彼の者、現世にて…
あまり期待しないでくださいね…
「HEY!Mr.カグラ…何してんだい?」
かなり長身な白人男性がアジア人してはかなり小さい男性に尋ねた。
「あぁジョン助。今『とある漫才師達は世界を救う』の最新刊読みながら、アニメ化した『パトメ』の最新話見つつ、銃の手入れしながら、『モンスターコレクション』やってるけど?」
カグラと呼ばれた青年は右手に文庫本、左手にはDVDプレイヤー、右足で器用に銃を分解しながら、左足でパソコンのマウスを操作していた。
「YOUがクレイジーってことはよくわかっていたつもりだった…YOUは一体いつから人間やめてたんだい?」
「えっとこの組織に入ったときから?」
「あきれてものも言えねぇよMr…いつか文庫本読みながら目標を狙撃しそうで怖いぜ…」
「この前の目標、使ってない銃を手入れしながら、『ポメポメ』の最新刊読みながら殺ったけど?」
「…こういうの日本の言葉でこういうんだっけ?『時、素手で押すし』?」
「それを言うなら『時、すでに遅し』な…時間を手で押せるわけないだろう?」
大きなため息を吐きながら目をキラキラさせながら言う友人の間違いを訂正する。
「いつか耳の穴、両手、尻の穴で剣を持って『カグラ式5刀流』とか言いそうだな」
「どこの大総統だよ…出来て両手両足1本ずつだな…」
「すげぇなカグラ!リアル幻○士!霧属性のリングまだ?」
「んなもんねぇよ…で何しに来た?おだててあげるために来た訳じゃねぇんだろ?」
はしゃぎまくるジョン助にカグラは大きなため息を吐く。
「そんな超人カグラに仕事だってよ」
満面笑顔で告げられた死刑宣告にカグラは思わず死刑宣告を告げた彼に向けて、DVDプレイヤーを置いた手を、中指立て手の甲を見せて言った。
「F◯CK!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「F◯CK!」
白髪の老人は跳ね起きながら、目の前の虚空に中指を立てながら言った
その視線の先には5組の少年少女が見つめていた。
しばらくして老人は状況が読め、顔を真っ青にする。そんな老人に少年が声をかけた
「じいさん…どんな夢見てたんだ?」
「…大分昔の夢だ…休暇を楽しんでいたら仕事という名の悪魔がやって来た…そんな夢だ…」
「悪夢だね…せっかくの休みで2度寝してるところを先生に叩き起こされるくらい最悪な悪夢だ」
少年の皮肉のような例えに白髪の老人は肩をすくめる。
「そりゃあ悪かったよ…」
白髪の老人は再び蔓を編んで作られた椅子に深く腰かけると静かに目蓋を閉じた。
『次の夢はいい夢だといいのだが…』
そんなことを思いながら意識は深い所へと落ちていく。戻ることのない深みへと…
本編のネタバレをしないようにと頑張って切り詰めていったらこんなに短くなってしまった…