぉぉぉぉっ!!!」
泣き叫ぶルシウスは無視して、顕になった首に斧を思い切り振り下ろす。
グチャッという肉を潰す音と共に、ルシウスの首は半分だけ繋がったような状態になっている。
「ぐえぇ……げぼっ……」
「ほら、こうなるんだよ?
ねぇ、ルシウス。あんたわかっててクラリスにこれ使おうとしてたの?」
「た……だじゅげで……痛い痛い痛い痛い痛い……」
「ねぇ、私が聞いてるんだよ?
ほら、答えなさい…………よっ!!」
呻き声をあげるばかりで答えないルシウスのこめかみを思い切り蹴り飛ばす。
半分しか繋がっていないルシウスの首は、それでさらにもげそうにはなるけど、生憎と今の私の体は非力な少女。
首はギリギリで繋がったままだ。




