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最終話 『大好き』

 俺たちは、昔喧嘩ばかりしていた。今思い返せば、些細なことで喧嘩することが多かった。

 もしかしたら、それは好き避けをしていて、お互い喧嘩腰な態度だったのかもしれない。でも、今こうして、菜月と一緒に仲良く暮らしている。

 もし、高校生の俺たちに、結婚して今は、幸せに暮らしている、なんて言っても信じないだろう。

 本当に菜月との生活は思った以上に楽しかった。

 まだ、一年しか経っていないけれど、それでも、この一年間はとても充実していた。

 でも、俺はたまに思ってしまう。

 本当は、親が縁談を持ってこなければ、ましてや、同居も半強制的にやらされていなければ、今こうして、暮らしてはいないのではないのか。

 だからこそ、親にも感謝している。

 この、縁を大切にしていきたいし、菜月とお別れは絶対にしたくないと思っていた。

 

 五月十六日。

 菜月が朝からいないことに気付いた。

 テーブルの上には、朝食と、手紙が置いてあった。

 俺は、朝食を食べる前に置いてあった手紙を読んだ。

 そこに書かれていたのは衝撃的な内容だった。

 俺は、菜月を探すべく家を飛びだした。




 ─────────────────────────────────────

                 浩人へ


 この手紙を読んでいるということは、私はもう浩人の前にいないということだね。

 私は、浩人と過ごす毎日がとても楽しくて、幸せでした。

 喧嘩は、昔たくさんしたおかげなのか、この一年間喧嘩をすることもなく過ごせたよね。

 浩人は、私が浩人の事を昔から好きなの気づいてたなかったよね。でも、お互い両想いだったことが分かったら、喜んだりもしたね。

 でも、もうこれ以上私は浩人とは暮らせない。

 だって、実は私たちは、両親のための結婚だったってこと。

 多分、浩人は分かっていないとは思うけれど…

 両親のおかげで幸せになって、両親のために結婚をしてるってなんか変だと思ったの。

 それだで、離れるのはおかしいってわかってるけど、でも、いつかこうなる日が来るとなるとショックが大きい気がしてね。

 だから何だよって思うかもしれない。でもね、私たちは一度別れて、浩人が私の事好きだったら、あの公園で待っています。

 最低な女だって自覚はあるよ。でも、今後の事を思うと私たちは幸せな形で愛し合って暮らせないと思うの。だって、両親が決めたことなんだからさ。私たちは本当は上っ面だけの関係だったのかもそれないよ。たまたま結婚して、たまたま一緒に暮らしていくうちに、幼いころの恋心がまた再燃して、たまたま両想いになっただけなんだよ。

 偶然が重なっていただけで、その恋心は嘘だったんじゃないのかって私はたまに思ってしまうの。

 だから、その恋心が嘘じゃないって証明できるようになったら、結婚してくれませんか?

 都合が良すぎるよっていうのも分かるけど、一旦冷静になってそれからでも遅くないと思うの。

 もしかしたら、このまま一生会わないのかもしれない。

 それでも、私は浩人の事を想い続けて、あの公園で、待ってます。

 

 言ってることがめちゃくちゃかもしれないけど、私は浩人のことが大好きでした。



 今までありがとう


                               菜月より


 ─────────────────────────────────────






 俺は、無我夢中で、菜月が言っているあの公園へと向かっている。

 本当に菜月は自分勝手だ。

 たまたま偶然だったのかもしれないけど、それでも、俺は菜月を想うこの気持ちは本物なんだって。


 だからさ、少しくらい相談してくれよ。

 そしたら、こうならなかったじゃん。

 すべてが思い通りにいかないのもわかるけど、少しでも不安を抱えているなら相談してほしかった。

 だって、夫婦なんだから。


 俺は菜月が言うあの公園について、周辺を見回した。

 ベンチで座っている一人の女の子が座っていた。

 俺は、昔みたいにその女の子に話しかけた。


 「ねえ、君。僕と結婚してください!」

 すると女の子は顔をあげて少し泣きながら、「はい。」と答えてくれた。

 昔とは言い方がことなるけれども、それでいい。

 だって、今度はもう、絶対に離婚なんてさせない。

 でも、展開としては少し早い気がするが、何事にも早い方がいいと俺は思う。


 これから、お互いたくさんのつらいことが訪れるかもしれない。

 その時は、支えあったりしていけばいい。

 

 「ねえ、浩人。大好き。」

 「俺も菜月のこと、大好きだよ。」

 「うふふ。今夜は寝かせないからね。」

 


 これは、俺、佐藤浩人と、昔嫌っていた女の子、女の子、天音菜月との結婚してから、ラブラブになるまでのお話。

 


 最後まで読んでくださりありがとうございました!

 ここまで読んでくれた皆様には本当に感謝しています!ありがとうございます。

 幼馴染と結婚することになったを書いてからもう結構立ちます。

 色々私自身の多忙もありかけない日が続いておりましたが、なんとかここまで書き続けることができました。

 それは、みなさまの応援があってこそだと思います。

 本当はもう、書くのをやめようかなとも思った時期もありました。

 でも、少なからず応援してくれている人がいる、それだけで書き続けることができました。

 本当に最終話まで読んでくれた皆様、それと、更新をずっと待ち続けてくれた皆様には大変感謝しています!

 最後にはなりますが、ここまで読んでくださった読者の皆様、今まで本当にありがとうございました!

 次は、次回作で会いましょう!

 あ、それと、スマホバージョンの菜月手紙をあとがきに書いておりますので、スマホで見てる方は、目を通すだけでもいいので見ていっいてください!



 ───────────────────────

           浩人へ


 この手紙を読んでいるということは、私はもう浩人の前にいないということだね。

 私は、浩人と過ごす毎日がとても楽しくて、幸せでした。

 喧嘩は、昔たくさんしたおかげなのか、この一年間喧嘩をすることもなく過ごせたよね。

 浩人は、私が浩人の事を昔から好きなの気づいてたなかったよね。でも、お互い両想いだったことが分かったら、喜んだりもしたね。

 でも、もうこれ以上私は浩人とは暮らせない。

 だって、実は私たちは、両親のための結婚だったってこと。

 多分、浩人は分かっていないとは思うけれど…

 両親のおかげで幸せになって、両親のために結婚をしてるってなんか変だと思ったの。

 それだで、離れるのはおかしいってわかってるけど、でも、いつかこうなる日が来るとなるとショックが大きい気がしてね。

 だから何だよって思うかもしれない。でもね、私たちは一度別れて、浩人が私の事好きだったら、あの公園で待っています。

 最低な女だって自覚はあるよ。でも、今後の事を思うと私たちは幸せな形で愛し合って暮らせないと思うの。だって、両親が決めたことなんだからさ。私たちは本当は上っ面だけの関係だったのかもそれないよ。だって、たまたま結婚して、たまたま一緒に暮らしていくうちに、幼いころの恋心がまた再燃して、たまたま両想いになっただけなんだよ。

 偶然が重なっていただけで、その恋心は嘘だったんじゃないのかって私はたまに思ってしまうの。

 だから、その恋心が嘘じゃないって証明できるようになったら、結婚してくれませんか?

 都合が良すぎるよっていうのも分かるけど、一旦冷静になってそれからでも遅くないと思うの。

 もしかしたら、このまま一生会わないのかもしれない。

 それでも、私は浩人の事を想い続けて、あの公園で、待ってます。

 

 言ってることがめちゃくちゃかもしれないけど、私は浩人のことが大好きでした。



 今までありがとう


                                             菜月より


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