DOKI!DOKI!
外に出た二人
まどかにとっては何もかも珍しい世界だったが…
「どーすんだよ!外になんか出てきて!」
「別にぃ…、だって、コンピュータの中、つまんないんだもん」
「で、どーしたいんだよ?」
「私、ずっとコンピュータの中に閉じ込められてたでしょ?だから、外ってものに出てみたいんだ」
二人は外に出かけた。
すると、二人は周囲を囲む人の視線にさらされることになった。結構ポピュラーになってきたとはいえ、二次元のメイド服はやはり目立つ。
「服、欲しいな…」
ショッピングモールを歩く。ショーウィンドウをかざる服に、まどかは目を奪われた。
「わぁ、私、こんな服、着てみたい!」
値札を見て、俊介の顔が青くなった。
「…ね、値段が…」
「ねえ、買って、買って!」
「ダ・メ・!」
まどかがしゅんとしてしまった。
「ゴメン、でもこの服は高すぎるよ…」
「もういい!」
プリプリして、まどかがどこかに歩いていってしまった。
はじめて見る世界。まどかは感動した。見るものすべてが珍しい。
「ねえ、彼女」
声の方をする方を見ると、結構恰好のいい男が、まどかの方を見ている。
「その辺、歩かない?」
「いいよ」
笑顔で散歩する二人。
そして夕暮れ時、公園。
「ねえ、キスしようぜ」
「え?キス」
「いいだろ?そっちもそのつもりだったんだろ?」
「え、そんなこと…」
男はまどかに抱きついてきた。
「キスぐらいいいだろ!ほら!」
「い、いや!」
男を振り払うと、記憶を頼りに、まどかは俊介の家に思い切り走った。
ドンドンドン!大きな音でドアがノックされた。俊介は慌ててドアを開けた。
「俊介ーっ!怖かったよーっ!」
まどかは泣きながら俊介に抱きついた。
俊介が急に抱きつかれてドキドキしてしまった。
「ま、まあ、とにかく落ち着いて。座って水でも飲めよ」
「うん」
部屋の中に入って、座って水を飲むまどかの背中を、俊介はやさしく擦った。
「…ありがとう」
「いや…」
「ホント、怖かった。変な男に無理やりキスされそうになったの」
「そうだったのか」
「やっぱり俊介が一番…」
まどかは俊介に寄り添った。
ドキドキする俊介。そーっと手を方にまわす。
日が沈んで暗くなっていく部屋の時間が、ゆっくり流れていった。




