1ー9.クエスト報告
失神していたゴリエルが、職場復帰しています。
「・・・・・・・」
シーナが黙ってしまった。
セレナ草のクエスト報告にきた俺たちは、
ギルドカードをシーナに渡し、クエストの
報告をしている所だった。
「ここまで集めるとは、、、流石ゴリエルを一撃で倒しただけはありますね。
それにしても、こんなにどうやって。。。?」
「ん? ハッカクリザードの谷でいっぱいとれましたよ?」
「え!?」
冷静に話をしていたシーナが、目を丸くした。
しばらくジッと見ていたかと思うと、はぁっと一つため息をついて、
納得した様子で俺たちに向き直した。
「そうゆうことでしたか。いやいや、あなたなら納得がいきますね。
まさかハッカクリザードの谷でセレナ草を取っていたとは。」
そうゆうと、シーナは諦めた表情で俺たちに向き直り、
「ハッカクリザードの買取受付はもうお済みですか?」
「ああ、これからだから向こうでしてきます。」
そうゆうと、俺はモンスター買取カウンターで、
マジックボックスに収納しておいたハッカクリザードを
ボンボン出していった。
「ちょ、ちょっとまて。お前これハッカクリザードじゃねえか。
しかもどんだけ出すんだよ」
モンスター買取カウンターで受付をしていたゴリエルは、
ハッカクリザードの数に面食らっていた。
「30体くらいありますね」
「・・・?!」
ゴリエルは唖然とした様子で、カウンターの上に次々置かれる
ハッカクリザードを呆然と見つめている。
「お前、よくこんな数狩れたな。見た感じ炎耐性の装備が
整ってるようには見えないが」
「ああ、俺もイヨも沙羅曼蛇の証だけつけて
いったんですよ」
「!!?? お前マジか!!??」
「ヴァンさん、準備ができましたので、こちらまで」
シーナに呼ばれた俺は、ゴリエルがブツブツ言っているのを
放っておき、シーナの所まで戻る。
「こんな数のセレナ草とハッカクリザードの数、あなたの
マジックボックスの収納力は他の人より少し特殊なようですね。」
「う〜ん、どうだろう。比べた事はないけど、助かってますよ。」
もう諦めたような顔で、クエストの成功報酬の計算が終わり、
銀貨がドサっと俺たちの前に置かれた。
「セレナ草は100本で銀貨200枚、ハッカクリザードの報酬については明日
取りに来てください。」
セレナ草だけで銀貨200枚か。宿代がどれくらいかかるかはわからないが、
おそらく当分は困らないだろう。
「それと、セレナ草のクエストは少し休止しますので、
また需要のバランスをみて再開します」
俺たちは後から知った話だが、
これが後にいう「セレナ草事件」と言われたらしい。
「えーと、シーナさん。イヨのレベルとかスキルを確認したいんですが、
冒険者の石はどこにありますか?」
「そこを曲がった突き当たりにありますよ。」
「ありがとうございます。」
冒険者の石というのは、レベルやスキルなどの自分のステータスを確認する
もので、ゲームではステータス画面が出ていたんだが、この世界では
こういったマジックアイテムで確認するようだ。
おれは自分のステータスを確認できるが、そんな事ができるのは
俺だけのようで、普通はこの冒険者の石を使うようだ。
冒険者登録の際にシーナさんから説明されたものだ。
ハッカクリザードを結構倒したので、
イヨのステータスもかなり上がっていることだろう。
俺たちは冒険者の石でステータスを確認することにした。
◇◆◇◆◇◆◇◆
【冒険者の石】
俺とイヨは冒険者の石の前まで来た。
「ヴァンさん、ちょっと楽しみです。」
「レベルについては期待していいと思うよ。よし、そこに手をかざしてくれ。」
直径1mくらいはありそうな大きな石で、中心が平たくなっいる。
イヨはその中心に手をかざした。
石は緑色に光り、壁にレベル、習得したスキルが映し出された。
【対象者】イヨ
【ジョブ】ネクロマンサー
【レベル】56
【スキル】
(暗黒魔法)ドレイン
(ラーニング)ヴァルフレア
(呼び覚ます)スケルトン
イヨは興味深く自分のステータスを見ている。
こんなに急激に自分が強くなったんだから、
普通は信じられないだろう。さっきまでレベルが5だったのに、
今は56まで上がっている。
ハッカクリザードを30体も倒したんだから、これくらい
上がってもおかしくない。
それより注目すべきはドレインと呼び覚ますを新しく覚えている。
スケルトンは、モンスターの中では下級に属するものだが、
ネクロマンサーのレベルに合わせて、召喚されるスケルトンも
強化されていく。
こいつは剣術の成長率が著しく、レベルが400を超えたネクロマンサーの
スケルトンは、恐ろしく強い。同レベル帯の冒険者と対等に
戦えるスケルトンもいるんだから、侮ってはいけない。
「ヴァンさんもステータスを確認しますか??」
「いや、俺はいいよ。大体わかるから。」
その後シーナさんからオススメの宿を聞き、
俺たちは冒険者ギルドを後にした。
イヨは鼻歌を歌いながら、宿に着くまで終始上機嫌だった。




