何か気づいたら、デスゲームの主催者講習に参加させられていた~ビデオ会議で開催すな~
俺は気が付くとデスゲームの主催者講習に参加させられていた。
「さて、君たちよく集まってくれた。それではビデオをオンにしてもらえるか?」
でもさ、なんで説明がビデオ会議なんだよ。自宅から参加出来るようなセキュリティじゃダメだろ。バイトの面接のつもりだったのに、招待リンク手打ちしたらミスっただけで参加出来ちゃったよ!!
「マイクはまだミュートにしてある。説明の後、質問の時間を設けるので、その時に挙手のスタンプを送ってくれ」
「では、説明を始める」
そう言ってすぐ、画面共有が始まった。
誰でもわかる!!! 円滑なデスゲームの進め方!!!
虹色文字に太字と斜め文字まで入っている。センスのかけらもない。黒ずくめの恰好なんだからせめて黒文字であれ。
「まず初めに、近年、デスゲーム主催者が減少していることについて説明する」
ここ5年のデスゲーム主催者数が円グラフでまとまっている。
しかも数字の記載なし。いや分からんて。折れ線グラフか棒グラフにしてくれ。
「これらの主な原因は、現地での臨場感あるデスゲームの説明中に、参加者からの集団リンチにあったことが原因とされているが、実際は違ったのだ。主催者の死因についてまとめたものがこれだ」
☆主催者の死因ランキング☆
5位 ヘリコプターからかっこよく登場しようとして落下死
4位 ゲーム内容の説明のためにロシアンルーレットを実演し、見事被弾
3位 反感を買った参加者からの集団リンチ
2位 ゲームを難しくしすぎて、ゲームが終わる前に老衰
1位 ギャグマンガ世界線じゃないのに、爆発オチを採用した
何でこんなにポップなんだろう。というかバカすぎるだろ。そもそもギャグマンガ世界線ってなんだよ。なおも説明は続く。
「このように涙ぐましい死因の数々であった。そこで我々が考えた対策がこれだ」
1.トランポリンの装着。落下死とリンチを防ぐ効果がある
2.ロシアンルーレットの廃止とそれに代わる新しいゲームの創出
3.主催者に支給する武器を銃からハリセンに変更。単体攻撃から範囲攻撃にすることで集団攻撃に対応する
「以下の3点だ。2の新しいゲームについてはこれから説明する」
トランポリンは設置しろよ。装備したら動きにくいだろ。後ハリセンじゃ人は死なん。
「ハリセンでは死なないと思った方もおられるだろう」
お。まさかここに来て初めてまともなことを言うつもりなのか。
「続いて、新しいゲームである、なんでやねんゲームについて説明する」
なんだそれは。ハリセンを使いそうではある。
「名前の通り、相手の発言であったり、行動であったりにツッコミどころがあるときに、ハリセンで相手を叩いて、なんでやねんと言うことで、相手になんでやねんポイント、通称NPが溜まる」
ふむ。
「そして、NPが一定数に達するとそいつは爆発する。そういうシステムを開発した。そうすることでデスゲーム視聴者にも楽しんでもらいやすいだろう」
なんかすごい技術ではある。
「また、主催者は、ハリセンなしかつ、なんでやねんと言わずとも、ツッコミどころを見つけたら、相手にNPを付与できる。映像越しでも可能だから、直接攻撃も受けずに済む。あ、ちゃんとツッコミどころかは公正なAIを開発してあるので安心してくれ」
なるほど。確かに納得のいくシステムだ。
「それでは質問タイムに移る」
挙手をしてみる。
「18番のお前。ミュートを外したので発言していいぞ」
当ててもらえた。
「その、今画面越しに司会者さんにNP9とついているのですが、今もカウントされているのですか?」
「あ、あぁ。そういえば試験運用でシステムをつけっぱなしにしていた。確かNP10で爆発なのだが......」
いや、なんでやねん。そんな危ないのつけるなよ。
あ。NP10に。
司会者は大爆発をした。
爆発オチなんてサイテー!!




