1.異世界召喚
初心者です
短編を少し書きました。
初めての長編にチャレンジします
どうぞよろしく
コリウス王国のフリージアの街にある王立魔法研究所では、あらゆる魔法の研究をしている。
その中の、ある部門では、異世界人の召喚について研究が進んでいた。
歴代の勇者を研究する部門であるが、最近あることが分かった。
歴代の勇者は全員 異世界からの転生者であった。
生まれた時より非常識な魔力があり、非常識な身体能力があることがわかってきた。
その転生者の赤ん坊が、名のある剣術士と魔法士の教育により勇者となっている。
異世界人は、我らの世界から見れば非常識な力を持っていると考えて良いだろう。
先日、冥界にて弱体されて幽閉されていた魔王が何者かに連れ出されたとの情報が届いている。魔王の力が戻るまでに勇者が必要だ。
しかし異世界からの転生となると神の領域となる。
しかも、成人になるまで15年掛かる、そんな時間はない。
だが、異世界の成人を召喚すればどうだろう?
即戦力の勇者が手に入るではないか!?
*****
こんなこともあろうかと、異世界からの召喚を研究しているチームがあった。
王立魔法学院を首席で卒業している、私『カメリア』が率いるチームである。
長年召喚の研究をしてきてもう少しのところまで来ている。
異世界はすぐ近くにある、しかし強力な壁で隔たれている。この壁を破るべき魔法陣を何度も何度も書き直し いよいよ最終段階に入ってきている。
後は、チーム全員の魔法を魔法陣に流し込めば召喚は、可能なはずである。
一発勝負になるが自信はある、必ず勇者を召喚して見せる。
全員が配置につき魔法陣に魔法を流し込む、魔法陣が光始め部屋を黄金の光で包まれた。
*****
俺は大樹、高専に通っている18歳。
今は、自転車で高専からの帰り道だ。
バスの停留所を通りかかった時、丁度 女学生がバスから降りてきた
見知った顔だったので声をかけた
「穂華、今帰りか?」
「あ!大樹も今帰り?」
俺は、自転車から降り 歩道を穂華と並んで歩いた。
ここで穂華の紹介をしておくか。
別の高校に通う2つ年下の16歳 身長170センチ以上は有るであろう長身で細身の少女である。
身長は168センチを聞いた後には教えてくれなくなった。
俺が身長178センチだが、じわじわ追いつかれてきているような気がする。
「大樹 今日は部活早く終わったの?」
「あぁ、もう部活には入ってないよ。OBとして部活に顔を出してきただけ」
こいつ、妹なんだぜ!兄貴を呼び捨てにするなんて親の顔を見てみたいよ!
物心が付いた時には呼び捨てにされていたから俺としても全然違和感がないが・・・
くだらない事を話しながら歩いていると、前方5メートルぐらいの地面が光りだした。光はしだいに何か模様を描き出した。
模様は、以前 何かの本で見た魔法陣の様な形になり此方に迫ってきた。
俺はこれは危険な魔方陣だと直感で感じた。
引きずり込まれるか、何か出て来るか、とにかく良くない事が起こると感じた。いや、断言できる魔法陣なんて危険なものしかない。
「穂華逃げるぞ」言う終わる前に穂華は全速で反対方向に走っていた、さすが現役陸上部の短距離選手…速い、だが慌てたのかスっ転んでいる。
穂華の手を取ると同時に魔法陣に追いつかれた。
*****
白い空間を移動している感覚はある。やがて周りが金色に少しずつ光りだした。
金の光に包まれ、何も見えないが、歓声が聞こえる。
「成功だ、勇者を召喚したぞ」そんな声が聞こえる。
目が慣れてきた。
俺と穂華は魔法陣の中に立っていた、周りにはローブを着た人が十数人、部屋の壁には、鎧を着て剣を持った兵士らしい者三十人前後、こちらを警戒して居る様だ。日本人じゃないのは一目でわかった。
目の前に女性が進み出てきた。「私は、カメリアと、申します。勇者様よくおいで下さいました。」と言いつつお辞儀してきた。と、同時に部屋の者、皆がお辞儀した。
身長は170位だろうか、腰までの金髪碧眼の美少女 20歳位に見える。
感じからして此方が優位な状況らしい。
(なぜ言葉がわかるのかは、分からないが、人を召喚できるぐらいだから、翻訳の魔法もあるのだろう、魔法をいちいち疑問に思っていたらきりがない。)
「俺は、タイキ こちらは、ホノカ。なぜ、俺らを呼び出した?」
「大樹 なぜそんなに冷静に挨拶しているの!?ここは、何処なの?私たちは、どうなったの!?」穂華が慌てふためいている。
もちろん俺も今の状況には驚いているし把握できていない。
魔法陣で召喚されたのであろうとは、想像できる。
良くて地球上の変な宗教団体の黒魔術。最悪、異世界に召喚されたかのどちらかか?
此方の方が優位な状況らしいので、強気に出た方がよいと判断した。
穂華に小声で言った「ここは俺に任せろ、どういう状況か聞きだす」
「ここは、何処だ?俺たちはどういった状況に置かれている?」
カメリアの説明をかみ砕くと。ここは、元の世界からして異世界に当たるらしい。
此方から見た異世界の地球より、勇者を召喚したつもりらしい。
「勇者様には、魔族と魔王の討伐をお願いしたい次第です。」
「俺らには、その力があると?」
「もちろんです、異世界より転生した者は、常識を超越した魔力と身体能力を持っています。ですが、成長に時間がかかりますので、こういった手段をとって成人された勇者を召喚させていただきました。」
「いや、転生者と召喚者とは条件が違うんじゃないか?そもそも俺達には、非常識な魔力も身体能力も持ち合わせていないと思うぞ?まあ、俺も穂華も
親父に体術や剣術は習っているが常識範囲だと思うぞ?」
「いえいえ、勇者様たちの常識な能力がこちらの異世界では、非常識な能力となると考えています」
世界が変われば常識も変わるか…あり得るな。しかし魔力は、どうなんだ?
俺たちの世界では、魔力も魔法もないと思うんだが こちらの世界に来れば非常識な魔力を持っていることがあり得るのか?
「カメリアさん俺たちの世界では魔力という言葉は有りますが、皆魔力は持っていないと思いますよ?それでも俺達にはこの世界では非常識な魔力があるというのですか?」
「もちろんです、そちらの世界に魔力という言葉があるということは魔力がある証拠じゃないですか? それにいきなり異世界に召喚されたにもかかわらずタイキ様の堂々とした態度、魔法を知っていると感じられます」
いやいや、魔法とファンタジーの異世界なんかアニメや漫画しか知りません。
「魔力測定用の石板を用意してあります。タイキ様とホノカ様は、こちらにおいでください。」
机の上には、魔法陣が描かれた石板と水晶玉らしきものが置かれていた。
「タイキ様こちらの魔法陣の中央に片手を御載せください」
カメリアに言われるまま、魔法陣の中央に右手を置いてみた。
カメリアは、水晶らしきものを覗き込み何やら驚いているようだ。
「次は、ホノカ様お願いします」
異世界に来てから一言喋ってから静かになった穂華…魔法陣の中央に右手を置いた
またしても、カメリアは、水晶らしきものを覗き込み驚いている。
初めて描いた長編小説です
小説と呼べるものが書けたか自信がありません
感想を受け付けます、厳しい感想をお願いします。