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七話 『誤解と和解』

 俺は会社に出勤をして、俺と顔がよく似ている同僚の寿に昨日のことについて話した。

 そうしたら、寿は快く受け入れてくれて、早速今週の日曜日に菜月を呼んで、「誤解です。これは同僚の寿なんだよ」と言いたかった。

 でも、菜月にいくら連絡をしても、返事がなかった。誤解をなんとしてでも解きたかった。

 それから、俺が知っている菜月の友達に今どこにいるのかをひたすら聞いた。今思うとやばいことをしているなと思ったが、菜月に不倫していると思われたくなし、このまま菜月と離婚なんてしたくないというのが本当の事だったりする。

 それから、菜月が実家に帰省しているということを聞いたので早速寿と一緒に菜月の実家に向かおうと思ったが、寿に菜月の実家を教えてもいいのだろうか。もしかしたら、菜月が弱っていることを良いことに口説いて自分の嫁にしようと企んでるかもしれない。寿の事を信用していない訳ではないが、やはりそういったことが十分にあり得るのではないのかとつい考えてしまった。

 そうするとどうすれば菜月に話をすればいいのだろうか。菜月の友達に呼んでもらうことも考えたが、内容を話すとかえってややこしくなりそうだし、菜月の性格上、俺からから直接言わないと来てくれなさそうな気がする。

 じゃぁ、どうすれば実家にいる菜月を誘えばいいのか。どういえば菜月はこっちに来てくれるのかと必死に考えた。

 脳をフル回転して考えて結果、菜月の実家に行って直接話せばいいんじゃないかと。


 そして俺は急いで菜月の実家がある新潟に行った。

 東京駅から、09:12発のとき311号新潟行きに乗車した。

 この上越新幹線内で速達便とも呼ばれている新幹線なんだそう。(ネットでそう書いてあった)

 しばらく走行してから、この新幹線最後の途中駅大宮駅に到着した。今では、上越新幹線、北陸新幹線、東北新幹線の列車すべてが停車する駅なんだそう。

 大宮駅を発車してしばらくして、自動放送で、「次は、終点新潟です。」と言ってから英語の自動放送が流れた。

 しばらく走行してから、この路線で一番長いトンネルと言われている大清水トンネルに入った。

 22,221mを走行してトンネルを抜けた。

 もう、新潟県に入ったんだなと思えるような風景をしていた。少し高速道路と平行していて、その奥には田んぼが広がっていた。

 少し朝から頭を使ったせいと、新幹線の揺れが心地いこともあって気付いたら寝てしまっていた。

 10時40分頃に新潟駅に着いた。

 実は、菜月の実家は上越方面だと大宮駅を発車してから気付いた。

 調べてみたら、10時48分発の東京行きがあり、それに乗車して、一旦長岡駅で降りる。

 長岡駅に着いたら、特急の上越妙高行きに乗車して、終点まで行けば、そこからは歩けば菜月の実家にたどり着けることが分かった。

 それから、新幹線に乗車して、俺は長岡駅に向かった。

 11時09分に長岡駅に到着した。

 そこから、在来線に乗り換えて特急列車に乗車する。

 11時17分、長岡駅を発車した。

 長岡駅を出てしばらくしたら、日本海が見えた。

 やはり、海を見るとなんだか心が安らぐ気がした。

 12時24分に上越妙高駅に到着した。

 駅からどれくらい歩いたのかは分からないが、とりあえず一時間以上歩いたのは分かる。

 そして、やっと菜月の実家にたどり着くことが出来たのだ。

 そして、ピンポーンとチャイムの音が聞こえてきてから、ドタバタと足音が聞こえてきた。

 そして、「はー...い」と言って出てきたのは菜月だった。

 「よ、よぉ。久しぶり。」

 「久しぶり。」

 少し冷めた目でこちらを見ているのか、なにしに来たんだこいつという感じで見ているのかは分からなかったが、とりあえず歓迎的な感じではなかった。

 「で、何の用?」

 「明日、東京に来てくれないか?少し話があるんだ。」

 「話?私は、あんたと話す内容なんてないのだけれど。」

 「いや、俺が話したいことがあるんだ。頼む」

 自分勝手なことをしているなと言っていて気付いたが、もう後戻りはできない。

 このまま、別居みたいな形で菜月とまた疎遠になるのは嫌だった。

 一分くらい菜月は考えて、「分かった。」とだけ言ったので、場所と日時を伝えてその日は家に帰った。

 

