お題《夏》《秋》《特になし》《「未言屋」様より》
お題《夏》
彦星に今年も会えぬ織姫が一人見ているプラネタリウム
お題《秋》
茜色染まる街角咲く花と明日は彼におはよう言おうか
お題《特になし》
ありふれた蟻にたずねて歩く道「働くワタシを私は笑うか?」
今は昔 聞かないふりをしていたの通り過ぎてく五時のサイレン
おどおどとドラックストアの片隅で少女が触れるピンクの口紅
ジョバンニのイニシャル「J」に続く字のカムパネルラの「K」は微笑み
お題《『未言屋』さまより》
「未言屋」というサイトがあります。店主ご自身で作られた造語を載せるという素敵な心意気です。
「未言屋」http://mikotoya.jimdo.com/
(店主様には許可をいただきました)
さらさらと先ゆく桜の咲き殻のささやき一ついかがでしょうか
「咲き殻」 花が散った後に残る花のがく、おしべ、めしべのこと。
雨奏づ ひとつ と ひとり 傘と僕 このままでいい このままがいい
「雨奏づ」 雨が傘や屋根、地面などを叩いて音を出すこと。
あらゆめにまどろむ僕の肩たたく(りある)のゴミ箱すでにあふれて
「あらゆめ」抱いたばかりでまだ具体的な道筋のない夢。
漠然とした目標や希望、先行きのない未来。
あるいはきっかけ。そのままであればあらゆめは形のないまま。
「最後に」と渡した春の硝子水 君の咽喉刺せ、白き咽喉刺せ
「硝子水」炭酸水、特にラムネやサイダーのこと。
戀ひ流るつれなき君のなみたほしその瞳にはたれそ映らん
「涙星」①流れ星を頬伝う涙に例えた未言。
②涙で滲んだ星灯りのこと。涙月という類語もある。




