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4.街の観光2(中央広場)

まだ、街の観光をしています

 酒場を出て剣と杖が有るという中央広場に向かっている。


 行きかう人を見ながら、異世界だという実感が出て来ない。海外には行った事が無いが西洋の田舎町を歩いている感じしかしない。


 エルフやドワーフ、獣人は居ないのかとキョロキョロ見渡しながら歩いているがまるで田舎から出てきた お上りさん状態だ。


 突然、ホノカが全速力で走りだしたと思ったら女性の悲鳴が聞こえた。どうやら男が女性の鞄を引ったくる瞬間をホノカが目撃したようだ。俺もクレピスもホノカに遅れたが走り出す。


 流石、現役陸上部の短距離選手 ドンドン男との距離を詰めていき追い抜きざまに柔道の背負い投げ『一本』。男が投げ捨てたカバンをホノカが拾いに行く。

 それは、愚策だ男のとどめをさすべきだ。


 男は立ち上がり、腰の剣を右手で抜いた。さすが剣とファンタジーの国、カッターナイフや折り畳みナイフじゃない れっきとした剣だ。


 そこで追いついた俺が男の右手首を掴み飛びつき腕ひしぎ逆十字固めを決め男を倒しながら関節をきめる。ホノカも気が付いたように男の左手を掴み腕ひしぎ逆十字固めを決めた。

「「せーの」」で『ゴキ』という音とともに男の両肩の関節が外れた。


 すでに男は戦意喪失していが、そこにクレピスがやっと追いつき ジャンプしたかと思うと男の顔の上に着地し。「引ったくり確保」とどや顔で叫んでいた。

完全にとどめをさしに行ってるな。


 鞄を引ったくられた女性に鞄を返し 野次馬の中に紛れ込んだ俺とホノカは、クレピスを温かい目で見守っていた。

 エールを呑み全力疾走したクレピスは、アルコールが回ったのか男の顔の上で気持ちよさそうに小躍りしている。


 程なくやってきた憲兵の中に どうやらクレピスの知り合いがいるようだった。事の成り行きを説明しているが説明中も男の顔の上から降りないクレピスは何を考えているのか…何も考えていないんだろうな。


 クレピスがこちらを指さしている、どうやら説明に行かないといけないようだ。あまりいざこざには関わりたくないがしょうがないようだ。


「奴の両腕を折ったのは、貴様たちか?」憲兵のリーダーらしき人の質問だ。「あぁ男が剣を出したので、両腕の肩の関節を外した 簡単に戻せるから戻そうか?」と言って両肩を治してあげた。

「ほう、鮮やかなもんだな、とにかく協力を感謝する。」と言って男を連行していった。


(あたい)の手柄だな、最後のとどめを刺したのは、(あたい)だからな。」クレピスは、胸を張って言ってのけた。「はい そうですね」ホノカが可愛そうな人を見るような目で返事をしている。


「とにかく、剣と杖が岩に刺さっていると言う広場に連れて行ってくれないか?」

「あぁもう少しだ。それにしても二人ともやるじゃないか 異世界人は、皆そんなに身体能力が有るのか?」

「そんな事は無いな 俺とホノカは小さいころから親父(おやじ)から体術と剣術を習っていたから普通より強いと思うぞ しかし今だに親父(おやじ)に勝てないんだよなぁ」


     *****


 などと話をしているうちに中央広場に到着した。


 なるほど広場の一角に人が集まっている、奥には舞台状のものが有り舞台の中央から大きな岩が突き出ていて100年程前の勇者と聖女の剣と杖が2メートルほど離れ岩に突き刺さっている。


 杖の方は良いが剣の方に違和感がある……剣が鞘に納まった状態で岩に突き刺さっているでわないか、この状態なら剣の部分だけでも抜けそうなんだが。


「クレピス、あの剣だけど鞘に収まったまま岩に刺さってるよな?あれで、剣の部分だけでも抜けないのか?」

「あぁ そうなんだ岩から鞘が抜けないし、鞘から剣も抜けない。案外、剣は中で錆び付いて抜けないのかもな。」

「なるほど 二度と抜けない物か、何か抜くための条件が有るのか…」

「次代の勇者や聖女なら抜けるって噂だけど あの剣も杖も古いものだし使い物になるんだろうか疑問だな。 タイキとホノカ 二人もやってみるか?」

「抜けると自分の世界に帰してもらえなさそうだから やめておくよ。ハハハ」


 舞台の左下に挑戦者らしい人たちが並んでいる、そこで銅貨1枚を係員に渡し舞台に上がり剣か杖をどちらか片方を一度だけ抜くようだ。剣も杖も岩に刺されてから100年ぐらいたつらしいが、それ程 劣化している様には見えない。


 今もプロレスラーの様な、体格の良い2メートルを超える男が剣の前に立っている 今から挑戦する様だ。係員らしき人がスタートの合図とともに大きな声で数字を数えだした。

 挑戦者の男は、両手で鞘の部分を掴んで両足を岩にかけて抜こうとしている 顔を真っ赤にして頑張っているがビクともしていない。

 見物人から歓声や野次が飛び結構盛り上がっているが係員が100を数えた時点で係員から挑戦終了の合図が出た。

 是非、誰かが抜いてほしいものだ 勇者が誕生すれば俺たちも無事帰れるだろう。


「クレピス 次はどこか面白いところはないかい?」

「うーん どんなとこが望みなんだ?」

「冒険者ギルドというものが有れば一度 見てみたいんだがそういったものは有るか?それと教会も有るかな?」

「冒険者ギルドも教会もあるぞ 次はそこで良いんだな? でもタイキの世界の冒険者ギルドや教会と大差ないんじゃないか?」

「いや俺の世界には、教会は有るが冒険者ギルドは無いんだ。そのような知識は物語で聞いた事が有るだけなんだ」

「じゃ、まず冒険者ギルドに行ってみよう」


 ホノカは楽しんでるのかホノカの意見も聞いてみよう。

「ホノカもそれでいいか?ホノカの行きたい所はないか?」

「タイキにまかせる。街並みを見ているだけで楽しいし写真もたくさんとれたしね でも、冒険者ギルドって荒くれ者が沢山いて新人冒険者や初見の冒険者に因縁をつけるんでしょ?その場合暴れて良い?」

「暴れるのはよしてくれ、そもそも俺たちは、今町人の格好だからそんな物騒な事にはならないと思うよ」


 次の目的地は、冒険者ギルド 少なくとも日本にはなかった組織だワクワクする。



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