1ー8.ネクロマンサー
ブックマーク20件突破いたしました!
評価も含め、大変励みになっております。
狩場に行く前に、ちょっとイヨの事について聞いておかないと。
「イヨ、お前レベルっていくつ?」
「レベル5になります〜!」
よくそれで冒険者試験受けたね・・・。
まあレベル上げなんて、一次転生まではすぐ終わるし、
ましてやネクロマンサーだからなぁ。
高レベルのネクロマンサーはマジバケモンみたいに
強いから、こりゃ鍛え甲斐あるわ。
「とりあえずこれ」
まず渡したのは、ユグドラシルの指輪とアベルの指輪、
そして沙羅曼蛇の証という指輪。
「これって、なんですか??」
「経験値アップアイテムと、オーラ増強アイテム!
それと火攻撃を無効化する指輪!」
「ふえええ。そんなのあるんですね〜。」
どれも超がつくほどレアアイテムで、レベル5にしては
贅沢すぎる装備だなぁ。
とりあえずイヨにつけさせてみた。
うん、これだけでかなり強化されたな。
このオーラを増強するアベルの指輪は、使用者のレベルに応じて
オーラの増加量も比例して多くなる、最終まで使えるアイテムだ。
今日はセレナ草を集めるのメインだけど、あれ覚えたら即戦力間違いなしだな。
レベル上げも早速できるし、時間があるだけ狩りをしよう!
「じゃ、とりあえず転移するから」
「え、ちょっとまって・・・!」
サクッと転移アイテムを取り出し、俺たちは目的の
セレナ草が取れる山の中腹まで移動した。
◇◆◇◆◇◆◇◆
この山の適正レベルは150程度。
装備が揃っていれば、一次転生者の狩場でも人気のスポットだ。
おれはネクロマンサーのジョブについて考える。
ネクロマンサーのスキルといえば、
「暗黒魔法」、「ラーニング」、そして「呼び覚ます」である。
まあどれもチートなスキルである。
暗黒魔法は主にダメージ+状態異常攻撃。
属性が闇であることが厄介で、抵抗力のあるモンスター、防具が少ない。
暗黒魔法を使う術者がそもそも少ないからだ。
また、状態異常で盤面を逆転できることも多い。
これは使い勝手がいいやつ。
ラーニングっていうのは、
モンスターに限るが、敵の攻撃を受けた場合、それを覚えてしまうスキル。
仮にドラゴンに火を吹かれた場合、ドラゴンブレスを覚える。
これ結構ヤバイやつ。
「呼び覚ます」っていうのは、モンスターを召喚するスキルのことで、
低レベルならスケルトンになるが、高レベルになるとドラゴンも召喚できる。
弱点としては、召喚されたモンスターは一定時間が経過すると消えてしまう。
ただ、問題はここからでその召喚できる時間の制限がなくなる、
永続的に召喚したモンスターを仲間にできるレアアイテムがある。
これで使役されているモンスターがめちゃくちゃに強い。
術者にレベル上げされており、かつ装備の整った
モンスターはチート級に強い。
これがマジでヤバイやつ。
ネクロマンサーの使役しているモンスターで、
序盤に出てくる弱いモンスターだと思ったら、
実は高レベルでこっちが逆に瞬殺される・・・。
なんて事は当然ある。
ネクロマンサーのジョブについては謎、としか言いようがない。
このジョブになる条件は不明。なることができた者の話だと、
ある日突然なれたという報告が多い。
モンスターの狩った数なのか、スキルの取得率、またはプレイ時間なのか、
様々な検証がされたが、いまだにネクロマンサーの
共通点は解明されていない。
ゲーム内でも遭遇率0%以下と言われていて、
ほぼ幻のジョブと言われていた。
「あの〜、ヴァンさん。私はどうしたら・・・?」
「ああ、すまん。考え事してた」
とりあえずここはセレナ草を刈りまくれる所だし、
イヨにこの辺にいるハッカクリザードていう火山トカゲの
ヴァルフレアをラーニングしてもらえば、これから重宝するからな。
「じゃあ、この辺でセレナ草刈りながらハッカクリザード狩ろっか」
「え、ちょっとハッカクリザードて、私死んじゃいますよ」
「さっき渡した指輪、火属性の攻撃無力化するから楽勝だから」
「おお、そうだった!!」
イヨの耳がピーンと立った。これはやる気出してきたな。
案の定、ハッカクリザードはすぐ出てきた。
おれも沙羅曼蛇の証装備してきたし、
楽勝だろ。
ハッカクリザードは俺たちを見るや否や、体内を光らせ、
俺たちに向かって燃え盛る炎を吐いてきた。
ヴァルフレアである。
火属性のブレスの中では強力な部類で、
高レベルであっても装備が整っていないと
受けるダメージも半端ではない。
こんなチートな指輪してるから無意味だけどね。
目の前が一瞬真っ白になるくらい巨大な炎だが、
俺たちは突っ立ってるだけでノーダメージだ。
すると、イヨが青い光に包まれた。
どうやらヴァルフレアをラーニングできたらしい。
このスキルは消費オーラも少なく、かつ
アベルの指輪のおかげでオーラも増強されている為、
レベル5からでもヴァルフレアを使う事ができるだろう。
当分はこれだけやってれば十分だ。効率良く範囲狩りできる。
「イヨ!お前はもうヴァルフレアを使えるから、試しに
こいつに使ってみて!あいつ自分のブレスの
抵抗ってないから、普通にダメージ通るよ」
「えええ。そうなんですか?!やってみます!」
ちょっと信じられないって感じだが、これが効くんだな〜。
イヨは初めてラーニングした技らしく、自分でもワクワクしているみたいだ。
恐る恐るイヨはヴァルフレアを使ってみた。
巨大な炎が前方一帯に巻き起こり、一瞬白い光景に包まれた。
ハッカクリザードは炎に包まれ、うめき声をあげ、
じたばたもがいている。
まさかレベル5の自分がハッカクリザードを
押しているなんてって感じだけど、
これがネクロマンサーの強いところだからなぁ。
技を覚えてさえしまえば、低レベルから高レベル帯と
対等に戦える。
そしてハッカクリザードは次第に静かになり、
動かなくなった。
イヨを包んでいるオーラが少し大きくなった。
レベルアップしたんだろう。帰ったら確認してみようかな。
「すごいすごいすっごーい!!!イヨ強くなった!」
目がキラキラしている。尻尾もフリフリしている。
猫族の獣人ってほんとかわいらしい。
セレナ草は岩肌に隠れるように生えており、いくつもある。
ハッカクリザードを狩りつつ集められそうだ。
「これからじゃんじゃん狩るからな〜!!!お前らおカネを稼ぎたいか~!」
「おーう!」
◇◆◇◆◇◆◇◆
予想通りといえば予想通り。
何事も起きることもなく、
6時間普通に狩りを続け、
100本のセレナ草、30体のハッカクリザードの死体を
集めることができた。レアスキルである
マジックボックスの収納力は
無限なんじゃないかと思うくらいサクサク入る。
これで結構稼げただろう。報酬金が楽しみだ。
今日はもう日が暮れるし、
そろそろギルドに報告をしに戻ったほうが良さそうだ。
盗賊用の装備はまた明日だな。
こうして俺たちはクエストの報告にしにギルドへ戻った。




