参加受付
「それではこちらをお受け取りください」
受付で札と腕章を渡され、4人は札を懐に、腕章は左腕に身に付ける。
「そういや2人は参加してみないのか?自分の実力を計るいいチャンスだと思うが…」
ガスは思い付いたかのように2人に提案する。
「そうね…この際自分の実力を知るいいチャンスね」
魔術師はにこやかに言った。
「…確かに私もいい腕試しになるかもしれない…」
「じゃあさっきの受付に行って札渡してきな」
ガスが言うと2人は元来た道を戻る。
「蜥蜴…お前はこっち」
「くぉぉ…」
ガスは2人に付いていこうとする赤竜の雛の襟首を摘まむ。雛竜は不満そうに鳴き声を発しているとガスの手にチョップが下され、雛竜をフォスにさらわれる。
「サラちゃんこっちこよーね。お姉ちゃん達ちょっと御用事有るから待ってようね」
「何言ってんだ?フォス…あいつら、負けるまで戻ってこないぞ?」
「え…」
雛竜とフォスは目を丸くしてガスを見る。
「なぁにそんな顔すんなって予選敗退ですぐ帰ってくるって」
ガスの言葉を聞いていた1人1匹は自分の胸に嫌な予感を残していた。
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