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3話

-----女騎士side

城から出発して一週間ようやく目的の街に到着した。今は御者が街に入るための受付を行なっている。

普段は馬車など使わず魔法による高速移動しているせいで、今回ののんびりとした移動には少しうんざりしていた。まぁ色々と事情もあるから仕方ないんだけど…


「ようやくホルンに到着したようでありますぞ!」

同じく馬車から解放されると嬉しそうなこの男はカイロ、私の仲間だ。


「そうね、馬車での移動はもうウンザリだからここにカイロのお眼鏡に叶う人がいることを願うわ…」


ここに来る前にもいくつか街を回っているが、その全てがハズレだった。確かに強い冒険者は数人いたが、カイロの眼に止まる人は見つからなかった。


「そうでありますねぇ…強さだけで言えば窓から見えた門番の人は相当強い方でありますよ?今まで探した冒険者と比べてもダントツでありますし、城の騎士長クラスかそれ以上であります」


「えっ?そんな人がなんで街の門番なんか…」


馬車のカーテンの隙間から思わず外をみると金髪青目の男の人が門番としてこちらの御者とやりとりをしていた。


「暇だしちょっと話を聞いて来る!」

「セイラ様!待つであります!」


そんなに強い人ならこの街の腕利きの情報を持っているに違いない。私はカイロに止められる前に馬車の外に出た。

「こんにちは、門番さん」


私が急に門番に話しかけた事に御者が戸惑っているが、そのまま手続きをするように伝える。


「えっと…こんにちは。その鎧からしてこの馬車の護衛騎士さんでいいんですかね、若い女騎士とは珍しいですねぇ」

門番の男も最初は困ったようにしていたが、すぐに持ち直し私へ話しかける。

確かに巧妙に隠しているけど、対面するとわずかに強者独特の雰囲気を感じる。カイロに言われなかったら気がつかなかったかもしれない。


「そうかしら、お城には女性の騎士も少なくないわよ?」

「へぇ、それは知らなかった!みんなあなたみたいに美人なんですかい?」


「あら、ありがとう!そうねぇ…」


お城の話やこの街のことを会話していると御者が手続きの用紙を書き終わったようだ。門番という多くの人と接する役職のおかげかこの街の事を聞くと観光地から美味しいお店、面白い噂などなんでも教えてくれた。


「最後に聞きたいんだけど、この街で有名な腕利きといえば誰かいるかしら?」






「セイラ様、急に飛び出しては心配するであります!!」


馬車に戻るやいなやカイロが小言を言ってくる。

いい情報をたくさん聞けた。やっぱり人に集めてもらった情報を聞くだけより、自分で直接街の人と交流しながら集めた方が楽しい。



「大丈夫よ。貴方も周囲に危害を加えるのが無いとわかっているから追いかけなかったでしょ?街の人に直接聞くことでしかわからないことだってあるし…おかげで、街のことも面白い情報も聞けたわ!」


盗賊狩り、どんな人だろうなぁ。




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