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必滅の魔女  作者: 坂井 ユキ
第二部 魔女と学園
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お土産も忘れずに!

その後は、みんなで平民向けの服屋で服を見たり、雑貨屋で小物を見たり、市場の賑わいを見に行ったりした。


服屋では、何故かエフィーリア様が結構な数の服を新たに購入していた。

これは、また街歩きに出ようと考えているなとは思ったけど、とりあえずは見て見ぬふりをしておいた。

だって、すごく楽しそうにしてるんだもん。

あの笑顔を見たら、私には何も言えないよ。


雑貨屋では、今日の記念にと、みんなで猫の置物を買った。

寝てる姿だったり、何かにじゃれついているような姿だったりがあって、店主が言うにはお店でも人気のあるシリーズらしい。

みんな思い思いのポーズの猫を選ぶ中、私は何となく招き猫っぽい姿のものを買った。

特に理由はないけど、縁起良さそうな気がしたんだよね。

それぞれが購入したものを集めて並べてみると、まるで猫の家族が集まっているかのようで、これはアンネとコーネリアの分もないと、確実にめんどくさいことになるなと思ったので、おみやげとして彼女達の分も購入。

これでこれ以上変に拗ねることもないでしょ、たぶん。


市場では、イシュレア王国の誇る肥沃な土地で収穫された色鮮やかな旬の野菜眺めたり、各地から取り寄せられた新鮮な魚介類に感心したり、ひと抱えはありそうな大きな塊肉に目を丸くしたりした。


野菜や魚介類の種類の豊富さに、この国の輸送技術が思っていた以上に発達していることに気が付かされた。

たぶん、過去に来た『流れ人』か『招き人』が輸送技術を伝えたんだろうね。


エフィーリア様とエミリーちゃん達は、魚介類を見てサバイバル合宿での釣りを思い出したらしい。

今度こそは自分で餌を付けてみせると意気込むエフィーリア様は可愛かった。

そう言えば、カレンがやたらと大きな塊肉を肉屋で買っていたけど、あれはどうするつもりなんだろう?

さすがに持ち歩けないから配達を頼んでいたけど、まさかあの大きさを一人で食べるつもり?

いや、まさかね……。


そうして色んなところを見て回っているうちに、時間はどんどん過ぎてそろそろ帰る時間が近付いて来た。

最後に、今平民達に大人気だというテラス付きのカフェへと来ている。

かなりの人気店らしくて並んでいる人達も結構いたけど、事前にニーナちゃんが予約をしてくれていたらしい。

そのおかげで、ほとんど待つことなく店内に入ることが出来た私達は、テラス席へと通された。


「ニーナさん、本当にありがとうございます。

まさか、このような素敵なお店を予約してくださっていたなんて」


エフィーリア様の言葉に、みんなも頷いている。


「いえそんな!私もここにはずっと来てみたいと思っていたので!」


恥ずかしそうに顔を赤くしているニーナちゃんだけど、彼女の気遣いがなかったらあの列に並ばないといけなかったんだもんね。


そう思って今もまだ伸び続けている入店待ちの列に目を向けた時だった。


その列の向こう側、裏路地へと通じている方に見覚えのある人影を見つけたのは。

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