 それから、寿に例の件で明日、俺の家に来てくれないかと連絡をした。


 9月28日 10:00

 俺は集合場所である、喫茶店の前に着いた。

 まだ、誰もいなかったが、数分経って、菜月が来た。

 なんとも言えない空気のまま喫茶店へと入った。

 寿はもう喫茶店に入っている。

 それから、席に着いて、菜月の誤解を解こうとしたのだが、寿がずっと菜月の事をみているので、絶対狙っているな。と、一目見て分かってしまった。

 「菜月さん。浩人は不倫をしてしまったことを後悔しているのですが、実は、菜月さんが浩人の家から出てった時に、あいつまた、女の子を連れてホテルに入っていくのを俺は見てしまったんです。」

 そう言って、寿は写真を菜月に見せた。俺はその写真を見た瞬間にこう思った。(あ、そこ俺のじいちゃんが経営してるホテルだ。)

 寿は、自分がやったことを俺のがやったかのように語り始める。

 そして、一通り話をした寿がとんでもない発言を言ってきた。

 「こんな、不倫しているやつより、俺といっそのこと結婚しませんか」

 そう菜月に行ってた。菜月が弱っていることを良いことに寿は菜月にそういった。

 「菜月。寿が行ったことは全部でたらめなんだ」

 「おいおい。こんだけ証拠があるのになんか、俺が嘘ついたって証拠あるのかな?」

 「実は、そのホテル俺のじいちゃんが経営してるホテルなんだ。だから、一昨日入った人が寿だってことがわかるよ。」

 俺はそう言い、じいちゃんに電話をした。スピーカにして菜月たちに聞こえるようにした。

 少し経ってから、じいちゃんが一昨日の夜は言っていた人の中に寿の名前があると言ってきた。

 そして、寿は「チッ」と舌打ちをして店を出ていった。

 何とか誤解が解けて良かったなと思った。

 「浩人、ごめんなさい。」 

 菜月は頭を下げていった。

 俺は、別に気にしなくていいよとだけ言って、菜月と一緒に家に帰った。

 

 例の一件から、菜月のスキンシップがやたらと多いことに気付いた俺は、誘ってるのかと思って、菜月に聞いてそのあとはどうなったかというのはまた、別のお話。


 もう菜月を手放したくないと思った。

 これから、菜月が危ないことがあっても絶対に守る強い夫としてやっていこうと思った。それと、俺は日々菜月と一緒にいる時間を大切にしていく来たいことも併せて、仏壇の前に手を合わせていた俺は母にそう言った。

 


 

「幼馴染と結婚することになった」第七話を読んでくださってありがとうございます。

 実は最近ちょっと忙しくなってきて、あまり書いていなかったのですが、最近ひと段落してやっと手が付けられるようになりました。

 さて、菜月と浩人の関係はまだ続いていきます。実は菜月は元々長野に住んでいたのですが、高校卒業してから、新潟に越してきました。なぜ、新潟にしたのかは菜月自身もあまりよくわかっていならしく、浩人は、結婚してから初めて菜月の実家に行ったときは、「あれ?菜月の実家って新潟じゃないよな。」と浩人は、菜月にそう聞いたら「高校卒業してから引っ越したの。理由はまだ聞いてないけど。」と言われたらしいです。

 本当はあとがきで書くような内容じゃないのですが一応書いときます。

 いつか、番外編も併せて書いていくつもりですので、もしかしたら、菜月の越してきた本当の理由が分かるかもしれません。乞うご期待ください。

 今後もあとがきをちょっとした裏話を含めて書こうかいたりしていきたいなと思います。

 改めまして、ここまで読んでくれた皆様ありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
菜月、いくらなんでもあまりにも短絡的過ぎてバカ過ぎでしょ。 似てるからと言って、仮にも夫…嫌ってたとはいえ昔から知る人間を別人と間違えるか? 頭ごなしに決めつけたんだから、もっと誠意を込めて謝るべき…
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