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覇王ジャックの孫06

「今年のサイ国は全然ですなぁ、覇王ジャック? 例のジャックジャンキーが不発なばかりか、仲間割れまでしている始末ではないですか。これはもう、お孫さんの代理として、あなたが出場したほうがよろしいのではないですか?」


「ふっ、いまさら俺たち老人が出る幕はないよ、ガンジイ。黙って終局まで眺めてな」


 最初は不仲だろうと、俺の孫ならやってくれるさ。『ほかの誰より活躍して、お前が跪くぐらい偉大な覇王になってやる』――そう、約束したもんなぁ?



--


「お前、耳は良いほうか?」


「あ、うん。フェレット並みってよく言われる」


「フェレットの聴力基準がよくわからないんだが……まぁいい、得意なら索敵は任せた」


「おうともよ!」


 俺が一度睨みを利かせておいたのが効いたのか、さきほどまでとは打って変わって忠実に働いてくれている。これなら俺のコンビ相手としては及第点か。


「敵襲!! 0時の方角!! かなり近い!!」


「了解」


「違う逆!!」


 こいつから見た0時の方角――つまり俺は背後を振り向いた。なのにこいつは、俺から見た0時に方角を指定していたせいで反応が遅れてしまった。この野良犬がまともに座学を履修していなかったのが、こんなところでアダになるとは……!!


「ぎゃー!! 撃ってきたー!!」


「チッ、拳銃にアサルトライフルか……さすがに分が悪いな」


 相手も2武と4武を手に入れたことで攻勢に出てきているのだろう。今回の全体コストを考えれば、充分大当たりと言える組み合わせだ。いくら木々という遮蔽物があるとはいえど、いつまでもしのぎ続けることはできまい。


「どどどどうするの!?」


「慌てるな。戦闘中は同じ敵を狙っている限り、ある程度であれば離れていてもペナルティにはならない。GOと合図を送ったら俺は右から出る、お前は左に出て離散しろ」


「りょ、了解!!」


「………………GOッ」

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